かみのけ座アルファ星

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かみのけ座α星[1]
Alpha Comae Berenices
星座 かみのけ座
視等級 (V) 4.32[1]
4.29 ‐ 4.35[2]
変光星型 疑わしい[2]
分類 連星
軌道要素と性質
元期:J2000.0
離心率 (e) 0.51060 ± 0.00061[3]
公転周期 (P) 9,442.4 ± 3.0 日[3]
軌道傾斜角 (i) 90.0501 ± 0.0062°[3]
近点引数 (ω) 100.563 ± 0.026°[3]
昇交点黄経 (Ω) 12.2272 ± 0.0098°[3]
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α) 13h 09m 59.28520s[1]
赤緯 (Dec, δ) +17° 31′ 46.0389″[1]
赤方偏移 -0.000054[1]
視線速度 (Rv) -16.05 km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -433.13 ミリ秒/年[1]
赤緯: 141.24 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 56.10 ± 0.89 ミリ秒[1]
距離 58.11 ± 0.94光年[注 1]
(17.83 ± 0.29パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) 3.065[注 2]
Coma Berenices constellation map.svg
Cercle rouge 100%.svg
α星の位置
物理的性質
スペクトル分類 F5V+F6V [1]
別名称
別名称
かみのけ座42番星[1],
BD +18 2697[1],
HD 114378J[1],
HIP 64241[1],
NSV 6116[1],
SAO 100443[1]
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かみのけ座α星A[4]
仮符号・別名 ディアデム[5]、Diadem[6]
視等級 (V) 4.85 [4]
位置
元期:J2000.0[4]
赤経 (RA, α) 13h 09m 59.285s[4]
赤緯 (Dec, δ) +17° 31′ 45.86″[4]
赤方偏移 -0.000056[4]
視線速度 (Rv) -16.8 km/s[4]
固有運動 (μ) 赤経: -430.1 ミリ秒/年[4]
赤緯: 137.8 ミリ秒/年[4]
物理的性質
スペクトル分類 F5V [4]
色指数 (B-V) +0.45[7]
色指数 (U-B) -0.06[7]
別名称
別名称
かみのけ座42番星A[4]
BD +18 2697A[4]
HD 114378[4]
HR 4968[4]
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かみのけ座α星B[8]
視等級 (V) 5.53 [8]
位置
元期:J2000.0[8]
赤経 (RA, α) 13h 09m 59.289s[8]
赤緯 (Dec, δ) +17° 31′ 46.24″[8]
固有運動 (μ) 赤経: -430.1 ミリ秒/年[8]
赤緯: 137.8 ミリ秒/年[8]
物理的性質
スペクトル分類 F6V [8]
別名称
別名称
かみのけ座42番星B[8]
BD +18 2697B[8]
HD 114379[8]
HR 4969[8]
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かみのけ座α星(α Com, α Comae Berenices)は、かみのけ座恒星である。バイエル符号はαであるが、実際は4.32等級でかみのけ座β星よりも暗い。

性質[編集]

かみのけ座α星は2つの5等星からなる連星であり、互いの周りを25.87年 (9,442.4±3.0日)の周期で回っている[3]。2つの恒星の距離は平均で太陽~土星間の距離に相当する約12au(近点6au、遠点19au)で、地球から見ると2つの恒星の離角は最大で1にしかならず、2001年に最も近づいた際には2つの星を分離することができなかった[9]。2015年1月24日にを起こすことが予測されていたが、観測されなかった[3]。改めて過去の観測記録が精査されたところ、1896年、1911年、1937年の観測記録で2つの星を取り違えていたため、想定されていた公転周期よりも実際は43日短いことがわかった[3]。このミスは2つの恒星があまりに似通っていることが原因であった[3]。この結果、今回の食は2014年11月に終わっており、次回は2026年1月11日、その次は2040年9月末と予測が改められた[3]

名称[編集]

冠の一種を意味するディアデム[5] (Diadem[6]) という固有名を持つ[9]。これは、ベレニケ2世の冠を意味していると言われている。また、アラビア語で「ひも」を意味するアル・ダフィラとも呼ばれている。2017年2月1日に国際天文学連合の恒星の命名に関するワーキンググループ (Working Group on Star Names, WGSN) は、Diadem をかみのけ座α星Aの固有名として正式に承認した[6]

中国では、かみのけ座α星は、おとめ座η星おとめ座γ星おとめ座δ星おとめ座ε星とともに、皇帝の宮殿の左壁を意味する「太微左垣」というアステリズムを構成しており[10]、かみのけ座α星は「太微左垣五」として知られる[11]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算(誤差も同様)、光年はパーセク×3.26より計算。各有効桁小数第2位
  2. ^ 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。有効桁小数第3位

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q SIMBAD Astronomical Database”. Results for alp Com. 2017年2月11日閲覧。
  2. ^ a b New Catalogue of Suspected Variable Stars, the improved version”. Sternberg Astronomical Institute, Moscow, Russia.. 2017年2月11日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j Muterspaugh, Matthew W.; Wijngaarden, M. J. P.; Henrichs, H. F.; Lane, Benjamin F.; Hartkopf, William I.; Henry, Gregory W.; Schaefer, Gail H.; Farrington, Chris et al. (2015). “PREDICTING THE α COMAE BERENICES TIME OF ECLIPSE: HOW 3 AMBIGUOUS MEASUREMENTS OUT OF 609 CAUSED A 26 YEAR BINARY’S ECLIPSE TO BE MISSED”. The Astronomical Journal 150 (5): 140. doi:10.1088/0004-6256/150/5/140. ISSN 1538-3881. 
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n SIMBAD Astronomical Database”. Results for alp Com A. 2017年2月11日閲覧。
  5. ^ a b 原恵 『星座の神話 - 星座史と星名の意味』 恒星社厚生閣、2007年2月28日、新装改訂版第4刷、112-113頁。ISBN 978-4-7699-0825-8
  6. ^ a b c IAU Catalog of Star Names”. 国際天文学連合 (2017年2月1日). 2017年2月10日閲覧。
  7. ^ a b 輝星星表第5版
  8. ^ a b c d e f g h i j k l SIMBAD Astronomical Database”. Results for alp Com B. 2017年2月11日閲覧。
  9. ^ a b Jim Kaler. “Diadem”. STARS. 2017年2月11日閲覧。
  10. ^ (中国語)陳久金 (2005). 中國星座神話. 台灣書房出版有限公司. ISBN 978-986-7332-25-7. 
  11. ^ (中国語) 香港太空館 - 研究資源 - 亮星中英對照表”. Hong Kong Space Museum. 2010年11月23日閲覧。