八戸テレビ・FM中継局

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八戸テレビ・FM中継局(はちのへてれびえふえむちゅうけいきょく)は、青森県三戸郡に置かれているテレビとFMラジオの中継局。

階上町にテレビの中継局が、南部町にラジオの中継局がある。

中継局概要[編集]

デジタルテレビ放送[編集]

階上岳の山頂付近にある[1]大びらき[1][2]には、在青テレビ局のデジタル八戸中継局が設置されており、八戸市三沢市十和田市などの南部地方の大部分をカバーしている。なお、当山を含む地域が2013年5月24日に三陸復興国立公園に編入された[3]ため、青森県内の送信施設としては、十和田湖中継局に次いで2番目の国立公園内にある送信施設となった。

建設中の八戸デジタルテレビ放送中継所「NHK / RAB / ATV」(右)/左は、ATVアナログ中継所(2007年6月撮影)
デジタルに向けて調整中のABAテレビ放送中継所(2007年6月撮影)
ID 放送局名 物理
チャンネル
空中線
電力
ERP 放送対象地域 放送区域
内世帯数
運用開始日 所在地
1 RAB
青森放送
22 100W[4][5][6][7][8] 3.5kW[4][5][6] 青森県 約16万3000世帯[注 1] 2007年
8月1日
大びらき[2]
2 NHK
青森教育
14 全国
3 NHK
青森総合
20 青森県
5 ABA
青森朝日放送
24 3.9kW[7]
6 ATV
青森テレビ
18 3.5kW[8]

NHK-FM、エフエム青森中継局[編集]

三戸郡南部町[9][10]に設置されている。なお2005年1月3日現在のNHK青森放送局のチャンネル・周波数ガイドによればNHK-FMは天魔平に設置されている[11]

周波数
(MHz)
放送局名 空中線
電力
実効輻射電力 放送対象地域 放送区域
内世帯数
運用開始日
78.4 AFB
エフエム青森
500W[9][10] 1.75kW[9][10] 青森県 約13万世帯[要出典] 1987年4月1日
81.8 NHK
青森FM放送
1969年3月1日[12]
1965年3月22日[13][注 2]

青森放送FM補完中継局(RAB八戸FM)[編集]

三戸郡階上町大字鳥谷部に設置予定[14]。2016年11月29日に無線システム普及支援事業費等補助金(民放ラジオ難聴解消支援事業)が総務省から交付決定され[15]、2017年6月2日に予備免許交付[16]、同年9月28日に本免許交付[17]、10月1日に運用開始された[18][19]

周波数
(MHz)
放送局名 空中線
電力
実効輻射電力 放送対象地域 放送区域
内世帯数
運用開始日
92.7 RAB
青森放送
100W[14][19] 1.25KW[14][19] 青森県 173,181世帯
(カバー率89.0%)[14][19]
2017年10月1日[19]

マルチメディア放送[編集]

周波数
(MHz)
放送局名 空中線
電力
ERP 放送区域 放送区域
内世帯数
所在地 運用開始日 サービス終了日
214.714286
(VHF11chに相当する周波数帯)
Jモバ
八戸MMH
7.5kW 110kW 青森県と岩手県の各一部 約-世帯 階上岳 2013年12月20日[20] 2016年6月30日[21][22]
  • 設備はABA中継局に増設。地上テレビ放送と同様、送信アンテナは北側のみの設置[要出典]

廃止された中継局[編集]

アナログテレビ放送[編集]

