古書店

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古書店(こしょてん)は、古書を取り扱う書店古物商の一形態で、古本屋(ふるほんや)とも呼ばれる。20世紀末に成立した業態である新古書店も古書店の一形態だが、この項目では伝統的な古書店を中心に扱う。

概要[編集]

古書店の店内(松雲堂書店、東京都千代田区神田神保町

過去、製紙印刷の技術が確立するまで、本はすべて手作業で執筆・写本される多大なマンパワーを費やされた有価物であった(が発明されず、高価な羊皮紙などを用いていた西欧ではその傾向がさらに顕著であった)。そのため、本質が情報媒体であり物理的な劣化による減価が遅く、保存も比較的容易な本は、洋の東西を問わず古物としての売買が盛んに行われてきた。現代になっても、好事家間で高額で取引される希少本の他、学生が必要とする学術書や参考書のように期間限定かつ継続的な需要が存在するもの、あるいはかつては貸本がニッチを担っていた短期消費される漫画小説のような趣味書のリサイクルなど、様々なニーズから古書業は存在し続けている。

店には、主人の鑑識眼に基づいて、多くは近代文学や漫画、学術書写真集などある特定のテーマに沿って揃えられている。価格は、主人の美意識や価値観によってつけられ、価値あるものとみなされた場合は定価の何倍にもなる場合もあるが、ブックオフなどに代表されるチェーン店ではマニュアルに従って機械的に価格を付けているところもある。

「古書店」「古本屋」の区別は流動的で厳密な定義は不可能であるが、本の中で、骨董的価値、歴史的希少性があるものを「古書」、新品に比べ格安ものを「古本」と呼ぶ傾向にある。

20世紀末頃からインターネットを通しての古書の売買も活発になってきており、古本屋を通してでなく自分で不用本を売る者も増えてきた。ネットを活用して顧客を集めたりネットオークションにかけたりする古書店もある。近年は、ネット上での古本買取の専門サイトも増加している。

古書店街[編集]

都市部には各所に古書店が密集するところがあり、古書店街を形成している。特に大規模な学校の近隣や、学校が集まっている地域には、上記の通り学生や教職者向けに各種専門書の継続的な需要と供給が期待できるため、古書店も集まりやすい。とりわけ、東京都千代田区の神保町(正式の行政地名は神田神保町、最寄り駅は都営地下鉄新宿線三田線東京メトロ半蔵門線神保町駅」)は、歴史的に古書店が並び、世界一の古書店の街である。他に東京大学付近の本郷通り沿い(本郷古書店街)、高田馬場から早稲田に至る通り(早稲田古書店街)が、東京では知られた古書店街になる。京都では今出川通周辺に20軒程度、河原町通五条から丸太町にかけて30軒程度の古書店が密集している。また、大阪では梅田阪急かっぱ横丁と併設の阪急古書のまちが東京ほどの規模ではないものの古書店街を形成している。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]