ゲーリー・スナイダー
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ゲーリー・スナイダー | |
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2007年、コロンビア大学での講演時 | |
誕生 |
Gary Snyder 1930年5月8日(94歳) アメリカ合衆国 カリフォルニア州サンフランシスコ |
職業 | 詩人、エッセイスト、紀行作家、翻訳者、教育者、自然保護活動家 |
最終学歴 | リード大学 |
活動期間 | 1950年 - |
ジャンル | 詩、エッセイ |
文学活動 | サンフランシスコ・ルネッサンス、ビート・ジェネレーション |
代表作 | 『亀の島』 |
主な受賞歴 | ピューリッツァー賞 |
ゲーリー・スナイダー(Gary Snyder、1930年5月8日 - )は、アメリカ合衆国の詩人、自然保護活動家。20世紀のアメリカを代表する自然詩人。
経歴
[編集]代表作の詩集『亀の島』ではピューリッツアー賞 詩部門を、『終わりなき山河』ではボリンゲン賞を受賞。アレン・ギンスバーグやジャック・ケルアックなどとの交友関係は有名で、(しかし本人は、自身をビートと結び付けたがっていない)1950年代前半には「ビート・ジェネレーション」の詩人として活躍した。
1956年から1968年までの期間の大半は京都に滞在し、相国寺や大徳寺で臨済禅を学んだ。この時期には宮沢賢治の詩の翻訳も試み、「春と修羅」などの一連の作品の英訳が『奥地』(The Back Country)に所収されている。また、ナナオサカキ、山尾三省らと鹿児島県のトカラ列島に属する諏訪之瀬島にコミューンを作り、移住した。
アメリカに帰国後は、地域に根ざした環境保護運動、カリフォルニア大学デービス校の教授など多彩な活動を展開した。スナイダーの作品は、人間と自然との関係をテーマにしたものが多く、ヘンリー・デイヴィッド・ソローの作品を原型とする自然文学、いわゆる「ネイチャーライティング」の系譜に位置づけられる。
主な詩集
[編集]- 『The Back Country』 (奥の国、1967年) New Directions;
- 『スモーキー・ザ・ベア・スートラ』(Smokey the Bear Sutra、1969年)
- 『亀の島』(Turtle Island、ナナオサカキ訳、1974年)
- 『地球の家を保つには』エコロジーと精神革命(Earth House Hold、1969年)片桐ユズル (翻訳) 1975/12 社会思想社
- 『ノー・ネイチャー』(No Nature、1992年)
- 『野性の実践』シリーズ・ナチュラリストの本棚 重松 宗育+原 成吉翻訳 1994/08 東京書籍
- 『終わりなき山河』(Mountains and Rivers Without End、1996年)
- 『惑星の未来を想像する者たちへ』山里勝己+赤嶺玲子+田中泰賢翻訳 2000/10 山と溪谷社
- 『リップラップと寒山詩』ゲーリー・スナイダー・コレクション1(2011/10 思潮社)
- 『For the Children 子どもたちのために』山里 勝己 (編集, 翻訳), 高野 建三 (写真) 2013/4/23 新泉社
主なエッセイ集
[編集]- 『地球の家を保つには』(Earth House Hold、片桐ユズル訳、1969年)
- 『野生の実践』(The Practice of the Wild、1990年)
- 『惑星の未来を想像する者たちへ』(A Place in Space、1995年)
- 『終わりなき山河』(Mountains and Rivers Without End、1996年)
- 『For the Children 子どもたちのために』(2013/04 野草社/新泉社)
- 『絶頂の危うさ』(Danger on Peaks, 2007年)
主な対談集
[編集]参考文献
[編集]- 『アメリカ現代詩ノート ゲイリー・スナイダー、仏教、宮沢賢治』 金関寿夫 1977/07 研究社出版
- 『ゲーリー・スナイダーと宮沢賢治についての覚書』 富山英俊 「現代詩手帖」1996年3月号
- 『神秘主義とアメリカ文学---自然・虚心・共感』 志村正雄 1998年 研究社
- 『アメリカ現代詩の愛語―スナイダー/ギンズバーグ/スティーヴンズ』 田中 泰賢 1999/08 英宝社
- 『自然と文学のダイアローグ―都市・田園・野生 (国際シンポジウム沖縄2003)』山里勝己・他・編 2004/09 彩流社
- 『場所を生きる』山里勝己 (2006年) (ゲ-リ-・スナイダ-の世界)
- 『場所の詩学』山里勝己訳「異文化コミュニケーション学への招待」鳥飼玖美子他編みすず書房2011/12より抜粋
- 『ゲーリー・スナイダー・イン・ジャパン』 「現代詩手帖」2012・7号 新潮社