シロバナトウウチソウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シロバナトウウチソウ
山形県蔵王山 2009年8月
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : バラ亜綱 Rosidae
: バラ目 Rosales
: バラ科 Rosaceae
亜科 : バラ亜科 Rosoideae
: ワレモコウ属 Sanguisorba
: シロバナトウウチソウ S. albiflora
学名
Sanguisorba albiflora (Makino) Makino[1]
和名
シロバナトウウチソウ(白花唐打草)[2]

シロバナトウウチソウ(白花唐打草、学名:Sanguisorba albiflora )はバラ科ワレモコウ属多年草[2][3][4]

特徴[編集]

多年草で全体にほとんど毛はない。地下の根茎は太い。根出葉は束生し、長い葉柄があり、その先に5-7対の小葉をもった奇数羽状複葉がつく。小葉には長さ5-20mmになる小葉柄があり、小葉は長さ2.5-5cmになる広卵形から楕円形で、葉軸にややまばらにつき、先端は円頭であるがしばしば少しへこむことがあり、基部は心形になり、縁に鋸歯があり、裏面は粉白色になる。は高さ30-70cmになり、茎につく葉は互生する[2][3][4]

花期は8-9月。穂状花序は茎先、分枝した枝先に1個ずつつく。花穂は円柱形で長さ3-6cmになり、直立するかやや下を向く。花穂にはを密につけ、花穂の上部から基部にかけて開花していく。花に花弁はなく、花弁状の裂片が4個ある。花は白色で、ときに紅色を帯びる。雄蕊は4個あり、長さ6-8mm、萼裂片の長さの2-3倍になり、花外に突き出る。花糸の上部は扁平になり幅が広く、葯は黄褐色または紅紫色になり、花後には脱落する。子房は下位で萼筒に包まれ、1個の胚珠があり、やや大きい柱頭はふさ状になる。果実痩果で、やや革質になる[2][3][4]

分布と生育環境[編集]

日本固有種。本州の東北地方に分布し、高山帯の草地に生育する[2][3][4]

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

  1. ^ シロバナトウウチソウ 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  2. ^ a b c d e 『山溪ハンディ図鑑8 高山に咲く花』p.255
  3. ^ a b c d 『日本の野生植物 草本II 離弁花類』p.184
  4. ^ a b c d 『新牧野日本植物圖鑑』p.296

参考文献[編集]