サダム・アリ

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サダム・アリ
基本情報
本名 サダム・アリ
通称 World Kid
階級 スーパーウェルター級
身長 175cm
リーチ 185cm
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
誕生日 (1988-09-26) 1988年9月26日(35歳)
出身地 ニューヨークブルックリン区
スタイル オーソドックス
プロボクシング戦績
総試合数 29
勝ち 27
KO勝ち 14
敗け 2
引き分け 0
無効試合 0
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サダム・アリSadam Ali1988年9月26日 - )は、アメリカ合衆国プロボクサーイエメン系アメリカ人。アマチュア時代から優秀な成績を残しアメリカ代表として北京オリンピックに出場した。元WBO世界スーパーウェルター級王者。

来歴[編集]

アマチュア時代[編集]

ブルックリンでイエメン移民の両親の下に生まれ、8歳でボクシングを始めた。憧れはナジーム・ハメド

ジュニアオリンピックで19歳以下の部で優勝した。

2006年4月、ナショナルゴールデングローブにフェザー級(57kg)で出場し決勝でリコ・ラモスを破り優勝[1]

2007年5月、ナショナルゴールデングローブにライト級(60kg)で出場し優勝[2]

2007年8月、オリオンピック国内予選会にライト級(60kg)で出場し、1回戦でテレンス・クロフォードを破り優勝[3]

2007年、アメリカのシカゴで開催された2007年世界ボクシング選手権大会にライト級(60kg)で出場し、1回戦でホセ・ペドラザを破るも2回戦で敗退[4]

ドーピング検査でカチンの陽性反応が検出され3ヶ月の出場停止処分が下される。

2008年8月、中華人民共和国北京で開催された北京オリンピックにライト級(60kg)で出場し1回戦で敗退[5]

プロ時代[編集]

ディベイラ・エンターテインメントと契約を結びプロに転向。2009年1月17日、プロデビューを果たし初回1分42秒TKO勝ちを収め白星でデビューを飾った。

2013年12月7日、ヘスス・セリングと対戦し6回22秒TKO勝ち。この勝利を機にWBAで世界ランカー入りを果たす。なお2013年の初戦の前にディベイラ・エンターテインメントからゴールデンボーイ・プロモーションズに移籍した。

2014年4月19日、ワシントンD.C.DCアーモリーでマイケル・クラークとNABO北米ウェルター級暫定王座決定戦を行い、初回2分6秒KO勝ちを収め王座獲得に成功した。

2014年8月9日、バークレイズ・センターでジェレミー・ブライアンとWBOインターコンチネンタルウェルター級王座決定戦を行い、10回2-1(2者が96-93、93-96)の判定勝ちを収め王座獲得に成功した。

2014年11月8日、アトランティックシティボードウォーク・ホールバーナード・ホプキンスVSセルゲイ・コバレフの前座でWBO世界ウェルター級3位のルイス・カルロス・アブレグと対戦し、9回1分54秒TKO勝ちを収め初防衛に成功した。

2015年4月25日、マディソン・スクエア・ガーデンウラジミール・クリチコVSブライアント・ジェニングスの前座でWBAインターナショナルウェルター級王者フランシスコ・サンタナと対戦し、10回3-0(2者が97-93、100-90)の判定勝ちを収め王座獲得に成功した。試合後WBO世界ウェルター級王者ティモシー・ブラッドリーとの指名試合を発令された。

2016年3月5日、DCアーモリーでティモシー・ブラッドリーの王座返上に伴いWBO世界ウェルター級5位のジェシー・バルガスとWBO世界ウェルター級王座決定戦を行い、プロ初黒星となる9回2分9秒TKO負けを喫し王座獲得に失敗した[6]

2017年12月2日、マディソン・スクエア・ガーデンでWBO世界スーパーウェルター級王者のミゲール・コットと対戦し、12回3-0(115-113×2、116-112)の判定勝ちを収め王座獲得に成功した[7][8]。この試合でアリは60万ドル(約6700万円)、コットは75万ドル(約8300万円)のファイトマネーを稼いだ[9]

2017年12月29日、リングマガジンはアリをリングマガジン カムバック・オブ・ザ・イヤーに選出し、ミゲール・コット対サダム・アリ戦をリングマガジン アップセット・オブ・ザ・イヤーに選出した[10][11]

2018年5月12日、ニューヨーク州ヴェローナターニング・ストーン・リゾート&カジノ内ターニング・ストーン・イベント・センターにて、当初は元WBO世界スーパーウェルター級王者でWBO世界スーパーウェルター級1位のリアム・スミスと対戦するはずだったが、スミスがアレルギー性皮膚炎の為欠場になった事を受けて[12][13][14]、WBO世界スーパーウェルター級4位のハイメ・ムンギアに相手を変更して行われ[15]、4回1分2秒TKO負けを喫し初防衛に失敗、王座から陥落した[16][17][18]

獲得タイトル[編集]

表彰[編集]

脚注[編集]

  1. ^ US National Golden Gloves - Omaha - April 24-29 2006”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2016年5月15日閲覧。
  2. ^ 80.US National Golden Gloves - Chattanooga - April 31 - May 9 2007”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2016年5月15日閲覧。
  3. ^ US Olympic Trials - Houston - August 20-26 2007”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2016年5月15日閲覧。
  4. ^ 14.World Championships - Chicago, USA - October 23 - November 3 2007”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2016年3月24日閲覧。
  5. ^ 29.Olympic Games - Beijing, China - August 9-24 2008”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2016年3月24日閲覧。
  6. ^ オルティス圧勝、J・バルガスは2階級制覇 Boxing News(ボクシングニュース)2016年3月6日
  7. ^ Ali dethrones Cotto, seizes WBO 154lb title Fightnews.com 2017年12月3日
  8. ^ コット有終の美飾れず アリが3-0判定で戴冠 Boxing News(ボクシングニュース)2017年12月3日
  9. ^ Contract purses from New York”. ESPN.com. 2018年7月12日閲覧。
  10. ^ RING MAGAZINE YEAR-END AWARDS 2017 – EIGHT WINNERS REVEALED The Ring 2017年12月29日
  11. ^ 米メディア2017年アワード比較、最悪スコア賞も Boxing News(ボクシングニュース)2018年1月2日
  12. ^ "Former junior middleweight titlist Liam Smith withdrew on Friday" ESPN 2018年4月27日
  13. ^ Liam Smith Gutted, Forced To Withdraw From Sadam Ali Fight BoxingScene.com 2018年4月27日
  14. ^ Liam Smith out of Sadam Ali fight BOXINGNEWS 2018年4月27日
  15. ^ Jaime Munguia: I Can Knock Sadam Ali Out Like Jessie Vargas Did! BoxingScene.com 2018年4月29日
  16. ^ Jaime Munguia demolishes Sadam Ali in four rounds SBNATION 2018年5月12日
  17. ^ Jaime Munguia Drops Sadam Ali Four Times For TKO in Four BoxingScene.com 2018年5月12日
  18. ^ ムンギアがアリを粉砕 4度倒してWBO・SW級新王者 Boxing News(ボクシングニュース) 2018年5月13日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

前王者
ミゲール・コット
WBO世界スーパーウェルター級王者

2017年12月2日 - 2018年5月12日

次王者
ハイメ・ムンギア