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ミストラル (強襲揚陸艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ミストラル
基本情報
建造所 DCNSブレスト工廠
アルストム=アトランティーク造船所
運用者  フランス海軍
艦種 強襲揚陸艦
級名 ミストラル級
艦歴
発注 2000年12月22日
起工 2003年7月10日艦尾
2003年10月13日艦首
進水 2004年10月6日
就役 2006年1月
要目
基準排水量 16,500t
満載排水量 21,300t
全長 199.0m
最大幅 32.0m
飛行甲板 5,200
吃水 6.2m
機関 ディーゼル・エレクトリック方式
主機 バルチラ16 V 32 ディーゼルエンジン × 4基(4,850kW
バルチラ 18V200ポッド式推進器 × 2基(14,000kW)
艦首スラスター × 1基(1,500kW)
推進 2軸推進およびポンプジェット
速力 最大速 19kt
航続距離 巡航15ktで19,800海里
乗員 160名
搭載能力 上陸用舟艇 × 2隻
1個大隊
車両 × 60台
1,600t以内の積載
兵装 SIMBADシステム × 2基
ブレダ=モーゼル 30mm機関砲 × 2基
M2機関銃 × 4挺
搭載機 ヘリコプター × 16機(最大数)
C4ISTAR RITA 2G海洋簡易周波数帯変換器+FLTSATCOM衛星通信
SIC-21 作戦指揮システム(シラキューズ3-A/B衛星通信)
NTDSリンク 11/リンク 16
SENIT-9 戦術情報処理装置
SIC 21戦闘管制システム × 1基
レーダー DRBN-38航海 × 1基
MRR-3 NG 3次元 × 1基
電子戦
対抗手段
ARBR-21レーダー妨害装置 × 1基
SLAT 対魚雷システム
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ミストラルフランス語Mistral, L 9013)は、フランス海軍ミストラル級強襲揚陸艦1番艦。艦名はミストラルに由来する。

艦歴

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「ミストラル」は、DCNS主導で建造され2003年7月10日に艦尾部分がブレスト工廠で起工、2003年10月13日にアルストム=アトランティーク造船所で艦首部分が起工され、その後艦体はブレスト工廠で組み立てられ2004年10月6日に進水、2005年12月に海軍に引き渡され、翌2006年1月から試験を開始し、2006年2月正式に就役しトゥーロン軍港に配備される。

2006年3月27日から3月30日にかけてオレロン島にて「F790 リュートナン・ド・ヴェソ・ラヴァレ」および陸軍の第6工兵連隊第519輜重連隊が参加する水陸両用戦訓練であるスケレオ演習(Skreo)に参加。3月31日に初の遠洋航海を開始する。4月8日から4月12日までギリシャスーダen:Souda)に寄港してからスエズ運河を通過し、4月19日から4月22日までジブチに、5月2日から5月5日までインドコーチに、5月11日から5月16日までジブチに、5月23日から5月28日までトルコ・アカザズ(Akzaz)に立ち寄った後にフランスに帰還する。同年7月にレバノン侵攻が発生し、自国民避難のために「D615 ジャン・バール」、「D643 ジャン・ド・ヴィエンヌ」、「L9012 シロッコ」と共にレバノンに派遣される(fr:Opération Baliste)。同年9月29日から10月13日まで地中海においてNATO主催のバリアント・ミダス2006(Brillant Midas)に参加し水陸両用作戦を実施する。

2007年2月5日から2月16日にかけてEXENAU演習(EXENAU)に、同年5月9日から5月11日まではアメリカ合衆国リトルクリーク海軍水陸両用基地en:Naval Amphibious Base Little Creek)に寄港し、第2艦隊と共にバージニアビーチで上陸戦訓練を実施する。同年5月19日から5月25日までスケレオ2007演習に参加しリュイ半島fr:Presqu'île de Rhuys)で国民避難の訓練を実施した。

2008年2月5日から2月7日にかけてトゥーロンにおいてプロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏を架空の国家に見立てて400名のフランス国民を保護を目的としたエキュメ・エテルネル演習(Écume éternelle)を実施。

2009年2月12日から6月27日までガヴィアル08任務(Gavial 08)に従事する。トゥーロンを出港後、2月19日から2月24日までヨルダンアカバに、2月28日から3月2日までサウジアラビアジッダに、3月7日から3月12日までジブチに、3月25日から3月28日までシンガポールに、4月9日から4月13日まで日本横須賀に寄港する。この期間中はフランソワ・フィヨン首相が訪日していた[1]

4月16日から4月21日まで中華人民共和国上海に、4月30日から5月3日までマレーシアクランに、5月8日から5月15日までインドチェンナイに寄港した。この後、サイクロン・ナルギスにより被害を受けたミャンマーに対する人道援助のため15日に活動を開始し5月18日に近海にたどり着くも、同月21日にミャンマー当局に拒否されたため救援は中止される。5月25日タイ王国プーケットに寄港しフランス外務省により救援任務を解かれる。世界食糧計画による救援物資は国際連合およびNGOにより配給される事となる。5月15日から5月17日まで予定されていたヴァルナ08演習(Varuna 08)[2]の中止、5月18日から23日のチェンナイ、6月5日アブダビ6月12日から15日のジブチへの寄港は中止され、替わりに5月29日から6月2日までマレーシア・ランカウイ島に、6月15日から6月17日にジブチに寄港して帰国する。

2008年9月21日から10月3日にかけてNATO主催のロイヤル・ミダス2009演習(Loyal Midas 2009)に参加、軽空母551 ジュゼッペ・ガリバルディ」を含む31隻の水上艦艇、潜水艦3隻、兵員4,000名、8ヵ国が参加していた。

2011年2月28日に士官候補生を乗せ地中海紅海およびインド洋を約4ヶ月に渡る遠洋航海を実施するため、僚艦を務める駆逐艦「D640 ジョルジュ・レイグ」と共にブレスト軍港を出港する[3]。2011年3月2日に「ミストラル」はリビア騒乱から逃れるためチュニジアに避難したエジプト人を本国への帰還援助のためにイギリス・フランス共同でリビア沖に展開する[4][5]。しかし、チュニジアのザルジス港に到着するもエジプト人避難民は救援のため手配された飛行機を利用して帰国しており、避難民を乗せず同日中に出港する[6]

2017年4月29日、グアム島周辺で行うフランス、日本、アメリカ、イギリスとの4か国共同訓練に参加するため、佐世保基地 (海上自衛隊)に寄港[7]

脚注

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  1. ^ 日本国外務省フランス共和国首相フランソワ・フィヨン閣下及び同令夫人の来日について2009年3月21日
  2. ^ インド国防省発表Indian Navy – French Navy Joint Exercise ‘Varuna 08’2008年5月8日
  3. ^ Marine Nationale Le groupe école « Jeanne d’Arc » met les voiles Mise à jour :01/03/2011
  4. ^ Reuter France.Paris lance une opération d'évacuation d'Egyptiens de Libye mercredi 2 mars 2011 20h07
  5. ^ BBC News.Libya: UK and France to fly Egyptians from Tunisia2 March 2011
  6. ^ AFP News.フランス揚陸艦、避難民救出できず チュニジア・ザルジス港 2011年03月08日 21:15
  7. ^ 仏強襲揚陸艦が佐世保入港 初の日仏米英共同訓練へ 産経新聞(2017年4月29日)2017年4月29日閲覧

外部リンク

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関連項目

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