トゥーセット・ヴァイオリン

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トゥーセット・ヴァイオリン (TwoSet Violin)
TwoSet Violin New York October 2018 003.jpg
2018年、ニューヨークのカウフマン・ミュージック・センター内にあるマーキン・コンサート・ホールで演奏するトゥーセット・ヴァイオリン。
人物
生誕 ブレット・ヤン
エディ・チェン
出生地 オーストラリアブリズベン
職業 音楽家、YouTuber
公式サイト www.twosetviolin.com
YouTube
チャンネル
活動期間 2013年–
ジャンル コメディ、音楽
登録者数 115万人
総再生回数 1億7千400万回
キャッチフレーズ 「練習してね」("Practice")、「リン・リン40時間」("Ling Ling 40 hours")
チャンネル登録者数、総再生回数は2019年4月14日時点。
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トゥーセット・ヴァイオリン (英語: TwoSet Violin) は2013年に結成されたオーストラリアYouTubeデュオである。メンバーはオーストラリアのヴァイオリニストであるブレット・ヤン (Brett Yang) とエディ・チェン (Eddy Chen) である。同名のYouTubeチャンネルで配信している、クラシック音楽をテーマとしたコミカルなパフォーマンスで有名であり、2019年4月時点で登録者は115万人、閲覧数は1億7千400万回を超えている。

来歴[編集]

ブレット・ヤンが14歳、エディ・チェンが13歳だった時に、数学の授業がきっかけで2人は初めて出会った[1]。少年少女オーケストラの最年少メンバーとして親交を深め、のちに2人ともオーストラリアブリズベンにあるグリフィス大学クイーンズランド音楽学校で学ぶようになった[2]。ブレットは2012年、クイーンズランド音楽学校でチャイコフスキーヴァイオリン協奏曲でデビューし、2014年のG20ブリズベンサミットでの演奏をはじめとしてさまざまなオーストラリアのオーケストラと仕事をしていた[3]。エディは2014年、全国若手ヴィルトゥオーソ賞のクイーンズランド代表候補であり、クイーンズランドやメルボルン交響楽団で演奏をしたことがある[3]

2013年に2人はポップミュージックヴァイオリンでカヴァーした演奏ビデオをYouTubeに投稿するようになった[2]。『カットコモン』のインタビューでブレットは、ヴァイオリンの名人がカヴァー曲の演奏で何百万もの閲覧数を達成しているのを見て同じことを試してみたが、ほとんど反応がなかったと述べている[3]。その後、2人はヴァイオリニストのレイ・チェンが面白おかしいビデオを作っているのを見つけ、自分たちの番組をもっとふざけたコミカルな内容に変えた[3]。音楽学校文化やクラシック音楽の演奏家に囲まれた暮らしぶり、音楽を学ぶ学生生活などが中心の内容で、視聴者数が劇的に跳ね上がった[2][3][4]

ブレットとエディはそれぞれシドニー交響楽団クイーンズランド交響楽団での演奏経験がある一方、ツアーのために自分たちのプログラムも作っており、コンサートというよりはコメディに近い構成で、ストーリーにヴァイオリンの演奏が組み込まれたショーになっている[2]キックスターターを使ったり、シドニー路上演奏をしたりして資金を集め、2017年には台北ヘルシンキフランクフルトなどを回るアジアとヨーロッパ10ヶ国11都市の世界ツアーを実施した[2][5][6][7][8][9][10]。2018年にはニューヨークロサンゼルスなどを回るアメリカ合衆国ツアーを行った[7][11]

内容[編集]

2017年、トゥーセット・ヴァイオリンはリン・リン (Ling Ling) という画面には登場しない架空のキャラクターを作り上げた。エディによると、このキャラクターはタイガー・マザーが自分の子供を出来の良い友人と比較するコントをやった時にできたものである[12]。リン・リンは「1日40時間」練習する完璧なヴァイオリニスト[13][14][15]で、性別は不詳。教育熱心な母親(タイガー・マム)を持ち、自分より優秀なアジア系の秀才が常にいるという意識を反映して、中華系の名前がつけられている。2人はフィンランド国営放送のプログラムであるYle Uutisetのインタビューで、リン・リンをテレビゲームラスボス、ヴァイオリニスト版チャック・ノリスだと評している[12]。2018年に2人は「リン・リン・ワークアウト」 (Ling Ling Workout) というビデオシリーズを開始。このシリーズでは、2人がくじを引いてクラシックあるいは現代音楽の楽曲を選び、さらにそれに速度を2倍にする、チューニングを変更する、踊りながら弾く、手の位置を変える、逆さにするなどのハンディキャップを組み合わせて演奏する[16][17]レイ・チェン、何子毓、ヒラリー・ハーンなどのヴァイオリニストもこのチャレンジ番組に参加している[18]

2018年7月にはゴム製のおもちゃであるびっくりチキンでクラシック音楽を演奏するビデオシリーズをリリースした[19][20][21][22]

