カレントディレクトリ
カレントディレクトリ(英語: current directory、現行ディレクトリ)とは、コンピューティングの分野で、階層型ファイルシステムを使用している場合に、そのプロセスが現在関連付けられている(現在の位置である)ディレクトリのことである。Windowsでは作業フォルダとも呼ばれることがある。また、ワーキングディレクトリとも。
概要[編集]
プロセスがopenシステムコールなどによってあるファイルを参照しようとするとき、そのパス文字列が、単にファイル名、または(先頭が "/" などで始まっていないため、ルートからのフルパスではない)相対パスであった場合、そのパスはカレントディレクトリから始まる相対的なものと解釈される。よって、例えばファイルfoo.txt
を作成しようとする、カレントディレクトリが/rabbit-hats
であるプロセスは、ファイル/rabbit-hats/foo.txt
を作成する。
例[編集]
- ほとんどの DOS および OS/2 および UNIX のコマンドラインインタプリタ、および Windows のコマンドラインインタプリタである
cmd.exe
と PowerShell において、カレントディレクトリをcd
およびchdir
(元々のコマンド名が CHDIR であり、別表記として CD があると説明する資料[1]もある)コマンドによって変更することができる。 - UNIXのシェルでは、
pwd
コマンドはカレントディレクトリの絶対パス名を出力する。 - DOS と Windows では同様のコマンドは引数なしの
cd
である(UNIXでは、引数なしのcd
コマンドはカレントディレクトリをホームディレクトリに変更する)。利用可能であれば、POSIX の関数chdir
を、あるプロセスがカレントディレクトリを設定するために呼び出すことができる。
関連項目[編集]
脚注[編集]
- ^ 発行者 塚本慶一郎 『標準MS-DOSハンドブック』株式会社アスキー、1984年7月10日、93-95頁。ISBN 4-87148-742-3。