フロント・ネックチャンスリー

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レスリングにおけるフロント・ネックチャンスリー。

フロント・ネックチャンスリーFront Neck-Chancery)は、レスリングプロレスで用いられる関節技の一種である。フロント・ネックロックFront Neck Rock)とも呼ばれる。

かけ方[編集]

向かい合った状態の相手を前屈みにさせて相手の頭部を自身の腋の下に抱え込み、相手を抱える腕の手首で相手の頬骨をこするようにして相手の頭を自身の腹で90度回転させて自身の腹部を前方へと突き出すように体を反らせて相手の首を曲げて頸椎を極める。

類似技[編集]

見た目が酷似している技に以下のものがあり、実際によく混同される。

フロント・チョーク
フロント・ネックチャンスリーが頸椎へのダメージを狙う首関節技であるのに対して、こちらは前方から首を固め、気管もしくは頚動脈を圧迫する。
フロント・ヘッドロック
フロント・ネックチャンスリーの体勢から腋や上腕に力を入れて相手の頭蓋骨を締め上げる。
フロント・フェイスロック
フロント・ネックチャンスリーの体勢から前腕部に力を入れて相手の顔面を締め上げる。

フロント・ネックチャンスリー・ドロップ[編集]

フロント・ネックチャンスリー・ドロップFront Neck-Chancery Drop)は、プロレス技の一種である。

概要[編集]

相手の首をフロント・ネックロックの要領で捕らえて体をブリッジさせる勢いで相手を後方へと反り投げて背中を叩きつける。

日本での初公開は1963年3月23日、日本プロレスの蔵前国技館大会において、サンダー・ザボーが対アントニオ猪木戦で使用して、この技で猪木からピンフォールを奪っている。1966年3月21日、猪木は日本プロレスを一時離脱して4月23日に入団した東京プロレスアントニオ・ドライバーの名称で使用していた。他の使い手としてはアンドレ・ザ・ジャイアントがいる。

見た目以上に全身の筋力を要する技ともいわれており、猪木は、この技を多用した影響で腰を痛めたため、使用していた時期は東京プロレス時代に限られている。また、アンドレも使用していた時期は体力的に充実していた全盛期に限られている。

この技をブレーンバスターの原型とする説があるがブレーンバスターの開発者であるキラー・カール・コックスは否定している。

派生技[編集]

タイガー・ドライバー[1]
タイガー・ネックチャンスリーとも呼ばれる。佐山聡初代タイガーマスクの時代に開発したオリジナル技。片足を振り上げた勢いを生かして相手を後方へと反り投げて背中を叩きつける。
同名の技で三沢光晴2代目タイガーマスクの時代に開発したタイガー・ドライバーがあり、現在では三沢式の方が著名と思われるが全く別の技である。テレビゲーム『ファイヤープロレスリングシリーズ』では佐山の独特のモーションを再現したタイガー・ネックチャンスリー・ドロップという技がある。
ハーフハッチ・スープレックス
前屈みになった相手の首の後ろに正面から左腕を回し、相手の左脇の方から差し込んだ右手を相手の背中に添えて相手を抱えたまま体をブリッジさせる勢いで相手を後方へと反り投げて背中を叩きつけてブリッジを崩さずにフォールを奪う。
魔神風車固め
マシン・スープレックスとも呼ばれる。スーパー・ストロング・マシーンのオリジナル技。前屈みになった相手の左腕を左手で掴んで折り曲げて相手の左脇に胸の方から差し込み、右手で相手の左腕を掴み、自由になった左手を相手の首の後ろに回し、体をブリッジさせる勢いで相手を後方へと反り投げて背中を叩きつけてブリッジを崩さずにフォールを奪う。
あすなろスープレックス
山田恵一のオリジナル技。前屈みになった相手の首の後ろに正面から左腕を回し、相手の左腕を抱き込むような感じで相手の胸の方に右腕を回し、右手で相手の右肘あたりを掴み、掴んだ腕を相手の胸の方に折り曲げて体をブリッジさせる勢いで相手を後方へと反り投げて背中を叩きつけてフォールを奪う。
天龍稲妻落とし
天龍源一郎のオリジナル技。フロント・ネックロックの要領で相手の首を捕らえて相手を持ち上げて背中から倒れ込み、相手の顔面のあたりを叩きつける。

脚注[編集]

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  1. ^ 初代タイガーマスクのタイガー・ドライバーは実況アナウンサーの古舘伊知郎が名付けた技名であるが一般に浸透せず、マスコミは通常通りの項目名の技名を使用していたことが多かった。

関連項目[編集]