ヨシダ

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ヨシダ
2018年ブリーダーズカップ・クラシック出走時
(2018年11月3日)
欧字表記 Yoshida[1]
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2014年2月24日(10歳)
ハーツクライ
ヒルダズパッション
母の父 Canadian Frontier
生国 日本の旗 日本北海道安平町
生産者 ノーザンファーム
馬主 China Horse Club, Winstar Farm,
Head Of Plains Prtnrs Et Al[2]
調教師 William I. Mottアメリカ合衆国[2]
競走成績
生涯成績 18戦5勝
勝ち鞍
GI オールドフォレスター・ターフクラシックステークス 2018年
GI ウッドワードステークス 2018年
GII ヒルプリンスステークス 2017年
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ヨシダ(英:Yoshida[1])は、日本生産、アメリカ合衆国調教の競走馬。主な勝ち鞍は2018年オールドフォレスター・ターフクラシックステークス(GI)、ウッドワードステークス(GI)、2017年ヒルプリンスステークス(GII)。馬名の由来は、本馬を生産したノーザンファーム代表の吉田勝己の姓から。[3]

日本生産馬として史上初めてアメリカダートG1制覇を果たした。

戦績[編集]

デビュー前[編集]

ヒルダズパッションは現役時代にバレリーナステークス(GI)など北米で重賞を5勝。2011年のファシグティプトン・ケンタッキー・ミックスセールにおいてノーザンファーム代表の吉田勝巳によって122万5,000ドルで購入され、日本で繁殖入りした[3]。本馬はその2番仔として2014年2月24日に生まれた[1]

翌年2015年のセレクトセール1歳馬市場において、ジョン・マコーマック・ブラッドストック(John McCormack Bloodstock)[注 1]によって同年セレクトセールのハーツクライ産駒としては0歳・1歳通じた最高額の9,400万円(税別、税込1億152万円)で落札され、アメリカ合衆国に渡ることになった[3]

2歳(2016年)[編集]

11月19日アケダクト競馬場のレースでデビューを飾り、10頭立ての2着に入る。2歳時はこの1戦のみ。

3歳(2017年)[編集]

4月9日、キーンランド競馬場で約4ヶ月半休み明けでレースに挑み初勝利。続く5月20日のピムリコ競馬場で行われたジェームス・W・マーフィーステークス (芝1マイル)でも1着となり2連勝。 7月8日のG1・ベルモントダービーインビテーショナルステークスでは5着に敗れ、8月4日サラトガ競馬場のステークスレースで2着、9月2日サラトガ競馬場のステークスレースで2着となった。 10月7日のヒルプリンスステークス(GII)で重賞初制覇を飾る[3]

4歳(2018年)[編集]

5月5日のオールドフォレスター・ターフクラシックステークス(GI)で1着となり、GI初制覇[4]。同日にはイギリス2000ギニーサクソンウォリアー(父ディープインパクト)が制しており[5]、英米での日本産馬による同日GI制覇が実現した。

6月9日、イギリスアスコット競馬場で開催されているロイヤルアスコットミーティングの初日1レースであるクイーンアンステークスに遠征するも、ラスト100メートルで脚色が鈍り5着に敗れた。

8月11日のフォースターデイヴハンデキャップでは5着に敗退。9月1日に行われたウッドワードステークスでは初めてのダート戦ながら大外から強襲して2着のガンナヴェラに1馬身つけG1レース2勝目を挙げた。またこの勝利は日本生産馬による史上初のアメリカダートG1制覇になった。

ブリーダーズカップ・クラシックでは道中後方から2~3番手を追走。コーナーで徐々に進出し、直線外から伸びて1着アクセラレートから2馬身1/4差の4着と健闘した[6]

5歳(2019年)[編集]

1月のペガサスワールドカップターフでは1番人気で出走するもブリックスアンドモルタルの6着に敗退。3月にはドバイに遠征しドバイワールドカップに出走したが6着。帰国後、6月のスティーヴンフォスターハンデキャップも6着に終わり、精彩を欠いていた。夏に入り、ホイットニーステークス2着、続くウッドワードステークスは3着となり、復調の兆しを見せる。11月2日のブリーダーズカップ・クラシック8着を最後に現役を引退、ウインスターファーム種牡馬となる。

種牡馬成績[編集]

2020年からアメリカ・ウインスターファームで種牡馬入り。初年度は148頭に種付けを行った[7]

2023年に初年度産駒がデビュー。産駒サードストリートが初勝利を挙げた[8]

2024年より日本に輸入、北海道日高町ダーレー・ジャパン スタリオンコンプレックスに繋養され、種牡馬として供用されることとなった[9]

2024年3月2日、中山5Rの3歳未勝利でデュアルウィルダー(堀宣行厩舎)が1着となり、日本での産駒初勝利となる[10]

血統表[編集]

ヨシダ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系ヘイロー系
[§ 2]

ハーツクライ
2001 鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
アイリッシュダンス
1990 鹿毛
*トニービン
Tony Bin
*カンパラ
Kampala
Severn Bridge
*ビューパーダンス
Buper Dance
Lyphard
My Bupers

ヒルダズパッション
Hilda's Passion
2007 鹿毛
Canadian Frontier
1999 鹿毛
Gone West Mr. Prospector
Secrettame
Borodislew Seattle Slew
Breath Taking
母の母
Executricker
1998 鹿毛
El Prado Sadler's Wells
Lady Capulet
Trick Trick Clever Trick
Full Virtue
母系(F-No.) 8号族(FN:8-h) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer5×5=6.25%、 [§ 4]
出典
  1. ^ ヨシダ 5代血統表 2018年5月6日閲覧
  2. ^ ヨシダ 5代血統表 2018年5月6日閲覧
  3. ^ ヨシダ 5代血統表 2018年5月6日閲覧
  4. ^ ヨシダ 5代血統表 2018年5月6日閲覧


脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 現在の筆頭馬主であるウィンスターファームのエージェント[3]

出典[編集]

  1. ^ a b c ヨシダ JBISサーチ
  2. ^ a b | Race Record & Form Racing Post 2018年5月6日閲覧
  3. ^ a b c d e 米で走るハーツクライ産駒・ヨシダが接戦制し重賞初制覇 netkeiba.com 2017年10月13日付
  4. ^ Sunday Silence Grandson Yoshida Takes Turf Classic At Churchill Paulick Report 2018年5月7日付 2018年5月7日閲覧
  5. ^ ディープ産駒の日本産馬サクソンウォリアーが無傷4連勝で英3冠初戦制覇 スポーツ報知 2018年5月7日付 2018年5月7日閲覧
  6. ^ CHURCHILL DOWNS - November 3, 2018 - Race 11. Equibase. 2018年11月4日閲覧
  7. ^ 【海外競馬】日本生まれの米G1馬ヨシダに産駒第一号が誕生、初年度は148頭に種付け | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年1月11日閲覧。
  8. ^ ハーツクライ産駒ヨシダ、種牡馬としての初勝利をゲット | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年7月7日閲覧。
  9. ^ パレスマリス、ヨシダ供用のお知らせ - ダーレー・ジャパン株式会社 2024年12月14日
  10. '^ 【中山5R・3歳未勝利】デュアルウィルダーでヨシダ産駒が日本初勝利 キング騎手「日本で楽しめると思う」”. UMATOKU | 馬トク - スポーツ報知 (2024-03-02JST13:38:00+0900). 2024年3月2日閲覧。

外部リンク[編集]