世界の終わり、あるいは始まり
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世界の終わり、あるいは始まり The End of the World, or the Beginning. | ||
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著者 | 歌野晶午 | |
発行日 | 2002年2月21日 | |
発行元 | 角川書店 | |
ジャンル | 推理小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 上製本 | |
ページ数 | 500 | |
コード | ISBN 978-4-04-873350-2 | |
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『世界の終わり、あるいは始まり』(せかいのおわり、あるいははじまり、The End of the World, or the Beginning.)は、歌野晶午による日本のミステリー小説。タイトルの読点とorの部分が赤文字になっている。文庫版巻末解説は笠井潔。
冒頭にフランシス・ベーコンの“妻と子供を持つということは、運命に人質を捧げるようなものだ”という言葉が引用されている。
あらすじ
[編集]たとえ近所で誘拐事件が起こっても、所詮他人の不幸に過ぎず、自分には関係がない……。
東京近郊で、身代金目的の男子児童の誘拐事件が発生する。身代金はいずれも決して高くない。しかし、犯人は受け渡しの場所には姿を現さず、連絡も途絶えてしまう。
後日、誘拐された児童が遺体で発見されるが、どの子も身代金受け渡しより前に殺害されていたことが判明する。その残忍な犯行は世間を大いに賑わせる。
最初の事件から3カ月が経とうとするある日、会社員の富樫修は、息子・雄介の部屋で似つかわしくない一枚の名刺を見つける。その時は大して気に留めなかったが、それから9日後、4度目となる新たな誘拐殺人事件が発生。被害者の父親の名は、雄介が持っていた名刺の人物と同一人物だった。小学生の息子が一連の事件に何か関係があるのだろうか、そんな考えを打ち消すために事件のことを調べていくが、疑惑は益々深まっていく。
登場人物
[編集]- 富樫 雄介(とがし ゆうすけ)
- 小学6年生。中学受験を控えている。小学校入学以来ずっと成績はトップクラス。
- 江幡 真吾(えばた しんご)
- 小学2年生。1番目の被害者。雄介とよく遊んでいた。
- 江幡 亜希子(えばた あきこ)
- 真吾の母親。主婦。
- 江幡 孝明(えばた たかあき)
- 真吾の父親。会社員。事件の1カ月後に自殺してしまう。
- 赤羽 聡(あかばね さとし)
- 小学1年生。3番目の被害者。
- 赤羽 万里子(あかばね まりこ)
- 33歳。聡の母親。埼玉県狭山市在住。母子家庭。
- 薮田 研三(やぶた けんぞう)
- 新聞社の文化部所属。修の大学時代の先輩。
- 尾嵜 豪太(おざき ごうた)
- 小学1年生。4番目の被害者。
- 尾嵜 毅彦(おざき たけひこ)
- 豪太の父親。東京都東村山市在住。証券マン。
- 西 直嗣(にし なおつぐ)
- 富樫修の同僚。7歳年下。雄介と同い年の息子がいる。
- 中上 哲也(なかがみ てつや)
- 東葛環境技研(環境計量証明を行う会社)の社員。修が薮田に紹介してもらった。
- 藤森 末雄(ふじもり すえお)
- 埼玉県警狭山署の刑事。巡査長。50歳くらい。
- 須永 宏(すなが ひろし)
- 埼玉県警本部の刑事。30歳前後。
- 氏原 北斗(うじはら ほくと)
- 雄介のクラスメイト。担任も扱いに困るほど粗暴な性格。
- 氏原 晋策(うじはら しんさく)
- 北斗の父親。暴力団幹部。組から闇金融の経営を任せられている。
- 山瀬(やませ)
- 千葉県警浦安署の刑事。
- 望月 成美(もちづき なるみ)
- 雄介のクラスメイトの女子。北斗にいじめられ、不登校状態。