特発性大腿骨頭壊死症

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特発性大腿骨頭壊死症(とくはつせいだいたいこっとうえししょう、Idiopathic Osteonecrosis of Femoral Head:ION)は股関節の病気のひとつで、大腿骨の上端の大腿骨頭の組織が壊死し、関節が変形・破壊する病気であり、このうち原因がはっきりしないものをいう。厚生労働省の特定疾患に指定されている。医療費の患者自己負担分について公的な助成(公費負担医療)を受けることができる。都道府県自治事務。

症状[編集]

初期においては、歩行時、階段の昇降時などに痛みを感じる。進行すると安静時においても持続的な痛みがあり鎮痛剤が必要となる。また変形にともない関節の動く範囲が狭くなったり、跛行(はこう、足を引きずって歩く事)を生じたりする。

原因[編集]

ステロイド剤の服用、アルコール愛飲等が要因のひとつとして考えられている。

治療[編集]

治療は、手術を行わない保存的治療と手術的治療にわかれる。

保存的治療[編集]

  • 杖の使用
  • 体重のコントロール
  • 筋力訓練
  • 痛み止めの薬の服用

手術的治療[編集]

  • 壊死範囲が限局している場合、杉岡式回転骨切り術、内反骨切り術、人工骨頭置換術など。
  • 骨移植術は、あまり行われない。
  • 年齢、壊死範囲、変形の程度などで、大腿骨骨頭と股関節の一部分を交換する人工骨頭置換術、または大腿骨骨頭の人工関節置換術が行われることがある。

その他[編集]

  • 骨頭壊死は大腿骨の骨頭の荷重部位に発症することが多いが、膝、上腕骨頭にも併発することがある。
  • 変形性股関節症につながることがある。
  • ステロイド剤服用によるものは、プロトンポンプ阻害剤ランソプラゾールに予防効果が確認された[1]

関連項目[編集]