厨川圭子
表示
厨川 圭子(くりやがわ けいこ、1924年11月11日 - )は、日本の翻訳家。
オスカー・ワイルド、サマセット・モームなどを訳し、後年は児童書を多く訳した。
略歴
[編集]医師・広瀬季雄の娘として東京に生まれる。東京府立第三高等女学校を1942年に卒業、津田英学塾を1944年に卒業し、敗戦後1946年、女子第一期生として慶應義塾大学文学部英文科に入学、西脇順三郎、厨川文夫に学び卒業。1949年に前妻と離婚した厨川と同年結婚。1952年長男の明を出産。1956年埼玉県浦和市に転居。文夫と『アーサー王の死』共訳もした。1974年、文夫が慶應義塾大学を定年退任、夫婦でヨーロッパ旅行、以後二度スイス旅行。1978年夫・文夫が亡くなる。
翻訳
[編集]- 『ウィンダミア卿夫人の扇』(ワイルド、岩波文庫) 1952
- 『真面目が肝心』(ワイルド、角川文庫) 1953
- 『理想の夫』(ワイルド、角川文庫) 1954、のち改版 2022、のち改題『理想の結婚』 2000
- 『緑の月桂樹』(M・シャープ、白水社、現代世界戯曲選集第11) 1954
- 『ピーター・パン』(ジェイムズ・マシュー・バリ、岩波少年文庫) 1954
- 『あしながおじさん』(ジーン・ウェブスター、角川文庫) 1955
- 『迷える夫人』(ウイラ・キャザー、研究社出版) 1957
- 『シェイクスピア物語』(チャールズ・ラム、メアリー・ラム、白水社) 1963、のち偕成社文庫
- 『ホリーとアイビーの物語』(ルーマ・ゴッデン、偕成社) 1965
- 『ふしぎなお人形』(ルーマ・ゴッデン、偕成社) 1966
- 『アーサーの死』(マロリー、キャクストン編、厨川文夫共訳、筑摩書房、世界文学大系) 1966
- 新編『アーサー王の死』(ちくま文庫) 1986
- 『ねぼすけはとどけい』(ルイス・スロボトキン、偕成社) 1968
- 『ロバのロバちゃん』(ロジャー・デュボアザン、偕成社) 1969
- 『ジェインのもうふ』(アーサー・ミラー、偕成社) 1971
- 『おかあさんのかえるひ』(バーナデット・ワッツ、偕成社) 1975
- 『あめのひきのこは…』(ステーエフ、偕成社) 1976
- 『かわうそのオスカーくん』(ベンチリー、旺文社) 1977
- 『かもさんどんぐりとシチューをおあがり』(ルース=オーバック、偕成社) 1978
- 『風船とばしの日』(キャロリン=ヘイウッド、偕成社) 1980
- 『りんごまつりにいらっしゃい』(ルース=オーバック、偕成社) 1981
- 『ふうせんがはこんだ手紙』(キャロリン=ヘイウッド、偕成社) 1986
サマセット・モーム
[編集]- 『誘惑』(S・モーム、角川文庫) 1955
- 『赤毛』(S・モーム、角川文庫) 1957
- 『月と六ペンス』(サマセット・モーム、角川文庫) 1958、のち改版
- 『ジャングルの足跡』(S・モーム、角川文庫) 1959
- 『宝』(S・モーム、角川文庫) 1964
- 『お菓子とビール』(S・モーム、角川文庫) 1968、のち改版
- 『人間の絆』(モーム、旺文社文庫 上下) 1975
脚注
[編集]