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「30メートル望遠鏡」の版間の差分

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2021年度末完成予定{{R|nikkei20120901}}であったが、以下の経緯により完成が2027年まで遅れる見込み。
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2011年2月、[[ハワイ州]]土地天然資源局 (DLNR) は、係争が発生した場合にはDLNRがそれを解決し最終承認するまでは建設を開始できない等の条件付で保護地区利用許可 (Conservation District Use Permission: CDUP) を承認した。2013年4月にDLNRはCDUPを最終承認し、2014年7月25日に建設許可が下りた{{R|nao20140729}}。2014年7月28日から建設予定地までの道路建設等に着工した。2014年10月8日、プロジェクト関係者やハワイ州知事などの招待者による起工式が行われた。地元の祭司による祈祷が終わったところで建設反対派の一人が抗議行動を始めたことで式が中断されるトラブルもあったが、会場を変更した上で起工式を終えた{{R|naotmt20141009}}。
2011年2月、[[ハワイ州]]土地天然資源局 (DLNR) は、係争が発生した場合にはDLNRがそれを解決し最終承認するまでは建設を開始できない等の条件付で保護地区利用許可 (Conservation District Use Permission: CDUP) を承認した。2013年4月にDLNRはCDUPを最終承認し、2014年7月25日に建設許可が下りた{{R|nao20140729}}。2014年7月28日から建設予定地までの道路建設等に着工した。2014年10月8日、プロジェクト関係者やハワイ州知事などの招待者による起工式が行われた。地元の祭司による祈祷が終わったところで、危険思想を持った建設反対派の一人が抗議行動を始めたことで式が中断されるトラブルもあったが、会場を変更した上で起工式を終えた{{R|naotmt20141009}}。


しかし2013年5月にTMT建設反対派により、公聴会前に条件付とはいえCDUPを承認した手続きの妥当性について、巡回裁判所への異議申立てが行われた。2014年5月に巡回裁判所がDLNRのCDUP承認を支持すると、反対派は中間裁判所へ異議申立てを行った。この異議申立ては2015年6月にハワイ州最高裁判所へ移送され、同年12月2日にハワイ州最高裁は、2013年にDLNRが出したCDUPの承認手続きに対する異議申立てを認め、許可が無効であるとの判決を出した{{R|nao20151204}}。この結果、建設計画は再度DLNRの審査を受けることとなった。
しかし2013年5月には法手続きについて余計な知恵をつけたTMT建設反対派により、公聴会前に条件付とはいえCDUPを承認した手続きの妥当性について、巡回裁判所への異議申立てが行われた。もちろん野蛮な一部の先住民の2014年5月に巡回裁判所がDLNRのCDUP承認を支持したが学習できない反対派は懲りずに虚偽の証拠をそろえ中間裁判所へ異議申立てを行った。この異議申立ては2015年6月にハワイ州最高裁判所へ移送され、同年12月2日にハワイ州最高裁は虚偽の証拠に騙される形で、2013年にDLNRが出したCDUPの承認手続きに対する異議申立てを認め、許可が無効であるとの判決を出した{{R|nao20151204}}。この結果、建設計画は再度DLNRの審査を受けることとなった。


