ウィキデータ

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ウィキデータ
Wikidata logo
分野 限定なし
使用言語 多言語
閲覧 無料
登録 不要
著作権 GFDLおよびCC-BY-SA
運営元 ウィキメディア財団
資金 一般からの寄付[1]
営利性 非営利
設立 2012年10月30日
執筆者 不特定多数の匿名の執筆者
編集委員 なし
査読制度 なし
現状 稼動中

ウィキデータ(wikidata)はウィキメディア財団が提供する共同編集データベースである。ウィキペディアやその他のパブリックドメインライセンス下のウィキメディアプロジェクトで使用されるデータの共通の情報源を提供することを目的としている[2]。これはウィキメディア・コモンズがメディアファイルのストレージを提供して他のウィキメディアプロジェクトがそれらのファイルにアクセスする手法と似ており、それらは自由に再利用することができる。ウィキデータはウィキベースを用いて稼働している[3]

概要[編集]

ウィキデータは項目(item)に焦点を当てたドキュメント指向データベースである。それぞれの項目は題目(もしくはウィキペディアで使われる記事名)を表し、文字の先頭がQで始まる数字で一意に識別される。例えば、政治Politics)はQ7163である。これにより、その項目が保持する題目を特定するために必要な基本情報を言語に依存することなく翻訳できるようになる。

項目への情報の追加はステートメント(statements)を作成することで行われる。ステートメントはキー・バリューペアの形式をとり、各ステートメントはプロパティ(property)とプロパティに関連づけられた値(value)で構成される。

ウィキデータ項目の図。ウィキデータで使用される最も重要な用語を示す。

歴史[編集]

このプロジェクトは、アレン人工知能研究所(Allen Institute for Artificial Intelligence)、ゴードン・アンド・ベティ・ムーア財団(Gordon and Betty Moore Foundation)、そしてグーグル(Google, Inc.)から総額130万ユーロの寄付を受け設立された[4][5]

プロジェクトの初期開発はウィキメディア・ドイツによって実施され、その後の開発は3つのフェーズに分割された。

  • フェーズ1:言語間リンクの集中化 - 異なる言語で同じ題目に関するウィキペディアの記事間のリンク
  • フェーズ2:すべてのウィキペディア利用者のためのInfoboxデータの中心的な場所の提供
  • フェーズ3:ウィキデータのデータに基づいたリスト記事の作成および更新

フェーズ1[編集]

ウィキデータは2012年10月30日にウィキメディア財団の2006年以降初の新しいプロジェクトとして開始した[6][7][8]。この時、最初のフェーズの機能のみ利用可能だった。これは項目を作成して、基本情報となるラベル(記事名もしくはタイトル、別名)、ラベルの代替用語、説明文、すべての言語版ウィキペディア記事へのリンクを入力することができた。

歴史的に、ウィキペディアの記事は言語間リンクの一覧を含んでおり、他言語版ウィキペディアの同じ題目の記事が存在する場合はそのリンクがある。ウィキデータは最初は言語間リンクの自己完結型レポジトリだった。ウィキデータのデータにアクセスできるウィキペディアは存在しておらず、そのため各言語版ウィキペディアは言語間リンクを自身で管理しなければならなかった。2013年1月14日、ハンガリー語版ウィキペディアはウィキデータを経由した言語間リンクを提供する初めての事例となった[9]。この機能は、1月30日にヘブライ語版ウィキペディア、イタリア語版ウィキペディアに[10]、2月13日に英語版ウィキペディアに[11]、3月6日に他のすべての言語版ウィキペディアに[12]展開された[13]。英語版ウィキペディアから言語間リンクの削除を制限する提案は合意に至らず[14]、英語版ウィキペディアからそれらを削除する権限は自動編集者(ボット)に課せられた。2013年9月13日にフェーズ1の機能はウィキメディア・コモンズにも展開された[15]

フェーズ2[編集]

フェーズ2の最初の機能は2013年2月4日に始まり、ウィキデータの項目にステートメントが導入された。ステートメントの値は最初はウィキメディア・コモンズの項目と画像のみの2種類に制限されており、位置情報や日付などのその他の種類の値は後に追加された。2013年3月6日、初めての新しい値(文字列)が導入された[16]

2013年4月25日から5月27日にかけて、各種言語版ウィキペディアに対してウィキデータのデータにアクセスする機能が段階的に提供された[17][18]

2015年9月15日、ウィキデータはいわゆる任意アクセスを許可し始めた。例えば、ベルリンの記事からドイツに関するデータを読むことが可能になり、これは以前は実現不可能だった[19]。2016年4月27日、ウィキメディア・コモンズで任意アクセスが有効となった[20]

フェーズ3[編集]

フェーズ3はウィキデータに保存されているデータに従ったデータベースクエリ化とリストの作成が含まれる予定である[21]。2016年10月、ウィキデータのクエリのため2つのツール、AutoListPetScanが利用可能となり[22][23]、加えてSPARQLが利用可能となっている[24]

評価[編集]

