小池一子
小池 一子(こいけ かずこ 1936年 - )は日本のクリエイティブディレクター、コピーライター[1]。東京都出身。父は教育学者の矢川徳光、姉は作家、詩人、翻訳家の矢川澄子。
略歴
早稲田大学文学部卒業。アドセンター・堀内誠一のもとで編集、広告の企画、執筆を始める。1961年よりフリーランス。西武百貨店、後の西武セゾングループ(パルコなど[2])のコピーライティング、編集企画などをアートディレクター田中一光と共に手がける。1980年、堤清二社長の許で無印良品立ち上げに田中一光とともに参画。現在もアドバイザリーボードをつとめる。 1976年、編集・デザイン・美術展企画を行う「株式会社キチン」を創設。
企画した美術展は、「現代衣服の源流展」(1975年、京都国立近代美術館)、「フリーダ・カーロ展」(1989年、西武アートフォーラム)、「日本のライフスタイル50年 生活とファッションの出会いから展」(1998年~1999年、宇都宮美術館、広島市現代美術館)、「ヴェニス・ビエンナーレ第7界国際建築展」における日本館「少女都市」(2000年)「田中一光とデザインの前後左右展」(2012年)など。
1983年、東京都江東区佐賀にあった昭和初期に建築されたビル「食糧ビル」内に、自主運営のアートスペース「佐賀町エキジビットスペース」を創設(2000年まで)。現代美術を中心に大竹伸朗、森村泰昌、杉本博司、内藤礼などの展覧会を行った。当時のスタッフには小柳敦子(「ギャラリー小柳」主宰)がいる。 1988年、武蔵野美術大学教授に就任。造形学部空間演出デザイン学科ファッションデザインコースで、専門はファッション・デザインと現代美術との接点。大田垣晴子は着任してすぐの学生で、小池が彼女の才能を認め、イラスト・エッセイストとしてデビューする後押しを行った。 セゾン文化財団評議員。
受賞
著書
- 『現代衣服の源流』(編) 京都商工会議所, 1975
- 『三宅一生の発想と展開』 田中一光構成、小池一子編集 平凡社 1978.2
- 『マッキントッシュのデザイン展 現代に問う先駆者の造型-家具・建築・装飾』 小池一子+武部圭男編 西武美術館, 1979
- 『日本の色彩』 田中一光+小池一子構成 リブロポート, 1982.5
- 『アンダーカバー・ストーリー』 小池一子、小柳敦子、渡部光子編 日本ボディファッション協会/京都服飾文化研究財団 1982
- 『PERO 伊坂芳太良作品集成』 田中一光・小池一子編 PARCO出版 1983
- 『スヌーピー・イン・ファッション』 小池一子・構成 リブロポート 1984.12
- 『ファッション・ワード・コレクション』 小池一子,深井晃子 講談社, 1985.11
- 『空間のアウラ』 白水社, 1992.12
- 『日本のライフ・スタイル50年 生活とファッションの出会いから 企画展』(監修) 宇都宮美術館, 1998.11
- 『Fashion 多面体としてのファッション』(編著)武蔵野美術大学出版局, 2002.4
- 『衣服の領域』(企画・監修・編集)武蔵野美術大学美術資料図書館, 2005
- 『田中一光とデザインの前後左右』(企画・編集)FOIL, 2012
翻訳書
- 『花もつ女 ウエストコーストに花開いたフェミニズム・アートの旗手、ジュディ・シカゴ自伝』 ジュディ・シカゴ パルコ出版局, 1980.4
- 『アルール 美しく生きて』 ダイアナ・ヴリーランド パルコ出版, 1981.7
- 『アイリーン・グレイ 建築家デザイナー』 ピーター・アダム リブロポート, 1991.12
脚注
- ^ 小池一子氏トークイベント採録(2/5) - 無印良品、2009年11月11日
- ^ (リレーおぴにおん)デザインの力:8 もっと違う道、見つかる 小池一子さん - 朝日新聞、2014年10月7日