マット・ダルトン

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マット・ダルトン

2023年11月5日 KOSÉ新横浜スケートセンターにて
本名 マット・ダルトン
原語名 Matt Dalton
愛称 漢拏城(ハンラソン)
国籍 カナダの旗 カナダ
大韓民国の旗 韓国
二重国籍[1]
生誕
出生地
(1986-07-04) 1986年7月4日(37歳)
カナダの旗 カナダ
オンタリオ州クリントン英語版
身長
体重
6 ft 2 in (1.88 m)
201 lb (91 kg; 14 st 5 lb)
ポジション ゴールテンダー
キャッチ 左手
所属チーム HLアニャン
学歴 ベミジー州立大学英語版
所属歴 ポドリスク・ビチャズロシア語版 (2011-2012)
HCネフチェヒミク・ニジネカムスクロシア語版 (2012 - 2014)
安養ハルラ
HLアニャン
(2014 - )
代表 大韓民国の旗 韓国
プロ選手期間 2009年 – 現在

マット・ダルトン英語: Matt Dalton, 1986年7月4日 - )は、カナダ連邦オンタリオ州クリントン英語版出身のカナダと大韓民国のプロアイスホッケー選手。ポジションはゴールテンダーアジアリーグアイスホッケーHLアニャンに所属。

経歴[編集]

ベミジー州立大学英語版出身で同大学のアイスホッケー部英語版に所属。

2009年9月22日にドラフト外でナショナルホッケーリーグ(NHL)のボストン・ブルーインズと契約[2]。しかし、NHLの試合に出場することは無かった[3]

コンチネンタル・ホッケー・リーグ(KHL)のポドリスク・ビチャズロシア語版に入団し、HCネフチェヒミク・ニジネカムスクロシア語版へ移籍し、3シーズンプレーした[1]。FAになったタイミングで韓国の代理人から、オリンピックで韓国代表としてゴールテンダーを守れるチャンスをオファーされた[4]。この時のことについて「もし受けていなかったら、他の誰かがチャンスをつかんでいただろう。そのことを悔やみたくなかった」と明かしている[4]

2014年にアジアリーグアイスホッケー安養ハルラに入団。

2018年2月に平昌で開催されたオリンピックの男子アイスホッケー韓国代表に選出された。

2022-2023年シーズンは2シーズンぶりに安養がアジアリーグに復帰し、チーム名もHLアニャンへと改称した。 シーズンでは1月14日にダイドードリンコアイスアリーナで開催されたアイスホッケーヒーローズ 2及びオールスターゲームに選出された[5]。 オフの2023年3月9日に2022-2023年シーズンの最優秀選手賞、最優秀セーブ率GK賞、ベストGKを受賞した[6]

2024年2月に開催された2026年オリンピック3次予選英語版には参加せず、代表引退を公表した[7]

人物[編集]

高校時代までは野球もプレーしていた[3]KBOリーグでは斗山ベアーズを応援している[3]ニック・エバンスとは良い友人である[3]

野球では内野手を守っており、この野球時代の内野手の動きがアイスホッケーでのゴールテンダーのディフェンスに効いているとの持論を持っている[3]

アニャンに移籍した際に母国カナダでは朝鮮のニュースは北朝鮮の話が多かったため、家族からは戦争などで心配された[3]。しかし、実際の韓国住みやすいところであった[3]

給料は韓国よりKHLの方が良かったとしつつも、平昌五輪で韓国代表としてプレーするために移籍したと語っている[3]

韓国のゴールを守る鉄甕城になってほしいという願いを込めて、「漢拏城(ハンラソン)」という韓国名を持っている[3]

2016年3月に特別帰化で韓国籍を取得[1]。オリンピック終了後に帰化した韓国を後にする選手が続出したが、ダルトンはその後も韓国を拠点としている[8]

詳細情報[編集]

表彰[編集]

  • 最優秀選手賞:1回(2022-2023)
  • 最優秀セーブ率GK賞:1回(2022-2023)
  • ベストGK:1回(2022-2023)

記録[編集]

  • オールスターゲーム選出:1回(2022-2023)

代表歴[編集]

  • 2017 ユーロチャレンジ 韓国代表
  • 2018年オリンピックアイスホッケー男子韓国代表

脚注[編集]

  1. ^ a b c <アイスホッケー>韓国に帰化したマット・ダルトン、日本戦の勝利に決定的役割(1)”. 中央日報 (2017年2月13日). 2023年8月27日閲覧。
  2. ^ Bruins Sign Goaltender Matt Dalton To An Entry Level Contract”. NHL.com (2009年4月22日). 2023年8月27日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i <アイスホッケー>韓国に帰化したマット・ダルトン、日本戦の勝利に決定的役割(2)”. 中央日報 (2017年2月13日). 2023年8月27日閲覧。
  4. ^ a b 五輪切符のために帰化、アイスホッケー韓国代表の白人選手”. AFP BB News (2017年5月16日). 2023年8月27日閲覧。
  5. ^ アイスホッケーヒーローズ 2 / ICE HOCKEY HEROES 2”. アジアリーグアイスホッケー – Asia League Ice Hockey. 2023年8月27日閲覧。
  6. ^ 【プレスリリース】アジアリーグアイスホッケー 2022-2023:レギュラーシーズン表彰のお知らせ”. アジアリーグアイスホッケー – Asia League Ice Hockey (2023年3月9日). 2023年8月27日閲覧。
  7. ^ 今井豊蔵 (2024年2月7日). “韓国代表の大変化……ダルトン抜きで臨む五輪予選にイ・ドンクが示した覚悟「いつか来ること」”. Ice Press Japan. 2024年2月21日閲覧。
  8. ^ 平昌五輪1年:帰化選手の半数以上が韓国代表チームから離脱”. 朝鮮日報: Chosun Online (2019年2月17日). 2023年8月27日閲覧。

外部リンク[編集]