ドロノキ

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ドロノキ
Populus-maximowiczii.jpg
ドロノキ
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : バラ類 Rosids
: キントラノオ目 Malpighiales
: ヤナギ科 Salicaceae
: ヤマナラシ属 Populus
: ドロノキ P. suaveolens
学名
Populus suaveolens Fisch.[1]
シノニム

Populus maximowiczii A.Henry[2]Populus suaveolens Fisch. subsp. maximowiczii (A.Henry) Tatew.[3]

和名
ドロノキ、ドロヤナギ、デロ、コウアンドロ[1]
英名
Japanese Poplar

ドロノキ(泥の木、学名Populus suaveolens)は、ヤナギ科ヤマナラシ属落葉高木である。別名はドロヤナギ、ドロ、ワタドロ、ワタノキ、デロ、チリメンドロなど。

概要[編集]

日本では北海道から中部地方かけてに分布する[4]。長い葉枝は互生し、短枝は密集する[4]。葉身は10センチメートル程度の広楕円形で周囲に鋸歯があり、裏は光沢があり白っぽい。樹皮の表面は灰色で、若い木の表面には菱形の皮目があり、老木になるにつれ縦にひび割れる。雌雄異株で雌株に卵形の実を付ける。種子にはヤナギの仲間と同様に綿毛があり、風や水の流れを利用して散布される[4]。種の散布は夏に行われ、秋には発芽する。

水分の多い土壌を好み、よく川岸や湿地などに生えている。 泥流や火山活動などによる植生破壊後に真っ先に樹林化する先駆種であり、折れて地面に落ちた枝から根を張ってクローン個体を再生する、落枝条更新と呼ばれる能力を持つ[4]。極端な陽樹であり[4]、光合成効率の良い葉は老化も早く、夏の終わりには落葉を始める。

木質は軽軟で荷重に弱く、腐りが早いうえ燃えやすいため建材には適さない。凹んで衝撃を吸収するので、かつては弾薬箱にされたという。また安物の下駄マッチの軸に利用されたが、マッチ軸としても折れやすい下等の材とされ、現在ではまったく利用価値がない。成長が早い点に着目した製紙会社が品種改良を試みた記録があるが、その後研究は放棄されたようである。

軽軟材であるが、加工するノミやの刃の傷みが堅木より早いと言われ、実際に機械で測定するとミズナラの数倍の速度で工作機の切刃が磨耗することがわかった。「泥の木」の名称はこの奇怪な性質が根から泥を吸い込むせいとされたからとも言い、また泥のように柔らかい[4]・使い道が無いから、北海道の方言から等の諸説あるがわかっていない。

脚注[編集]

  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList) - ドロノキ(2011年8月31日閲覧)
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList) - ドロノキ synonym(2011年8月31日閲覧)
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList) - ドロノキ synonym(2011年8月31日閲覧)
  4. ^ a b c d e f 渡辺一夫 『アジサイはなぜ葉にアルミ毒をためるのか:樹木19種の個性と生き残り戦略』 築地書館 2017 ISBN 9784806715368 pp.44-55.

外部リンク[編集]