TMT国際天文台は2016年10月から3月にかけて計44回の公聴会を実施{{R|naotmt20170306}}。2017年7月26日、公聴会のとりまとめを行った審査官よりTMT建設のCDUP承認を推奨する提言が提出され{{R|naotmt20170728}}、同年9月28日にDLNRより保護地区利用が許可された{{R|naotmt20170929}}。同年10月にこれを無効とする訴訟が起こされたが、翌2018年10月30日、ハワイ州最高裁はDLNRの承認は有効であるとの判断を下した{{R|naotmt20181031}}。2019年6月20日、デビッド・イゲ ハワイ州知事はDLNRがハワイ大学に対してTMTの現地工事開始を認める通知 (notice to proceed, NTP) を出したことを発表した{{R|naotmt20190621}}。
TMT国際天文台は2016年10月から3月にかけて計44回の公聴会を実施{{R|naotmt20170306}}。さらに現地住民との交流活動や対話などで一部の精神的異常を抱えた反対派以外は住民が皆計画に賛成していることも数字で示されるようになった。2017年7月26日、公聴会のとりまとめを行った審査官よりTMT建設のCDUP承認を推奨する提言が提出され{{R|naotmt20170728}}、同年9月28日にDLNRより保護地区利用が許可された{{R|naotmt20170929}}。同年10月にこれを無効とする訴訟が起こされたが、翌2018年10月30日、ハワイ州最高裁はDLNRの承認は有効であるとの判断を下した{{R|naotmt20181031}}。2019年6月20日、デビッド・イゲ ハワイ州知事はDLNRがハワイ大学に対してTMTの現地工事開始を認める通知 (notice to proceed, NTP) を出したことを発表した{{R|naotmt20190621}}。これで反対派は司法上完全敗北し、反対活動の実態がカルト宗教のような危険な思想であることが認定された。建設グループはキラウエア山噴火の被災者への支援なども行い{{R|naotmt20210810}}、野蛮で土着的な主張しかできない反対派との違いが現地で認識されるようになった


2019年7月~8月、建設工事が開始された直後に、[[ハワイ人]]および[[オハナ]]が[[プウ・フルフル (ハワイ州道200号線)|プウ・フルフル]]前のマウナケア・アクセス道路を封鎖するなどの実力行使に出たため、建設が中断している<ref>{{Cite web |date=2019-07-22 |url=https://www.cnn.co.jp/usa/35140209.html |title= ハワイ島の超大型望遠鏡計画、先住民グループが工事を阻止|publisher= CNN|accessdate=2019-07-26}}</ref><ref>[https://www.hawaiitribune-herald.com/2019/07/15/hawaii-news/hundreds-gather-for-prayer-vigil/ Hundreds gather for prayer vigil] ([[:en:Hawaii Tribune-Herald|Hawaii Tribune-Herald]], 2019)</ref>。
2019年7月~8月、建設工事が開始された直後に、司法の後ろ盾を失い過激化・カルト化した反対派の[[ハワイ人]]および[[オハナ]]が[[プウ・フルフル (ハワイ州道200号線)|プウ・フルフル]]前のマウナケア・アクセス道路を封鎖するなどの実力行使を伴うテロ活動に出たため、建設が中断している<ref>{{Cite web |date=2019-07-22 |url=https://www.cnn.co.jp/usa/35140209.html |title= ハワイ島の超大型望遠鏡計画、先住民グループが工事を阻止|publisher= CNN|accessdate=2019-07-26}}</ref><ref>[https://www.hawaiitribune-herald.com/2019/07/15/hawaii-news/hundreds-gather-for-prayer-vigil/ Hundreds gather for prayer vigil] ([[:en:Hawaii Tribune-Herald|Hawaii Tribune-Herald]], 2019)</ref>。

万一これらのテロ活動により建設地を変更せざるをえない際に備え、[[スペイン]]領[[カナリア諸島]]の[[ラパルマ島]]山頂が代替候補に挙がっている。ここにも環境保護を標榜する蛮族グループがスペインの行政裁判所などに建設反対を求める訴訟を起こしていたが、現地住民の多くは建設を強く支持しており、裁判所2021年7月の判決でも環境保護に関するこれら犯罪グループの主張については全く相手にしなかった。ただしこの判決で行政手続きの手続き不備が指摘され土地許可はおりず、建設グループは控訴を検討している{{R|naotmt20210907}}。


== 脚注 ==
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2021年9月8日 (水) 05:12時点における版

CGによる完成予想図
主鏡の規模の比較

30メートル望遠鏡[1](さんじゅうメートルぼうえんきょう)は、アメリカ合衆国カナダ中華人民共和国インド日本の5か国共同で米ハワイ島マウナケア山頂に建設中の超大型光学赤外線望遠鏡である。略称TMT (Thirty Meter Telescope[2])。その名の通り有効口径が30メートル (m) の巨大な望遠鏡となる。