プロジェクトがロビー活動家PR会社検索エンジン最適化に影響を受けていることが懸念されている[25]。2015年12月時点での、ウィキメディアの統計によると、ウィキデータの情報の半分は出典が確認されていない[25]。その他の3割はウィキペディアからのラベルであるが、ウィキペディアの記事を表したものではない[25]

ロゴ[編集]

ウィキデータのロゴ上の縦線はWIKIモールス符号で変換した物を含んでいる[26]

脚注[編集]

  1. ^ 詳しくは寄付のページを参照のこと。
  2. ^ Catrin Schoneville (2012年3月30日). “Data Revolution for Wikipedia”. Wikimedia Deutschland. 2018年1月30日閲覧。
  3. ^ Wikibase — Home”. 2018年1月30日閲覧。
  4. ^ Dickinson, Boonsri (2012年3月30日). “Paul Allen Invests In A Massive Project To Make Wikipedia Better”. Business Insider. http://www.businessinsider.com/paul-allen-invests-in-wikidata-project-2012-3 2018年1月30日閲覧。 
  5. ^ Perez, Sarah (2012年3月30日). “Wikipedia’s Next Big Thing: Wikidata, A Machine-Readable, User-Editable Database Funded By Google, Paul Allen And Others”. TechCrunch. http://techcrunch.com/2012/03/30/wikipedias-next-big-thing-wikidata-a-machine-readable-user-editable-database-funded-by-google-paul-allen-and-others/ 2012年10月24日閲覧。 
  6. ^ Wikidata (Archived October 30, 2012, at WebCite)
  7. ^ Pintscher, Lydia (2012年10月30日). “wikidata.org is live (with some caveats)”. wikidata-l mailing list.. http://lists.wikimedia.org/pipermail/wikidata-l/2012-October/001151.html 2012年11月3日閲覧。 
  8. ^ Roth, Matthew (2012年3月30日). “The Wikipedia data revolution”. Wikimedia Foundation. http://blog.wikimedia.org/2012/03/30/the-wikipedia-data-revolution/ 2018年1月30日閲覧。 
  9. ^ Pintscher, Lydia (2013年1月14日). “First steps of Wikidata in the Hungarian Wikipedia”. Wikimedia Deutschland. 2015年12月17日閲覧。
  10. ^ Pintscher, Lydia. “Wikidata coming to the next two Wikipedias”. Wikimedia Deutschland. 2013年1月31日閲覧。
  11. ^ Pintscher, Lydia (2013年2月13日). “Wikidata live on the English Wikipedia”. Wikimedia Deutschland. 2013年2月15日閲覧。
  12. ^ Pintscher, Lydia (2013年3月6日). “Wikidata now live on all Wikipedias”. Wikimedia Deutschland. 2013年3月8日閲覧。
  13. ^ “Wikidata ist für alle Wikipedien da” (German). Golem.de. http://www.golem.de/news/onlineenzyklopaedie-wikidata-ist-fuer-alle-wikipedien-da-1304-98941.html 2014年1月29日閲覧。 
  14. ^ Wikipedia talk:Wikidata interwiki RFC” (2013年3月29日). 2013年3月30日閲覧。
  15. ^ Lydia, Pintscher (2013年9月23日). “Wikidata is Here!”. Commons:Village pump. https://commons.wikimedia.org/wiki/Commons:Village_pump/Archive/2013/10#Wikidata_is_here.21 
  16. ^ Pintscher, Lydia. “Wikidata/Status updates/2013 03 01”. Wikimedia Meta-Wiki. Wikimedia Foundation. 2013年3月3日閲覧。
  17. ^ Pintscher, Lydia (2013年3月27日). “You can have all the data!”. Wikimedia Deutschland. 2013年3月28日閲覧。
  18. ^ “Wikidata goes live worldwide”. The H. (2013年4月25日). オリジナル2014年1月3日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140101031329/http://www.h-online.com/open/news/item/Wikidata-goes-live-worldwide-1849479.html 
  19. ^ Lydia, Pintscher (2015年9月16日). “Wikidata: Access to data from arbitrary items is here”. https://en.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:Village_pump_(technical)/Archive_140#Wikidata:_Access_to_data_from_arbitrary_items_is_here 2016年8月30日閲覧。 
  20. ^ Lydia, Pintscher (2016年4月27日). “Wikidata support: arbitrary access is here”. https://commons.wikimedia.org/wiki/Commons:Village_pump/Archive/2016/05#Wikidata_support:_arbitrary_access_is_here 2016年8月30日閲覧。 
  21. ^ Wikidata - Meta”. 2018年1月30日閲覧。
  22. ^ PetScan”. 2018年1月30日閲覧。
  23. ^ PetScan”. 2018年1月30日閲覧。
  24. ^ Wikidata Query Service”. 2018年1月30日閲覧。
  25. ^ a b c Kolbe, Andrew. 8, 2015 “Unsourced, unreliable, and in your face forever: Wikidata, the future of online nonsense”. https://www.theregister.co.uk/2015/12/08/wikidata_special_report/date=December 8, 2015 
  26. ^ commons:File talk:Wikidata-logo-en.svg#Hybrid. Retrieved 2016-10-06.

関連項目[編集]

外部リンク[編集]