ウコギ属

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ウコギ属
Eleutherococcus gracilistylus BotGardBln1105 LeavesFallFruits.JPG
エゾウコギ E. gracilistylus
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : バラ亜綱 Rosidae
: セリ目 Apiales
: ウコギ科 Araliaceae
: ウコギ属 Eleutherococcus
学名
Eleutherococcus Maxim.
シノニム

Acanthopanax Miq.

本文参照

ウコギ属ウコギ科の一つつ。

特徴[編集]

落葉性高木または低木は互生し、普通5枚ときに3枚の小葉からなる掌状複葉で、小葉の縁には鋸歯がある。多くは雌雄異株で、日本を含む東アジアに約40種知られる。

利用[編集]

ウコギ科の他の属と同じく、ウコギ属もいくつかの種は食用、薬用、飲用(茶葉や酒への漬け込み)される。ケヤマウコギ(オニウコギ)やコシアブラの新芽はいわゆる山菜として食される。

ウコギはもともと中国原産と見られ、平安時代中期に日本で書かれた『本草和名』には五加という中国名で牟古岐(むこぎ)と読ませたヒメウコギが紹介されている[1]。ウコギの和名漢字「五加木」はこれに由来している。

根や幹を煎じて薬用強壮剤として利用されたり、天日干にした根や皮を焼酎につけた五加皮酒などの原材料として用いられたりしていた。五加皮酒は、滋養強壮、鎮痛、足腰の冷え、疼痛に効き目があるとされた。1603年(慶長8年)の『日葡辞書』ではVcoguiとして「根は薬用に、葉は和え物に、幹は酒に用いる」とあり、古来より広く利用されていた事が窺える[1]

また、幹に棘を持つその性質から垣根としても利用が普及しており、

「おもしろき盗みや月のうこぎ垣」『卯辰集』

といった唄が詠まれている。山形県米沢市では米沢藩時代の奨励策から、ヒメウコギを生垣として育て、春から初夏にかけて新芽を摘んで食べる文化が根付いている[2]

ウコギ属の種[編集]

  • ケヤマウコギ - 学名:Eleutherococcus divaricatus - オニウコギとも。日本の中部、南部および朝鮮半島、中国大陸に分布する種で、円錐の花序に多数の花をつける[3]
    • トゲナシオニウコギ - 学名:Eleutherococcus divaricatus f. inermis
  • ヒゴウコギ - 学名:Eleutherococcus higoensis
  • ウラジロウコギ - 学名:Eleutherococcus hypoleucus - 石灰岩地に生育する種で、本州、四国、九州などに分布する[4]
  • コシアブラ - 学名:Eleutherococcus sciadophylloides - 日本全国に広く分布する種で、かつては樹脂から金漆という塗料がつくられた[5]
    • フイリコシアブラ - 学名:Eleutherococcus sciadophylloides f. albovariegatus
  • エゾウコギ - 学名:Eleutherococcus senticosus -ロシアの寒冷地、 北海道に分布する種で、球形の花序に白い花をつける[6]。別名シベリアジンセン。
    • トゲナシエゾウコギ - 学名:Eleutherococcus senticosus f. inermis
  • ヒメウコギ - 学名:Eleutherococcus sieboldianus - 中国を原産とする種で、中国大陸に分布する[7]
    • フイリウコギ - 学名:Eleutherococcus sieboldianus f. variegatus
  • ヤマウコギ - 学名:Eleutherococcus spinosus - 本州、四国に広く分布する種で、球形の花序に白い花をつける[8]
    • トゲナシウコギ - 学名:Eleutherococcus spinosus f. espinosus
    • オカウコギ - 学名:Eleutherococcus spinosus var. japonicus - ツクシウコギ、マルバウコギとも。丘陵地に生育する種で、関東、東海、紀伊半島などに分布する[9]
    • クロバナヤマウコギ - 学名:Eleutherococcus spinosus var. japonicus f. ionanthus
    • ウラゲウコギ - 学名:Eleutherococcus spinosus var. nikaianus - 本州、四国、九州に分布する種で、黄緑色の花を咲かせ、黒紫色の果実が生る[10]
  • ミヤマウコギ - 学名:Eleutherococcus trichodon - 本州、四国に広く分布する種[11]

脚注[編集]

  1. ^ a b 吉川
  2. ^ うこぎの町・米沢かき根の会(2018年8月5日閲覧)。
  3. ^ 京都府レッドデータブック. “ケヤマウコギ(オニウコギ)” (日本語). 2009年8月23日閲覧。
  4. ^ 愛媛県レッドデータブック. “高等植物 - ウラジロウコギ” (日本語). 2009年8月23日閲覧。
  5. ^ NAGY版 植物図鑑. “コシアブラ” (日本語). 2009年8月23日閲覧。
  6. ^ NAGY版 植物図鑑. “エゾウコギ” (日本語). 2009年8月23日閲覧。
  7. ^ NAGY版 植物図鑑. “ヒメウコギ” (日本語). 2009年8月23日閲覧。
  8. ^ NAGY版 植物図鑑. “ヤマウコギ” (日本語). 2009年8月23日閲覧。
  9. ^ 鎌倉発 旬の花. “オカウコギ” (日本語). 2009年8月23日閲覧。
  10. ^ 神戸・六甲山系の森林. “ウラゲウコギ” (日本語). 2009年8月23日閲覧。
  11. ^ 日本の植物たち. “ミヤマウコギ” (日本語). 2009年8月23日閲覧。

参考文献[編集]

  • NAGY版 植物図鑑. “ウコギ属の植物” (日本語). 2009年8月23日閲覧。
  • 吉川誠次、大堀恭良 『日本・食の歴史地図』 生活人新書、2002年、pp.175-182。ISBN 4-14-088-016-3
  • 佐竹義輔他編『日本の野生植物 木本Ⅱ』(1989)平凡社