小説家になろう

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小説投稿サイト > 小説家になろう
小説家になろう
URL http://syosetu.com/
言語 日本語
タイプ 小説投稿サイト
運営者 株式会社ヒナプロジェクト
設立者 梅崎祐輔
収益 広告掲載料による
営利性 営利
登録 投稿には登録が必要・閲覧は不要
開始 2004年4月2日
現在の状態 現在運営中
ライセンス
利用規約第18条テキスト等の情報の使用許諾等による

小説家になろう(しょうせつかになろう)は、株式会社ヒナプロジェクトが提供する小説投稿サイト。作者登録することで、無料で小説ウェブ上に公開することができる。また、「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標[† 1]である。

概要

多くの作品が登録がされている小説投稿サイトである。ウェブ上で執筆が可能である点、携帯電話でも利用(執筆や閲覧)が容易い点で他サイトと異なる。また投稿された作品は、閲覧サイトである小説を読もう(一般向け作品、PC向け)・小説を読む(一般向け作品、携帯向け)・ラブノベ(恋愛小説、携帯向け)・ノクターンノベルズ(男性向け18禁小説、携帯&PC両対応)・ムーンライトノベルズ(女性向け18禁小説、携帯&PC両対応)で見ることができる。これらは執筆者が投稿時に設定したジャンル・年齢制限により自動的に振り分けられる。

2004年のサイト開設当初は個人サイトとしての運営だったが、その後のアクセス数の増加により2008年よりグループによる運営に移行し、2010年に正式に法人化した[1]。2014年12月現在、アクセス数は月間約9億5000万PVユニークユーザー数は約400万人[1]。また、2015年3月15日朝、登録者数が55万人を突破した。

二次創作への対応

サイト開設当初は二次創作作品も数多く投稿されていたが、二次創作に対する著作権者側の規制強化の動きなどを受け、2010年8月ににじファン(PC向け) ・NOS(携帯向け)という専門サイトを開設。執筆者が原作名を設定するとこちらに振り分けられ、通常の検索やランキングなどから除外されるようになった[2]

しかし著作権者側からの二次創作に対する規制強化を求める動きは止まず、結局2012年3月15日には、明示的に二次創作禁止を表明している著作権者の作品について一斉削除を行うことを通告(同年4月9日より順次実施)[3]。最終的には2012年7月15日付でにじファン等のサイトを閉鎖し、運営側が許可する一部の作品[† 2]を除き一切二次創作作品の投稿を認めない姿勢に転換した[4]

主な機能

  • 小説の投稿・閲覧
  • 連載小説の投稿
  • お気に入り小説の記録・更新確認(ユーザー登録が必要)
  • 作品へ対し、レビュー・感想の投稿
  • タテ書き小説ネット(PC向け)との提携による、縦書きPDFへの変換(掲載中の小説)[† 3]
  • TXTファイルでの小説ダウンロード
  • 登録ユーザー同士のメッセージの送受信

主な書籍化された作品

文学賞

複数の出版社と共同で、以下の様な新人発掘のための文学賞を開催している。

ネット小説大賞
通称「なろうコン」。第3回まではクラウドゲートが運営するPBW形式のRPG「エリュシオン」とのタイアップで「エリュシオンライトノベルコンテスト」という名称だったが[5]、第4回より同社子会社のクラウドゲームスに運営が移管され、名称も変更された。
第3回では新紀元社このライトノベルがすごい!文庫宝島社)、ぽにきゃんBOOKS(ポニーキャニオン)、GCノベルズ(マイクロマガジン社)、Mノベルス(双葉社)といったレーベルが参加している。文学フリマ同人誌即売会)が協力。
ライト文芸新人賞
アリアンローズ(フロンティアワークス)、MFブックス(メディアファクトリー)との合同企画。旧称は「小説家になろう大賞2014」[6]。前身は2013年に開催された「アリアンローズ新人賞」。
ラノベ作家になろう大賞
ヒーロー文庫(主婦の友社)との合同企画[7]
オーバーラップ文庫WEB小説大賞
オーバーラップ文庫との合同企画[8]
モンスター文庫大賞
モンスター文庫双葉社)との合同企画。双葉社がプッシュしている「キノコ擬人化プロジェクト」と組んだ「キノコの娘大賞」も同時開催[9]
一迅社文庫アイリス恋愛ファンタジー大賞
一迅社文庫アイリスとの合同企画[10]
お仕事小説コン
マイナビ出版との合同企画。主人公が何かの職業に就いている、もしくは小説自体がある仕事をテーマにしている作品に対象を限定している[11]

「なろう系」

2014年ごろから、本サイト出身のライトノベルなどを総称して「なろう系」と呼ぶ動きがメディア等で出つつある。ただし「なろう系」と呼ばれる作品・レーベルでも、必ずしも本サイトに掲載された作品だけとは限らない[12]

一般的に「なろう系」の作品は「オタクの「満たされない」欲望を擬似的(安易に)に「満たして」くれる作品」と定義される[13]。具体的には「現代社会で生活する平凡な主人公がファンタジーな異世界に放り込まれ、活躍する」というタイプの作品を指すことが多い[14]。「なろう系」を好む読者の傾向としては「(主人公が)努力すると感情移入ができない」という意見が多いという[13]

その他

  • ルビ(ふりがな)対応[† 4]
  • 出版社による作品出版を可能にした小説家になろうパブリッシングというサービスが存在する。
  • 無料ウェブ雑誌週刊ノベストや、50歳以上をターゲットとしたサイトを立ち上げる予定であることが運営者により述べられている。
  • ファンフィクション紹介サイト「名探偵コナンノベルズ」にシステム作成・協力している。
  • 画像サイト「みてみん」と提携しており、小説内に挿絵として挿入することが可能である。
  • 2016年3月、運営者の株式会社ヒナプロジェクトが、山形県で1997年から開かれていた「小説家(ライター)になろう講座」に対し、商標権侵害を理由に講座名使用の差し止めを請求し、山形の講座名が変更されざるを得ない事態になった。なお、株式会社ヒナプロジェクトが「小説家になろう」を商標登録したのは2013年である[15]

現在連載中の作品

※メジャー作品及び未完作品のものも含む

アニメ化された作品

書籍

脚注

注釈

  1. ^ (日本国)商標登録番号 第5554691号(文字のみ)・第5634387号(図形含む)、どちらも区分は 9・16・35・38・41・42
  2. ^ 著作権者側が二次創作を許可していても、当サイトの運営側から掲載許可が告知されていない場合は削除対象となる。
  3. ^ 作品を縦書きPDFに変換した形式で読むことができる。
  4. ^ 2013年1月現在、公式対応しているブラウザはInternet Explorerのみだが、実際にはWebKit系ブラウザ(SafariGoogle Chromeなど)にも対応している。またMozilla Firefoxではアドオン(HTML Ruby)を入れることで対応可能。他にも、PlayStation Vitaでもルビ機能に対応している。

出典

関連項目

外部リンク