サポジラ

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サポジラ
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : キク上群 superasterids
階級なし : キク類 asterids
: ツツジ目 Ericales
: アカテツ科 Sapotaceae
: マニルカラ属 Manilkara
: サポジラ M. zapota
学名
Manilkara zapota
(L.) P.Royen[1]
シノニム
和名
チューインガムノキ
英名
sapodilla

サポジラ(学名:Manilkara zapota; : sapodilla)は、熱帯域に分布する常緑高木。

メキシコ原産であり、スペインによる植民地化に伴いフィリピンに移入され東南アジアに広まり、日本では沖縄でも見ることがある[2][3]。和名はチューインガムノキ。メキシコガキともいう。

リンネが最初に Achras zapota という学名で記載し、Achras属を「サポジラ属」としている文献が存在する[4]が、やがてマニルカラ属Manilkara)に置かれるようになり、Achras属はマニルカラ属のシノニムとして扱われるようになりつつある[1]

樹木[編集]

樹高は30-40 mに達する。樹皮には白く粘り気のあるラテックスチクルと呼ばれる)が多く含まれ、チューインガムの原料となる[5]。葉は7-15 cmほどの卵形で光沢があり、枝に螺旋状に付く。花は先端部分が6つに分かれた釣鐘型の合弁花であり、花弁の色は白く、あまり目立たない。

果実[編集]

花は季節を選ばず咲き、球形や楕円形の果実は年に2回収穫可能である[要出典]果実は直径4-8 cmほどになり、薄い果皮の質感はジャガイモに似る。果肉干し柿に似た[5]茶色、あるいは浅黄色で石細胞を含み、食感はに比べて柔らかく、中には2-10個ほどの種子がある。未熟のものは渋みが強く食べられないが、熟したものは非常に甘く美味で、風味も干し柿に極めて似た香りと甘さがあり[2][5]、ビタミンやミネラル、タンニンポリフェノールに富む[2]種子は黒く、こちらもの柿の種に近い形状である。

ギャラリー[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b Govaerts, R. et al. (2019). World Checklist of Sapotaceae. Facilitated by the Royal Botanic Gardens, Kew. Published on the Internet; http://wcsp.science.kew.org/ 2019年11月7日閲覧。
  2. ^ a b c VIETJOE ~ベトナム果物図鑑(8)~ サポジラ / Hồng xiêm, Sabôchê”. 2016年6月2日閲覧。
  3. ^ 熱帯果樹写真館ブログ”. 2016年6月2日閲覧。
  4. ^ ヘンリー・ウォルター・ベイツ『アマゾン河の博物学者(完訳)』平凡社、1996年、521頁https://books.google.co.jp/books?id=sAqaAAAAIAAJ&q=サポジラ属&dq=サポジラ属&hl=ja&sa=X&ved=0ahUKEwiI8b7419flAhWQFIgKHU-UBoYQ6AEIKDAA 
  5. ^ a b c 渋谷区ふれあい植物センター”. 2016年6月2日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  • ウィキメディア・コモンズには、サポジラ (カテゴリ)に関するメディアがあります。
  • ウィキスピーシーズには、サポジラに関する情報があります。