カノジョも彼女

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カノジョも彼女
ジャンル 学園ギャグ少年漫画
漫画
作者 ヒロユキ
出版社 講談社
掲載誌 週刊少年マガジン
レーベル 講談社コミックス
発表号 2020年14号 -
巻数 既刊2巻(2020年9月17日現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

カノジョも彼女』は、ヒロユキによる日本漫画作品。『週刊少年マガジン』(講談社)にて2020年14号から連載中[1]

優柔不断な主人公が複数いるヒロインからひとりを選ぶことができず多重交際状態となるが、登場人物たちがどこかずれた性格をしていることも幸いし、どろどろとした愛憎劇にはならずにコメディタッチで描かれるのが特徴。

作者が週刊連載を再開するにあたり、同人作品として先行発表した『正々堂々、二股する話』を連載用にアレンジしたものが本作である。同作では本作の主要人物たちに似た人物たちが登場するほか、ヒロインのひとりが主人公に告白する場面とほぼ同じ場面が本作の第1話で描かれている。この『正々堂々、二股する話』第1話は、本作の単行本1巻の最後にもおまけとして収録されている。

あらすじ

主人公の少年・向井直也は、ずっと思いを抱いていた幼なじみの少女・佐木咲から高校入学後に交際を受け入れられるが、ほどなくして自身を思い続けていたというもうひとりの少女・水瀬渚に交際を申し込まれ、悩みぬいたあげくに両者合意での二股交際と三人での同居を提案する。当然猛反対する咲だったが、渚は直也といられるならとこれを受け入れ、渚のいじらしい姿にほだされた咲も結局二股を認める。こうして、直也と二人のヒロインとの奇妙な同居生活が始まる。