チャンネル
番号
放送局名 空中線
電力
ERP 放送対象地域 放送区域
内世帯数
運用開始日 運用終了日 所在地
7 NHK
青森教育
映像500W/
音声125W
映像5.2kW/
音声1.3kW
全国 約13万世帯 1962年
9月1日[23]
2011年
7月24日
天魔平[11]
9 NHK
青森総合
映像5.6kW/
音声1.4kW
青森県 1960年
9月20日[24][25]
11 RAB
青森放送
映像6.1kW/
音声1.5kW
天魔平[要出典]
31 ABA
青森朝日放送
映像1kW/
音声250W
映像39kW/
音声9.75kW
青森県 約16万2000世帯 1991年
10月1日
階上岳[26][27]
33 ATV
青森テレビ
映像38kW/
音声9.5kW
1970年
8月13日[26]
  • 地上アナログ放送放送終了日の2011年7月24日をもってすべて廃止された。
  • NHKとRABの当中継局は、地上デジタル放送の階上岳ではなく、上記FM中継局の記載と同じく南部町苫米地の標高約130mと低い標高地点に置かれているため、エリアカバーできない地域に八戸沢里テレビ中継局階上テレビ中継局及びNHK浜須賀中継局が、それぞれ置かれていた。なお、デジタル放送については、階上岳からの電波でカバーされたため、置局予定はなく、当地に置かれているテレビ中継局は、2011年7月24日をもって廃止された。
  • 2009年、三戸郡および十和田市方面の地上デジタル放送開局に伴い、旧NHK総合鉄塔にデジタル放送中継伝送用のTTLパラボラが増設された。これにより、現在はFM送信所およびデジタル放送固定局の役割を負っている。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ (青森県全世帯の約32.5%をカバー)
  2. ^ 括弧内は実用化試験局としての運用開始日。

出典[編集]

  1. ^ a b 『マックスマップル 東北道路地図』昭文社、2014年、88頁。ISBN 978-4-39860048-6 
  2. ^ a b DXアンテナ総合カタログ2017春 (PDF)
  3. ^ 町のシンボル「階上岳」 全国に魅力発信へ - デーリー東北・2013年5月25日
  4. ^ a b 無線局免許状等情報(青森放送テレビ(総務省)
  5. ^ a b 無線局免許状等情報(NHK教育(総務省)
  6. ^ a b 無線局免許状等情報(NHK総合(総務省)
  7. ^ a b 無線局免許状等情報(青森朝日放送(総務省)
  8. ^ a b 無線局免許状等情報(青森テレビ(総務省)
  9. ^ a b c 無線局免許状等情報(エフエム青森(総務省)
  10. ^ a b c 無線局免許状等情報(NHK-FM(総務省)
  11. ^ a b NHK青森放送局チャンネルガイド 2005年1月5日現在のアーカイブオリジナルURL
  12. ^ 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修室『NHK年鑑'69』日本放送出版協会、1969年、226頁。 
  13. ^ 日本放送協会 編『NHK年鑑'65』日本放送出版協会、1965年、228頁。 
  14. ^ a b c d 免許の概要 2017年6月2日総務省東北総合通信局別紙 (PDF)
  15. ^ 「無線システム普及支援事業費等補助金(民放ラジオ難聴解消支援事業)」の交付決定について
  16. ^ 青森放送株式会社のFM補完中継局に予備免許、青森県内でAMラジオの受信状況が改善 2017年6月2日総務省東北総合通信局報道資料
  17. ^ 青森放送株式会社のFM補完中継局に免許(総務省東北総合通信局報道資料2017年9月28日)
  18. ^ 2017-10-01ワイドFM開局(RAB青森放送)2017年10月1日現在、2017年10月1日閲覧
  19. ^ a b c d e 免許の概要、総務省東北総合通信局報道資料別紙2017年9月28日 (PDF)
  20. ^ 山形県及び青森県でV-Highマルチメディア放送を開始 - 移動受信用地上基幹放送局を免許 - - 総務省東北総合通信局・2013年12月18日リリース(閲覧は2014年1月16日)
  21. ^ 「テレビと呼ぶには、面白すぎる」NOTTV、4年超でサービス終了 IT Media 2016年6月30日 2019年9月14日閲覧
  22. ^ 放送大学学園の使用していた周波数及びV-High帯域の現状”. 総務省 (2018年11月19日). 2020年5月24日閲覧。
  23. ^ 日本放送協会(編)『NHK年鑑'63』日本放送出版協会、1963年、198頁。 
  24. ^ 日本放送協会 編『NHK年鑑1962』日本放送出版協会、1961年、377頁。 
  25. ^ 青森放送株式会社『青森放送50年史』2004年、166頁。 
  26. ^ a b 青森テレビ開局30周年記念事業委員会 企画制作『ATV30年のあゆみ』青森テレビ、1998年、276頁。 
  27. ^ 青森朝日放送 ABA COMPANY INFORMATION”. 青森朝日放送. 2006年7月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月14日閲覧。