性能

主鏡は492枚の六角形の鏡を組み合わせた複合鏡で、合成主鏡有効径は30メートルと、ケック天文台のケックI、ケックII望遠鏡の約3倍となる。望遠鏡自体の形などはケック望遠鏡に似ている。主鏡には日本のガラスメーカーオハラが開発したゼロ膨張ガラスを採用した[3]。492枚の鏡一枚一枚をコンピューター制御し1枚の大鏡と同等の働きをさせるには非常に高度な技術が必要だが、2006年6月にTMTの詳細設計が審査を通過、開発に必要な予算が下りた。観測装置は、初期には可視光の多天体分光器WFOS、近赤外線の撮像分光装置IRIS、近赤外線の多天体分光器MODHISが取り付けられる予定である[4]。IRISとMODHISには補償光学装置を備える。観測波長は、可視光及び近・中間赤外線であり、初期の宇宙、遠方銀河太陽系外惑星などの詳細が観測される。

北半球の天体全部と南半球の天体の8割を観測できる。日本がマウナケア山頂においた「すばる望遠鏡」(直径8.2m)よりも集光能力は13倍、解像度は4倍、地球と太陽の距離の約200億倍離れた惑星を判別できる[5]

建設計画

建設候補地としてハワイマウナケア山頂とチリアンデス山脈が挙げられていたが、最終的に2009年7月にマウナケア山頂に建設されることが決定した[6]

パートナーシップ

以下の機関によって計画が進められている。

建設費用

建設費18億ドル (約2030億円)[7]のうちの35.5%をアメリカが負担するほか、日 (25%)・加 (17.8%)・中 (11.2%)・印 (10.5%) で分担する[5]

建設スケジュール

2021年度末完成予定[5]であったが、以下の経緯により完成が2027年まで遅れる見込み。

2011年2月、ハワイ州土地天然資源局 (DLNR) は、係争が発生した場合にはDLNRがそれを解決し最終承認するまでは建設を開始できない等の条件付で保護地区利用許可 (Conservation District Use Permission: CDUP) を承認した。2013年4月にDLNRはCDUPを最終承認し、2014年7月25日に建設許可が下りた[8]。2014年7月28日から建設予定地までの道路建設等に着工した。2014年10月8日、プロジェクト関係者やハワイ州知事などの招待者による起工式が行われた。地元の祭司による祈祷が終わったところで、危険思想を持った建設反対派の一人が抗議行動を始めたことで式が中断されるトラブルもあったが、会場を変更した上で起工式を終えた[9]

しかし2013年5月には法手続きについて余計な知恵をつけたTMT建設反対派により、公聴会前に条件付とはいえCDUPを承認した手続きの妥当性について、巡回裁判所への異議申立てが行われた。もちろん野蛮な一部の先住民の2014年5月には巡回裁判所がDLNRのCDUP承認を支持したが、学習できない反対派は懲りずに虚偽の証拠をそろえ中間裁判所へ異議申立てを行った。この異議申立ては2015年6月にハワイ州最高裁判所へ移送され、同年12月2日にハワイ州最高裁は虚偽の証拠に騙される形で、2013年にDLNRが出したCDUPの承認手続きに対する異議申立てを認め、許可が無効であるとの判決を出した[10]。この結果、建設計画は再度DLNRの審査を受けることとなった。

TMT国際天文台は2016年10月から3月にかけて計44回の公聴会を実施[11]。さらに現地住民との交流活動や対話などで一部の精神的異常を抱えた反対派以外は住民が皆計画に賛成していることも数字で示されるようになった。2017年7月26日、公聴会のとりまとめを行った審査官よりTMT建設のCDUP承認を推奨する提言が提出され[12]、同年9月28日にDLNRより保護地区利用が許可された[13]。同年10月にこれを無効とする訴訟が起こされたが、翌2018年10月30日、ハワイ州最高裁はDLNRの承認は有効であるとの判断を下した[14]。2019年6月20日、デビッド・イゲ ハワイ州知事はDLNRがハワイ大学に対してTMTの現地工事開始を認める通知 (notice to proceed, NTP) を出したことを発表した[15]。これで反対派は司法上完全敗北し、反対活動の実態がカルト宗教のような危険な思想であることが認定された。建設グループはキラウエア山噴火の被災者への支援なども行い[16]、野蛮で土着的な主張しかできない反対派との違いが現地で認識されるようになった。