登場人物

声の項はPVにおける声優

向井 直也(むかい なおや)
本作の主人公。1年B組に所属する高校生。身長170センチメートル。
まじめな正直者であるが、物事を必要以上に深刻に考えたあげく非常識な行動を取ったり、はっきり決断できない優柔不断な面をもつ。幼なじみの咲のことが好きで、小学校1年生のころから月1回で告白し続け、高校生になってようやく交際を承諾される。一方で、ほぼ同時期に自分に告白してきた渚にも惹かれており、どちらを選ぶか決めかねたあげく、二股交際という妥協案を提示する。ただし、これは好色や単なる優柔不断さによるものではなく、自分を思ってくれる両者のどちらにも真剣に応えるために出した答えである。貞操観念はしっかりしており、女性陣の誘惑に流されそうになりながらも強靭な意志ではねのける。
生活能力の高さから転勤中の両親に家の留守を任されており、二股開始後にヒロインたちと同居生活を始めるまではひとり暮らしをしていた。
佐木 咲(さき さき)
声 - 竹達彩奈[2]
本作のひとり目のヒロイン。直也の隣家に住む幼なじみでクラスメート。身長161センチメートル。親しい友人からは「サキサキ」の愛称で呼ばれる。咲という名前は、両親の「姓と名前が一緒なら可愛いかな」という安易な発想によって付けられた。
強引でまじめ過ぎる直也にとまどいながらも、幼少期から思い続けている。ただし、小中学生時代は直也の告白が重すぎるという理由で交際を断っていた。当初は直也の非常識な二股交際案に反対するが、自身も渚の容姿と気立てのよさに惹かれたため、しぶしぶながら二股と同居生活を了承する。ヒロインのなかでは胸が小さく貧相な体型だが、二股を周囲に漏らそうとした直也を力づくでねじ伏せるなど身体能力は高く、学校ではバスケットボール部に所属している。
性的な事柄には恥じらいを見せつつも耳年増な面をもつ。家事が苦手なことに劣等感を抱いており、家事スキルが高い渚に直也を取られるかもしれないという危機感から、直也に色仕掛けで迫るなど強硬手段に出ることもある。スタイル抜群で直也を独占しようと狙っているミリカに対しては、「クソ巨乳」と罵倒し強い敵意と警戒心を向ける。
水瀬 渚(みなせ なぎさ)
声 - 佐倉綾音[2]
本作のふたり目のヒロイン。直也と咲のクラスメート。身長155センチメートル。
高校入学以前から直也に惚れており、万全の態勢で直也への告白に臨むべく、学校を欠席してまで筋力トレーニングや料理の特訓に励むなど、非常に一途な努力家。ただし、その努力は学業には反映されておらず成績は悪い。また、欠席していた弊害で同級生たちと友人関係を築くことができず、告白するまでは直也や咲からもクラスメートとは認識されていなかった。
咲と交際を始めた直後であった直也からは交際を断られるが、あきらめず再度告白しようとする姿に惹かれた直也から二股交際を提案される。「いつか自分に振り向いてもらいたい」という想いから二股を了承するだけでなく、咲にも二股をお願いしようとする。その一方で、咲のスマートフォンの閲覧履歴を無断で調べるなど、非合法も辞さない姿勢をもつ。スタイルのよさと女性的スキルの高さから、咲からは警戒されつつも気に入られ、よき友人関係を築いていく。咲と違ってミリカへの態度は好意的であるが、直也に対して抜け駆けしようとすると、ミリカが密かにおこなっている動画配信の話題をちらつかせ牽制する。
高校入学をきっかけに親元から離れ、向井家に来るまではひとり暮らしをしていた。
星崎 理香(ほしざき りか) / ミリカ
本作の3人目のヒロイン。直也たちと同じ高校の1年D組に在籍する。渚をさらに上回るGカップのバストとツインテールの髪型が特徴の美少女。その容姿から校内の男子からの人気は高い。親や学校には内緒で、5万人ものチャンネル登録者を抱える人気ミーチューバーミリカ」としても活動している。直也たちからはおもにミリカの名で呼ばれており、本作の人物紹介でもミリカと表記されている。
実家は父子家庭で、厳格な父親に対する反発心からミーチューバーとなった経緯をもつ。「勉強しなければ将来の選択肢が減る」という父親の意見に反発しながらも一理あると認めてもおり、「勉強以外でも何かができる自立した人間になりたい」と考えた末に出した答えが動画配信だった。気性が荒く口も悪いが、目標のためならばどんな苦難にも耐える根性の持ち主であり、現在のミーチューバーとしての地位も不断の努力の末に勝ち取ったものである。動画の内容は自分の胸などを強調したセクシー色の強いものが多いが、直也からはアイディアや工夫を凝らした見事なエンターテインメントに昇華されていると評価される。配信で得られる収入によって高校生にはそぐわないほどの財力を有しており、数十万円単位の買い物も意に介さない。
配信した動画に学校の制服が映り込むミスを犯したことで、直也たちに素性を知られる。二股をする直也を軽蔑しつつも自分へのストーカー対策として直也の3人目の彼女になろうとするが、「三股はない」と毅然と断った直也に自尊心を傷つけられ、自分に振り向かせようと向井家の庭で強引にテント生活を始める。直也たちの策でテントや生活用品を業者に撤去させられ、やがて自分を連れ戻そうと現れた父親に自分の動画チャンネルを削除されかけるが、これまでの自分の努力を評価し体を張ってまで父親を説得してくれた直也に本気の好意を抱くようになる。当初は自分の恋心を認められず直也にツンデレな態度をとるが、直也のほうから自分に惹かれつつあると正直に話されたことで完全に好意を自覚。咲たちの眼前で直也に告白するとともにファーストキスを捧げ、咲たちを排除して直也の唯一の彼女になると宣言する。
紫乃(しの)
直也たちのクラスメートで、咲とは同じバスケ部に所属する友人。フルネームは不明。

書誌情報

  • ヒロユキ『カノジョも彼女』 講談社講談社コミックス〉、既刊2巻(2020年9月17日現在)
    1. 2020年6月17日発売[3]ISBN 978-4-06-519743-1
    2. 2020年9月17日発売[4]ISBN 978-4-06-520747-5

脚注

  1. ^ 僕にはどちらも選べない!「アホガール」ヒロユキの新連載「カノジョも彼女」週マガで”. コミックナタリー. ナターシャ (2020年3月4日). 2020年6月17日閲覧。
  2. ^ a b 漫画『カノジョも彼女』PV公開 佐倉綾音&竹達彩奈がヒロイン演じる”. ORICON NEWS. oricon ME (2020年10月23日). 2020年10月23日閲覧。
  3. ^ カノジョも彼女 (1)”. 講談社コミックプラス. 2020年6月17日閲覧。
  4. ^ カノジョも彼女 (2)”. 講談社コミックプラス. 2020年9月17日閲覧。

外部リンク