頑火輝石

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頑火輝石 enstatite
頑火輝石
頑火輝石
分類 ケイ酸塩鉱物
シュツルンツ分類 9.DA.05
Dana Classification 65.1.2.1
化学式 Mg2Si2O6
結晶系 斜方晶系
へき開 二方向に完全
モース硬度 5.5
光沢 ガラス光沢
黄緑色褐色
条痕 淡灰褐色
比重 3.2
文献 [1][2][3]
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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頑火輝石(がんかきせき、enstatiteエンスタタイト)は、ケイ酸塩鉱物の一種。マグネシウムに富む斜方輝石

性質・特徴

化学組成Mg2Si2O6 で、Mg が Fe2+ に置換した斜方輝石が鉄珪輝石(てつけいきせき、ferrosiliteフェロシライト)。頑火輝石(En)と鉄珪輝石(Fs)とは連続固溶体をつくるため、En50Fs50 を境にする。かつては2種間を古銅輝石(こどうきせき、bronzite) - 紫蘇輝石(しそきせき、hypersthene) - 鉄紫蘇輝石(てつしそきせき、ferrohypersthene) - ユーライトeulite)に分けていたが、現在では使われない。

また、同じ化学組成で単斜晶系のものは、単斜頑火輝石という。

学名は、ギリシャ語で『敵対する』を意味する"Enstates"にちなむ。融点が高く、吹管で溶けないことにちなみ、和名も同様である。

産出地

火成岩変成岩を構成する造岩鉱物の一つ。

用途・加工法

岩手県川井村道又では、放射状の結晶集合が産し、観賞用に採掘された。

脚注

  1. ^ 国立天文台編 編「おもな鉱物」『理科年表 平成20年』丸善、2007年、645頁。ISBN 978-4-621-07902-7 
  2. ^ Enstatite (英語), MinDat.org, 2012年6月16日閲覧 (英語)
  3. ^ Enstatite (英語), WebMineral.com, 2012年6月16日閲覧 (英語)

参考文献

関連項目

外部リンク