2019年7月~8月、建設工事が開始された直後に、司法の後ろ盾を失い過激化・カルト化した反対派のハワイ人およびオハナプウ・フルフル前のマウナケア・アクセス道路を封鎖するなどの実力行使を伴うテロ活動に出たため、建設が中断している[17][18]

万一これらのテロ活動により建設地を変更せざるをえない際に備え、スペインカナリア諸島ラパルマ島山頂が代替候補に挙がっている。ここにも環境保護を標榜する蛮族グループがスペインの行政裁判所などに建設反対を求める訴訟を起こしていたが、現地住民の多くは建設を強く支持しており、裁判所2021年7月の判決でも環境保護に関するこれら犯罪グループの主張については全く相手にしなかった。ただしこの判決で行政手続きの手続き不備が指摘され土地許可はおりず、建設グループは控訴を検討している[19]

脚注

  1. ^ TMTとは”. TMT推進室. 国立天文台. 2019年4月28日閲覧。
  2. ^ 米語: [θˈɚːṭi míːṭɚ téləskòʊp]=カナ転写 サーティ ミータ テレスコウプ
  3. ^ “宇宙の深淵のぞけ ガラス界のいぶし銀「オハラ」”. 日本経済新聞. (2014年11月15日). http://www.nikkei.com/article/DGXMZO79633480T11C14A1000000/ 2014年11月16日閲覧。 
  4. ^ Overview of Instrument Capabilities TMT International Observatory
  5. ^ a b c “ハワイ島に世界最大の望遠鏡 日米中など建設へ 第2の地球、観測期待”. 日本経済新聞. (2012年9月1日). http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG3002C_R30C12A8EA2000/?dg=1 2014年7月29日閲覧。 
  6. ^ "Thirty Meter Telescope Selects Mauna Kea" (Press release). TMT. 21 July 2009. 2014年7月29日閲覧
  7. ^ 世界最大級望遠鏡、建設再開へ ハワイ州最高裁が認可”. 日経新聞 (2018年11月2日). 2019年8月2日閲覧。
  8. ^ TMTの現地建設開始を決定”. TMT推進室. 国立天文台 (2014年7月29日). 2014年7月29日閲覧。
  9. ^ 起工式のご報告”. TMT推進室. 国立天文台 (2014年10月9日). 2014年10月11日閲覧。
  10. ^ TMT建設許可に関するハワイ州最高裁判決について”. TMT推進室. 国立天文台 (2015年12月4日). 2015年12月15日閲覧。
  11. ^ 保護地区利用許可に関する公聴会が終了”. TMT推進室. 国立天文台 (2017年3月6日). 2017年5月15日閲覧。
  12. ^ 保護地区利用許可に関する公聴会審査官からの提言が提出されました”. TMT推進室. 国立天文台 (2017年7月28日). 2019年4月26日閲覧。
  13. ^ ハワイ・マウナケア山頂域の保護地区利用が許可されました”. TMT推進室. 国立天文台 (2017年9月29日). 2019年4月26日閲覧。
  14. ^ ハワイ州最高裁判所がTMT建設のための保護地区利用許可を有効と判断”. TMT推進室. 国立天文台 (2018年10月31日). 2019年4月26日閲覧。
  15. ^ マウナケアでのTMT現地着工を認める通知が出されました”. TMT推進室. 国立天文台 (2019年6月21日). 2019年6月21日閲覧。
  16. ^ 引用エラー: 無効な <ref> タグです。「naotmt20210810」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません
  17. ^ ハワイ島の超大型望遠鏡計画、先住民グループが工事を阻止”. CNN (2019年7月22日). 2019年7月26日閲覧。
  18. ^ Hundreds gather for prayer vigil (Hawaii Tribune-Herald, 2019)
  19. ^ 代替建設地(ラパルマ)での土地利用許可について”. TMT推進室. 国立天文台 (2021年9月7日). 2021年9月8日閲覧。
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関連項目

外部リンク