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炭酸水素カリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
炭酸水素カリウム
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識別情報
CAS登録番号 298-14-6 チェック
PubChem 516893
ChemSpider 55053 チェック
日化辞番号 J8.578B
EC番号 206-059-0
E番号 E501(ii) (pH調整剤、固化防止剤)
KEGG D02077
ChEBI
特性
化学式 KHCO3
モル質量 100.115 g/mol
外観 無色結晶、白色粉末
匂い 無臭
密度 2.17 g/cm3、固体
融点

100 - 200 ℃ (分解)[要出典]
292 ℃ (分解)[要出典]

への溶解度 32.2 g/100 mL (20 °C)[要出典]
33.7 g/100 mL (20 °C)[要出典]
60 g/100 mL (60 °C)
溶解度 practically insoluble in alcohol
酸解離定数 pKa 10.329[1]

6.351 (carbonic acid)[1]

熱化学
標準生成熱 ΔfHo -963.2 kJ/mol
危険性
安全データシート(外部リンク) MSDS
NFPA 704
0
1
0
Rフレーズ R36 R37 R38
引火点 Non-Flammable
半数致死量 LD50 2,000 mg/kg 以上 (ラット、経口)
関連する物質
その他の陰イオン 炭酸カリウム
その他の陽イオン 炭酸水素ナトリウム
炭酸水素アンモニウム
関連する塩 (化学) 炭酸水素塩
関連物質 硫酸水素カリウム
リン酸水素カリウム
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

炭酸水素カリウム(たんさんすいそかりうむ、Potassium bicarbonate)は化学式KHCO3、式量100.1のカリウム炭酸塩

化学

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常温常圧では無色の固体で、水溶液は弱塩基性を示す。水酸化カリウムと一当量の炭酸を反応させることで得られる。

熱すると二酸化炭素を放出して炭酸カリウムとなる。

利用

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水で希釈して、うどんこ病医療用の殺菌剤として使用される。

粉末化し、流動性付与剤として無水ケイ酸ホワイトカーボンを加え、防湿剤として金属石鹸シリコーンオイルをコーティングしたものが消火剤として用いられる。消防法施行規則第21条の規定による第二種粉末消火薬剤であり、炭酸水素ナトリウムと見分けやすくするため、色に着色するよう定められている。炭酸水素ナトリウム同様B火災(油火災)とC火災(電気火災)に適応している。日本では主にAGC東京応化工業などで生産されている。

脚注

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  1. ^ a b Goldberg, Robert N.; Kishore, Nand; Lennen, Rebecca M. (2003). “Thermodynamic quantities for the ionization reactions of buffers in water”. In David R. Lide. CRC handbook of chemistry and physics (84th ed.). Boca Raton, FL: CRC Press. pp. 7–13. ISBN 978-0-8493-0595-5. https://books.google.com/books?id=q2qJId5TKOkC&pg=PP9 6 March 2011閲覧。 

外部リンク

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