乾布摩擦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

乾布摩擦(かんぷまさつ)とは、肌を乾いたタオルなどで直接こする健康法のこと。

「寒風摩擦(かんぷうまさつ)」は誤記である。

概要[編集]

基本的な格好は上半身でする事が多い。 末梢からの皮膚への刺激が延髄を介し、迷走神経に影響を及ぼし、自律神経の働きを高めるといわれている[1]気管支喘息発作予防や皮膚鍛練法として有用であることが知られている[1]。その作用機序には、鍼灸治療の効果の一因とされる、軸索反射や体性-内臓反射が関わっていると考えられる[要出典]

特別な器具を用いないため、広く民間療法として知られ、日本や北欧などで行われている。アーユルヴェーダのガルシャナ(サンスクリット語で「摩擦」)が起源との説もあり、それによれば絹製品を用いると特に効果が高いという。

日本では風邪の予防法として、小学校中学校幼稚園保育園老人福祉施設などで行われることもある。そのため、冬との関連を連想して「寒風摩擦(かんぷうまさつ)」と誤記されやすい。

注意[編集]

乾布摩擦は、角層や皮膚組織を傷つけ、むしろ皮膚炎を起こすという説もある[2]。皮膚にかゆみがある場合、乾布摩擦はかゆみを増悪させる[3]。特に乾皮症皮膚掻痒症など皮膚疾患を持っている場合は厳禁である[4]アトピー性皮膚炎がある場合も、乾布摩擦を行なってはいけない[5]

出典[編集]

  1. ^ a b 宮城ヒデ子; 友利千賀子; 河野伸造 「皮膚表面温度からみた乾布摩擦の検討」、『Biomedical Thermology』 第19巻第3号110-115頁、1999年http://ci.nii.ac.jp/naid/10029003896 
  2. ^ 田上八朗 「皮膚を鍛えることはできる?」、『大阪乾癬患者友の会 会報』 第8巻、2001年6月http://derma.med.osaka-u.ac.jp/pso/news/news1/news0106.html 
  3. ^ 敷地孝法; 原田勝博; 広瀬憲志; 荒瀬誠治 「老人性乾皮症,皮膚そう痒症,皮脂欠乏性湿疹」、『四国医学雑誌』 (徳島医学会) 第57巻第3号63-65頁、2001年6月25日http://www.tokushima-u.ac.jp/_files/00051460/shikokuacta57_3.pdf 
  4. ^ 敷地孝法 「乾皮症,皮膚掻痒症」、『四国医学雑誌』 (徳島医学会) 第57巻第1号13頁、2001年2月25日http://www.tokushima-u.ac.jp/_files/00051484/shikokuacta57_1.pdf 
  5. ^ 眞弓光文編 「さあ、みんなでやってみよう!~ぜん息に負けないからだづくり」、『子どものぜん息&アレルギーシリーズ』 (独立行政法人 環境再生保全機構)第7号、2002年3月http://www.erca.go.jp/asthma2/pamphlet/details/pdf/ap015.pdf