酒田地区広域行政組合

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酒田地区広域行政組合

酒田地区広域行政組合消防本部
情報
設置日 2008年(平成20年)4月1日
管轄区域 酒田市庄内町遊佐町
管轄面積 1060.46km2
消防署数 1
分署数 9
所在地
山形県酒田市千石町1丁目12番1号
法人番号 5000020069639 ウィキデータを編集
リンク 酒田地区広域行政組合-消防本部-
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酒田地区広域行政組合(さかたちくこういきぎょうせいくみあい)は、山形県酒田市庄内町遊佐町の1市2町で構成する一部事務組合

2008年(平成20年)4月1日付けで統合新設された組織であり、消防部門とごみ処理などを担当する清掃部門を併せもっている。

前身はそれぞれ、酒田地区消防組合(消防業務)、酒田地区クリーン組合(清掃業務)である。

本部所在地

赤色回転灯とヘッドライトを点灯し国道7号線を緊急走行する酒田地区消防組合(当時)の救急車 2008年02月03日撮影

沿革

  • 1976年(昭和51年)10月29日 - 酒田大火が発生し、消火活動に多大な貢献を果たした。その際、殉職者1名(消防長)を出す。
  • 2001年(平成13年)12月12日 - 救急救命士が当時医師にしか認められていなかった気管内挿管を恒常的に行っていたことが判明。過去7年間で142件の挿管を行っていた。「違反」ではあったが救える命を救うための現場におけるぎりぎりの判断があった。その後、救命士へ挿管を認めるよう議論が高まった。
  • 2005年(平成17年)12月25日 - JR羽越本線脱線事故が発生し、暴風雪の中不眠不休で救助活動に当る。日頃から地元医療機関と連携を密にしていたため非常に円滑に救助活動を行う。
  • 2007年(平成19年)5月25日 - 大規模災害時の連絡に使用するため、消防本部と酒田地区医師会を結ぶ一般加入電話を通信司令室に設置。JR羽越本線脱線事故を受けての設置で、医師会や医療機関の連絡強化が目的。番号は非公開。
  • 2008年(平成20年)4月1日 - 「酒田地区消防組合」と「酒田地区クリーン組合」が統合され、「酒田地区広域行政組合」が誕生する。
  • 2009年(平成21年)4月1日 - 消防本部及び通信指令室を酒田市平田総合支所内の現在地に移転。

組織

※以下、右にある[表示]をクリックすると一覧表示される。

主力機械

平成25年4月1日現在

消防署

消防署 住所 分署
酒田地区広域行政組合消防署
(酒田消防署)
山形県酒田市千石町1丁目12番地1号 東分署:山形県酒田市上安町1丁目11番地4号
西分署:山形県酒田市大浜1丁目4番地83号
南分署:山形県酒田市飯森山3丁目1番地42号
八幡分署:山形県酒田市観音寺字町後52-1
松山分署:山形県酒田市山田25-1
平田分署:山形県酒田市飛鳥字契約場42-2
立川分署:山形県東田川郡庄内町狩川字大釜11-1
余目分署:山形県東田川郡庄内町余目字町111-1
遊佐分署:山形県飽海郡遊佐町吉出字境田6-1

統合関連

概要

2008年4月1日付けで、酒田地区消防組合と酒田地区クリーン組合は統合され、酒田地区広域行政組合が設立された。この統合により、重複する総務部門をひとつにして行政組織の簡素化をはかり、効率的・効果的な運営が期待される一方、市議会では「仕事の内容が違うクリーン組合(ごみの清掃処理担当)を、消防組合に編入統合することには無理がある。」「職員の削減が負担増につながるのではと危惧する。」「公の仕事に何でも効率というのは馴染まない」という意見も出された。

統合の内容

  • 統合の方式
    • クリーン組合が解散し、消防組合にその事業を継承させる編入統合方式。
  • 統合された日
  • 統合後の組織の名称
    • 酒田地区広域行政組合
  • 事務局所在地
    • 山形県酒田市千石町1丁目12番地1号

統合後の行政サービス

編入統合後もこれまでどおり、消防署の消防・救急体制や家庭ごみ・廃棄物処理等の受付について変更はない。

本部機能移転

概要

それまで消防本部消防署が入居していた酒田市千石町1丁目の庁舎は1974年(昭和49年)に完成したものであり、老朽化が進行していた。それに加え、119番通報を受ける通信指令台が古い型のものであり更新が望まれていた。 そこで2009年4月より、酒田地区の消防本部機能を酒田市平田総合支所内に移転したものである。なお、実際に通報に応じる出動隊は現庁舎に残るため、消防活動に変更はない。 しかし2014年5月29日、酒田市側は消防署庁舎の耐震性が低いことと、津波浸水想定区域にあることを理由に庁舎を移転し、本部機能も新庁舎に再移設する方針を酒田市議会で報告した。[2]

事業費

移転に関する事業費であるが、新庁舎を移転改築した場合30~35億円ほどの経費が必要になるという。今回の移転計画では、平田総合支所内の改修、最新式の高機能消防指令センター設備の導入および平田分署の車庫を平田総合支所庁舎に増築する内容で、事業費は約6億円となっている。新築で対応した場合と比べ大幅な事業費の圧縮が図られている。

まとめ

移転先

移転した機能

  • 消防本部の総務課・予防課・警防課、および消防署通信指令課。

移転に伴う出動体制

  • 火事や救急の通報に直接応じる出動部隊は現庁舎(千石町1丁目)に残るため、管轄区域で人口が集中している旧酒田市内の消防救急に著しい空白は生じないものと見られる。

その他事項

  • 消防車両などを5台駐車できる車庫を増設。
  • 1階には平田分署のスペースなど。
  • 2階には消防本部の各課を置く。
  • 3階には通信指令室および組合議会を開く会議室。
  • 08年度内に工事発注、試験運用を行ったうえで2009年4月より運用開始。

その他

  • 消防パトロールの際、消防車両の後ろに必ず救急車がついて巡回を行う。
  • 救急車で赤信号の交差点に差し掛かるとき、サイレンを「ピポー」から「ウー」と変化させ注意を促す方式を採用している。必要に応じて、隊員がスピーカーを使って言葉で注意を喚起する場合もある。(他地域ではサイレンを変化させず「救急車が通ります、進路を譲って下さい」などと機械的なアナウンスを流す車両もある。)
  • 消防車が火災現場へ緊急出動する際には、サイレンを吹鳴するほか「カンカン」と鐘の音も鳴らす。火災以外の事案(例:交通事故のレスキュー活動など)へ出動の際にはサイレンのみで鐘の音は鳴らさない。

脚注

  1. ^ 内1台は大型化学消防車
  2. ^ 酒田市が消防署移転を決定 分署の再配置も検討2014年6月1日閲覧

参考文献

  • 酒田地区広域行政組合消防本部消防年報-平成24年版-

外部リンク