音楽家の間で定番となっているヴィオラジョークも頻繁に取り上げる。2018年にはリル・パンプの「グッチ・ギャング」のパロディである「ヴィオラ・ギャング」のビデオをリリースし、エディがヴィオラ・キングを演じた。以降のビデオにも同じコスチュームを着けたエディがヴィオラ・キングとして登場する。エディはブレットの誕生日に冗談としてヴィオラをプレゼントしたことがある[23]

以下に挙げるように、同じ構成で複数本作られ定番化したシリーズもある。

  • リンリン40アワーズ – 専用掲示板に投稿された音楽関連のミームなどにコメントする。
  • シャレード(クイズ) – テーマを知らされた一人が、知らされていない一人にヴァイオリン演奏のみをヒントにテーマを推測させ、制限時間内の正解数を競う。
  • 編集スキルシリーズ – 細切れの録音を編集して曲を完成させる。
  • ビギナーシリーズ – プロの楽器奏者による演奏と、同楽器未経験のトゥーセットの一方の演奏とを比較する。
  • リンリン・ワークアウト – ヴァイオリン演奏に余計な運動を追加したチャレンジを二人がくじ引きで交互に行う。
  • プロディジービデオウォッチング – 国際コンクールに出場した幼いヴァイオリニストと同じ使用曲を演奏、比較する。

脚注[編集]

  1. ^ TwoSet Brett & Eddy talk about things they don't usually talk about...”. Youtube. 2018年12月21日閲覧。
  2. ^ a b c d e Ball, Meghna (2017年4月13日). “Brisbane YouTubers Twoset Violin and their global quest to preserve classical music”. Australian Broadcasting Company. 2018年10月18日閲覧。
  3. ^ a b c d e Wood, Eleanor (2016年11月23日). “TwoSet Violin: The Brisbane music graduates breaking the internet”. CutCommon. 2018年10月18日閲覧。
  4. ^ Sergi, Justin (2016年10月12日). “Twoset Violin Offer A Guide to Understanding Conservatory Friends”. WQXR. 2018年10月18日閲覧。
  5. ^ TwoSet Violin are launching a crowdfunded world tour”. Classic FM (2017年3月25日). 2018年10月18日閲覧。
  6. ^ Rochester, Marc (2017年10月9日). “TwoSet Violin mix classical music with comedy”. The Straits Times. 2018年10月18日閲覧。
  7. ^ a b TwoSet Violin World Tour Los Angeles”. Colburn School. 2018年10月18日閲覧。
  8. ^ Vanasse, Jacqueline (2017年11月13日). “TwoSet Violin – Hilarious with a Cause”. Violinist.com. 2018年10月18日閲覧。
  9. ^ TwoSet Violin World Tour”. www.musiikkitalo.fi. 2018年10月18日閲覧。
  10. ^ TwoSet Violin World Tour Frankfurt - 14 October 2018”. Evensi. 2018年10月18日閲覧。
  11. ^ TwoSet Violin World Tour – Wednesday,October 31 2018, 7 pm”. Kaufman Music Center. 2018年10月18日閲覧。
  12. ^ a b Matilla, Mattias (2018年10月11日). “Tämän kaksikon sketsejä on katsottu somessa jo satoja miljoonia kertoja – meemien ja klassisen musiikin yhdistelmä osoittautui hittireseptiksi” (フィンランド語). Yle Uutiset. フィンランド国営放送. 2018年11月10日閲覧。
  13. ^ TwoSet Violin [@twosetviolin] (2018年5月9日). "Ling Ling's first appearance was about a year ago 😮" (ツイート). Retrieved 2018年11月10日 – via Twitter.
  14. ^ TwoSetViolin (14 March 2018). How To Practice 40 Hours a Day. Retrieved 10 November 2018 – via YouTube.
  15. ^ Ling Ling 40 Hours”. TwoSet Violin. 2018年11月16日閲覧。
  16. ^ Kim, Alina (2018年11月29日). “TwoSet Violin Perfects Their Practice”. www.chicagomaroon.com. Chicago Maroon. 2018年12月22日閲覧。
  17. ^ TwoSetViolin. Play Violin Upside Down (Ling Ling Meme Meme Workout). Retrieved 22 December 2018.
  18. ^ Guest violinist videos:
  19. ^ Alton, Jenna (2018年8月16日). “The Clean Cut: Classical musician creates impressive version of Pachelbel's Canon using rubber chickens”. Deseret News. 2018年10月18日閲覧。
  20. ^ Sweeney, Chris (2018年8月1日). “Wacky World of Rubber: Making music with rubber chickens”. Rubber & Plastics News. Crain Communications. 2018年10月18日閲覧。
  21. ^ Santiago, Amanda Luz Henning (2018年8月10日). “Please use this rubber-chicken rendition of 'Wedding March' in your upcoming nuptials”. Mashable. 2018年10月18日閲覧。
  22. ^ 叫ぶニワトリのおもちゃでクラシックの名曲を見事に演奏するムービーが700万回以上再生されて話題に” (日本語). GIGAZINE (2018年7月21日). 2019年4月14日閲覧。
  23. ^ Viola-related videos:

外部リンク[編集]