山下いくと

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山下 いくと(やました いくと、1965年 - )は、日本漫画家デザイナー岐阜県出身。名古屋芸術大学美術学部出身。男性

漫画の代表作に、『ダークウィスパー』がある。アニメーションでは、『新世紀エヴァンゲリオン』や『戦闘妖精雪風』などのメカニックデザインも担当した[1]。メカニック描写の斬新さとデザインのセンスについては海外でも高い評価を受けている[1]。『戦闘妖精雪風』最終話では演出・脚本も担当。『戦闘妖精雪風』では、気晴らしでのいたずら描きが元で、OVA『戦闘妖精少女 たすけて! メイヴちゃん』が製作されたこともある。ちなみにGAINAX作品には、『新世紀エヴァンゲリオン』以外にも『トップをねらえ!』、『ふしぎの海のナディア』でもメカデザインとして参加していた。

また、同人サークルBLUE AND PURPLE」を主宰しており、設定資料集や画集といった作品を発行している[1]

逸話

ふしぎの海のナディア
ふしぎの海のナディア』では、ニュー・ノーチラス号のデザインを担当。初期のデザイン案では、西洋の剣を思わせる4枚羽根を持つ前進翼という独特なデザインだったが、庵野秀明監督に「作画がしにくい」ということで外形をリファインされている。そのリファインがあまりにも原型を残していなかったため「名前のクレジットはいらない」といったところ、本当にナディアではクレジットがなくなってしまった。艦橋など船内のデザインは、原案から変更されずに使われ、配色のみ原色系のカラフルな色に変えられた。
青の6号
ゴンゾ制作の『青の6号』では仕事自体まったくやる予定はなかったが、本人の漫画『ダークウィスパー』が海を舞台にしたものであったため、一部の人から「山下いくとは参加しないのか」という話が伝言ゲームの要領で伝わり、「山下本人がやらせろと言っている」と変化。それを聞いたゴンゾが仕事を依頼し、実際に潜水艦をデザインしたという逸話がある。
戦闘妖精雪風
OVA版のメカデザイナーとして、戦闘機等のデザインを手がける。第2巻から活躍する主役機・メイヴのデザインは「蓮の花」をヒントにしているとのこと。また、本機のエンジン部までをパソコンで描き上げていたところ、データが全部消えてしまった。この腹いせに落書きとして描かれたのが、前述の「メイヴちゃん」である。本来ならば戯れで描いた1イラストで終わるところが、フィギュア化・OVA化とトントン拍子にメディア展開してしまい、遂には「たすけて!メイヴちゃん」作中のキャラクター「スーパーシルフちゃん」のパンツに、原作者の神林長平の直筆サインを入れさせるに至った。

参加作品

テレビアニメ

OVA

映画

WEBアニメ

小説

漫画

その他

  • プロジェクトU(PONY-METAL U-GAIM)に参加し同人誌に数点の原画を寄稿する
  • 準天頂衛星システム「みちびき」2 - 4号機ミッションロゴ(2017)コンセプトデザイン
  • 新幹線:エヴァンゲリオン プロジェクト「500 TYPE EVA」(2015年11月7日 - 2018年5月13日)車両デザイン

脚注

  1. ^ a b c 伊藤真広、村中宣彦(編)、2006、「【プロ作家】→【同人名義】データベース」、『ゲームラボ特別編集「現代視覚文化研究」』、三才ブックス ISBN 4-86199-061-0 p. 192
  2. ^ 青の6号”. GONZO公式サイト. 2016年5月16日閲覧。
  3. ^ シン・仮面ライダー:蜘蛛男が登場! デザインに出渕裕、前田真宏、山下いくと 庵野秀明監督「バッタと蜘蛛が出ます」”. 2021年9月30日閲覧。

関連項目

外部リンク