準天頂衛星システム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
| 準天頂衛星システム計画 | |
|---|---|
| 所属 | 宇宙航空研究開発機構(JAXA) |
| 公式ページ | JAXA JAXA宇宙利用ミッション本部 |
| 国際標識番号 | 未定 |
| 状態 | 計画中 |
| 目的 | 衛星測位システム |
| 打上げ日時 | 2009年~2015年 |
| 物理的特長 | |
| 軌道要素 | |
| 軌道 | 準天頂軌道 |
| 近点高度(hp) | ~31600 km |
| 遠点高度(ha) | ~40000 km |
| 軌道半長径(a) | 42164 km |
| 離心率(e) | 0.1 |
| 軌道傾斜角(i) | 45度 |
| 軌道周期(P) | 23時間56分 |
| 通信設備 | |
| TTSアンテナ | |
| L1-SAIFアンテナ | |
| Lバンドアンテナ | |
| レーザリフレクタ | |
準天頂衛星システム(じゅんてんちょうえいせいシステム、英:QZSS quasi-zenith satellite system)は、複数の準天頂衛星で構成される衛星システムのことであるが、ここでは、現在日本が計画中の、準天頂衛星システムを使った衛星測位システム「準天頂衛星システム計画」について述べる。
目次 |
[編集] 概要
衛星測位システムは、測位信号を送信する人工衛星と、測位信号を受信するモニター局や人工衛星の軌道決定等の計算等を行う地上局、人工衛星を管制する追跡管制局から構成されるのが一般的である。
衛星測位システムは、21世紀の社会インフラと呼ばれており、米国やロシア、欧州各国に加えて、中国やインド等でもシステム建設が計画されている。日本がこのシステム建設を進めることは、長期的な視野に立った国家の発展、安全保障の確保の観点から、重要であると認識されている。政治的なリーダーシップが望まれる。
[編集] 軌道
詳細は「準天頂衛星#軌道力学」を参照
[編集] 打ち上げ予定
最初の準天頂衛星は、2009年に打ち上げられ、その後2015年には合計3機となる。当面、アメリカ空軍により運用されているGPSや、欧州で開発途上のGalileoと合わせて使用される。
[編集] カバー領域
サービス領域は日本を含むアジア・オセアニア全域であり、その地域ではGPSやGalileoに加えて準天頂衛星からの電波も受信可能であるため、衛星測位の信頼性が向上することが期待されている。
準天頂衛星からは、L1周波数、L2周波数、E6周波数、L5周波数帯の合計6種類の衛星測位信号の送信が計画されている。
[編集] 計画の経緯
現在の準天頂衛星システムは、通信と放送に測位を複合させたサービスを提供しようとして三菱電機や日立等が出資して2002年11月に設立された新衛星ビジネス株式会社が、当初の推進母体であった。高層ビルが立ち並ぶ都市部や、山間地では空が広く見えないため衛星からの信号を受信するのが難しいが、高仰角を飛行する人工衛星である準天頂衛星で実現し、これにより衛星通信や衛星放送を実現しようと言うのが、基本的なコンセプトであった。
しかし、複数の人工衛星が必要であることからくるコストの大きさに対して、通信と放送事業からの収益性の低さを解決できず、2006年3月に新衛星ビジネスは通信と放送の事業化を断念した。一方で安全保障の観点から、日本で独自に衛星測位の技術を修得しておく必要性が一部から叫ばれ、準天頂衛星は全額を国費で賄う測位衛星としての位置づけに変わった。

