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元々はアーサー・フリード(作詞)とナシオ・ハーフ・ブラウン(作曲)のコンビの過去のヒット曲を集めたミュージカルとして企画された。よって楽曲のほとんどはこの映画のために書かれたものではなく、特にタイトルナンバーはこの映画の前にも後にも度々MGMの映画で使われ、[[ジュディ・ガーランド]]等多くのスター達が歌っている。ドナルド・オコナーの歌う「メイク・エム・ラフ」は新曲だが、[[コール・ポーター]]の「ビー・ア・クラウン」のパロディ曲である。 |
元々はアーサー・フリード(作詞)とナシオ・ハーフ・ブラウン(作曲)のコンビの過去のヒット曲を集めたミュージカルとして企画された。よって楽曲のほとんどはこの映画のために書かれたものではなく、特にタイトルナンバーはこの映画の前にも後にも度々MGMの映画で使われ、[[ジュディ・ガーランド]]等多くのスター達が歌っている。ドナルド・オコナーの歌う「メイク・エム・ラフ」は新曲だが、[[コール・ポーター]]の「ビー・ア・クラウン」のパロディ曲である。 |
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==あらすじ== |
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サイレント映画全盛の時代、ドンとリナ |
サイレント映画全盛の時代、俳優ドン([[ジーン・ケリー]])と大女優リナ・ラモント([[ジーン・ヘイゲン]])はドル箱の映画スターであり、大スター同士のカップルともてはやされていた。しかし実際は、リナが一方的にドンに惚れているだけであった。そんな中、ドンは駆け出しの女優キャシー([[デビー・レイノルズ]])と恋仲になってしまう。 |
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やがて世界初のトーキー「[[ジャズ・シンガー]]」が大成功をおさめたことにより、[[ハリウッド]]にトーキーの波が押し寄せる。 |
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やがてトーキーの時代が急激に到来。作りかけのドン&リナのサイレント映画を無理矢理トーキーにした結果、試写の評判は散々。ドンは親友のコズモやキャシーと相談し、作品をミュージカルに作りかえる事を思いつく。しかし問題は相方のリナが致命的な悪声の持ち主である事だった……。 |
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そこで彼らの映画会社では、当時作りかけだったドン&リナのサイレント映画を無理矢理トーキーにすることに決定。 |
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しかしながら、トーキーのノウハウを知らなかったことに加え、一番の問題はリナが致命的な悪声の持ち主であったために |
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映画の試写会は散散な結果に終わる。そんな映画を公開したら俳優人生が崩壊してしまうと危機を感じたドンとその親友コズモ([[ドナルド・オコナー]])、キャシーの三人は映画を[[ミュージカル]]に作り替えることを思い立つ。あとはリナの声をどうするのかが問題だったのだが… |
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== 監督 == |
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*キャシー [[デビー・レイノルズ]] |
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その他いくつかのMGMミュージカル作品にこの曲が使われてある。 |
その他いくつかのMGMミュージカル作品にこの曲が使われてある。 |
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*[[1996年]] |
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:ドン・ロックウッド:[[東山紀之]]、キャシー・セルダン:[[薬師丸ひろ子]]、 |
:ドン・ロックウッド:[[東山紀之]]、キャシー・セルダン:[[薬師丸ひろ子]]、 |
2008年6月28日 (土) 15:12時点における版
『雨に唄えば』(あめにうたえば, Singin' in the Rain)は、1952年のアメリカ映画で、ミュージカル映画である。メトロ・ゴールドウィン・メイヤー製作。103分。
概要
サイレント映画からトーキー映画に移る時代を描いたコメディあふれるバックステージ(舞台裏)・ミュージカル。ハリウッドを代表する名作のひとつであり、今なお、色あせることなく輝きを放っている。とくに、ジーン・ケリーが土砂降りの雨の中で、主題歌を歌いながらタップを踊る場面は、映画史に残る名シーンとされる。
元々はアーサー・フリード(作詞)とナシオ・ハーフ・ブラウン(作曲)のコンビの過去のヒット曲を集めたミュージカルとして企画された。よって楽曲のほとんどはこの映画のために書かれたものではなく、特にタイトルナンバーはこの映画の前にも後にも度々MGMの映画で使われ、ジュディ・ガーランド等多くのスター達が歌っている。ドナルド・オコナーの歌う「メイク・エム・ラフ」は新曲だが、コール・ポーターの「ビー・ア・クラウン」のパロディ曲である。
あらすじ
サイレント映画全盛の時代、俳優ドン(ジーン・ケリー)と大女優リナ・ラモント(ジーン・ヘイゲン)はドル箱の映画スターであり、大スター同士のカップルともてはやされていた。しかし実際は、リナが一方的にドンに惚れているだけであった。そんな中、ドンは駆け出しの女優キャシー(デビー・レイノルズ)と恋仲になってしまう。
やがて世界初のトーキー「ジャズ・シンガー」が大成功をおさめたことにより、ハリウッドにトーキーの波が押し寄せる。 そこで彼らの映画会社では、当時作りかけだったドン&リナのサイレント映画を無理矢理トーキーにすることに決定。 しかしながら、トーキーのノウハウを知らなかったことに加え、一番の問題はリナが致命的な悪声の持ち主であったために 映画の試写会は散散な結果に終わる。そんな映画を公開したら俳優人生が崩壊してしまうと危機を感じたドンとその親友コズモ(ドナルド・オコナー)、キャシーの三人は映画をミュージカルに作り替えることを思い立つ。あとはリナの声をどうするのかが問題だったのだが…
監督
出演
批評
- 「ズタ袋のような衣装はいただけないが、音楽は素晴らしい。」(ロンドン・イブニング・スタンダード誌)
- 「天国のように素晴らしい。ミュージカル映画史上最高の作品だね。ジーン・ケリーとスタンリー・ドーネンは監督として素晴らしい仕事をしているし、この映画のジーン・ケリーは、とにかく素敵だよ。ドナルド・オコナーのナンバー`Make Em Laugh`も奇跡的な素晴らしさだ。」(メル・ブルックス)
歌
映画タイトルと同名の歌『Singin' In The Rain』(雨に唄えば)は、1929年のMGM作品『ハリウッド・レヴュー』(en:The Hollywood Revue of 1929)の中で、クリフ・エドワード(en:Cliff Edwards)によって初めて歌われた。
その他いくつかのMGMミュージカル作品にこの曲が使われてある。
日本での舞台化
- 2008年
その他
作品中(オープニングタイトル、エンドロール、等)に著作権表記が無かったため公開当時の米国の法律(方式主義)により権利放棄とみなされ、パブリックドメインとなった(このため、英語版ローカルにフェアユース扱い乍ら高解像度のスクリーンショット、英語版とウィキクオートに台詞の抜粋が収録されてる)。
関連項目
- 時計じかけのオレンジ(映画版に本作のグロテスクなパロディーがある)
- ブロードウェイ・メロディー(MGMミュージカルの第一作であるこの作品の製作過程が本作に反映されている)