長良川鉄道NTB形ディーゼル機関車
長良川鉄道NTB形ディーゼル機関車(ながらがわてつどうNTBがたディーゼルきかんしゃ)は、かつて長良川鉄道越美南線で運用されていたディーゼル機関車である。1両のみ(209)のみ存在した。
元々は除雪用のモーターカーであり、法規上は「機械」扱いで「鉄道車両」ではないので車籍は無かった。1992年にトロッコ列車の運行を行うために車籍をとり、「鉄道車両」となっている。よって、車籍を有するモーターカーという珍しい車両であった。この記事では車籍があった時期があることから、モーターカーとしてではなく、ディーゼル機関車の一種として記述する。
概要
1986年に富士重工業で製造された、軌道モータカーTMC300S形(TMC300形のラッセル車タイプ)である。運転席が片側しかなく、進行方向へ運転席を向けるための自動転車装置が備えられている。長良川鉄道開業時に軌道モータカーとして入線。除雪用車両として運用される。
1992年、トロッコ列車を運行するにあたり、NTB209形はATS-Sと列車無線が取り付けられて車籍を取得。正式に鉄道車両となる。トロッコ列車は同年4月29日より運行が始まる(季節運行)。
2003年にトロッコ列車の運行が中止[1]された後は、除雪用機関車として運用されている。
2014年12月現在、車体の色は黄色に変更され、形式もNTB形からMラ形に変更された[2]。形式名はラッセル式のモーターカーと推測され、車籍は無くなったと思われる。また2014年からは、JR東海からロータリー式の除雪用モーターカーを購入。Mロ形として運用している。
主要諸元
- 全長:7,050mm
- 全幅:2,890mm
- 全高:3,805mm
- 自重:16.0t
- 機関:富士重工業E120T形ディーゼル機関1基
- 軸配置:B
- 出力:235PS
脚注
参考文献
- 寺田裕一『私鉄機関車30年』JTBパブリッシング、2005年。ISBN 4-533-06149-4。