ブリリアントカット

ブリリアントカットは、ダイヤモンドなどの宝石をカット・研磨して形作る58面体およびカット方式の総称。
ブリリアントカットは、58のファセット(切子面)で構成されており、下部底面の面取り(キューレット)がない場合は57面体のものも含まれる[1]。ラウンドブリリアントカットやマーキースブリリアントカットなどの種類がある[2]。上部から進入した光が、全て内部で全反射し再び上部から放たれ、ダイヤモンドの輝きを際立たせるように設計されている。
歴史
[編集]17世紀にヴェネツィアで、ペルッツィという宝石研磨職人がブリリアントカットの原形を考案したと伝えられている。1919年に、ベルギーの数学者および宝石職人であるマルセル・トルコフスキーが、反射や屈折率などの光学的特性に基づき、ダイヤモンドが最も美しく輝く形状を数学的に導き出した[3]。そして、各切子面(ファセット)の形状や角度を算出し、58面から構成されるブリリアントカットのルーツとなるアイデアルカットを提唱した[4]。
ブリリアントカットの種類とその変遷
[編集]ブリリアントカットはすべて58面または57面(キューレットを設定しない場合)で構成される。主流である丸形のラウンドブリリアント・カットの他に、マーキースブリリアントカット、オーバルブリリアントカット、ペアシェイプブリリアントカットなどがある[2]。
古い時代のブリリアントカットは、各部のプロポーションが今日の基準とは異なっている。現代のブリリアントカットよりテーブルファセットの面積が小さく、キューレットはしばしば大きくカットされており、現代のカットスタイルより大きな光の明暗の「破片のような」パターンを示す。これらの古いカットスタイルには「オールドヨーロピアンカット」「サーキュラーブリリアントカット」などが含まれる[5]。
1870年代から1940年代にカットされたブリリアントカットは、古いスタイルから現代的なスタイルへの過渡期という意味を込めて、専門家の間では「トランジショナル・カット」と呼ばれることがある。また、古い時代のカットスタイルのダイヤモンドと区別するため、現代のブリリアントカットを「モダンブリリアントカット」と称することもある。時が立つにつれて、テーブルファセットは大きく、キューレットは小さくなり、スターファセットとロワーハーフファセットは長く変化し[5]、今日のスタイルが確立された。
出典
[編集]- ↑ “ダイアモンドカット:ラウンドブリリアントの分析”. GIA. 2026年3月27日閲覧。
- 1 2 『ジュエリーコーディネーター検定 3級』(初版第20刷)一般社団法人 日本ジュエリー協会、2016年、59頁。
- ↑ “Brilliant Cut” (英語). ANTIQUE JEWELRY UNIVERSITY. 2026年3月28日閲覧。
- ↑ “宝石用語辞典 ダイヤモンド編”. CGL(中央宝石研究所). 2026年3月28日閲覧。
- 1 2 “GIAでの58面ラウンドブリリアントカットダイヤモンドの記述”. GIA. 2026年3月28日閲覧。