大神伝 〜小さき太陽〜
ジャンル | アクションアドベンチャー |
---|---|
対応機種 | ニンテンドーDS |
開発元 | [DS] カプコン |
発売元 | カプコン |
人数 | 1人 |
発売日 |
[DS] 2010年9月30日 |
対象年齢 | CERO: A(全年齢対象) |
『大神伝 ~小さき太陽~』(おおかみでん ~ちいさきたいよう~)は、カプコンより2010年9月30日に発売された、ニンテンドーDS用ゲームソフト。プレイステーション2用ゲームソフトの『大神』の続編にあたる。日本国外版は2011年発売予定[1]。
概要
前作同様、古代の日本をモデルとした「ナカツクニ」を舞台とし、日本画風の3DCGが特徴。ディレクターは松下邦臣。
前作を制作した「クローバースタジオ」が解散したため、今作では前作の開発スタッフとは異なり、別の開発スタッフが制作した[2]。 当時のディレクターであった神谷英樹はプラチナゲームズに所属したため制作に関与しておらず、かつてのスタッフもほとんどがプラチナゲームズに所属していったために開発環境が変わった今作では関わっていないが、唯一前作のBGMの作曲を担当した近藤嶺は引き続き今作でも新曲とアレンジを担当している。
また、前作で不可能だった難易度設定が可能となり、「一人前」と「ヒヨっ子」の2つが選択できるようになった。
前作の大神で語られなかった補完描写が存在しているが、設定が矛盾している事などから正当な続編ではなく外伝とするのが妥当である。 また、前作の話に対しての説明が足りない為、前作をプレイしていないユーザーには理解しにくい箇所が所々存在する。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
あらすじ
かつて、ナカツクニと呼ばれる地は、ヤマタノオロチという怪物によって、かつてない脅威にさらされていた。
危機的状況にあるナカツクニを救ったのが、剣士スサノオと神である白狼アマテラスだった。彼らの活躍によって、災厄をもたらす闇の元凶を倒し、信仰心を取り戻したアマテラスは、タカマガハラの安寧を取り戻すために旅立った。 そして、この平和によって、人々は以前のような平穏な生活を取り戻した。
しかし、9カ月後。両島原に安置されている菅原道真の墓が突如として暴かれたことを皮切りに、ふたたび妖怪達が出現し、ナカツクニが妖気に覆われた。 新たな脅威にさらされたナカツクニを救うために、アマテラスの子・チビテラスが旅に出る。
登場キャラクター
- 前作と比べて今作では、日本神話や自然にちなんだキャラクターが少なくなっている。
プレイヤーキャラクター
- チビテラス
- 本作の主人公。本名は不明。伝説の大神・アマテラスの子であり、アマテラスと同様に神業が使え隈取りがあるが、普通の人間には隈取りが見えず白い犬と思われている。看板など文字を読む事はできないが仲間との会話は理解できている。相棒からはろくな呼ばれ方をされておらず、その度に落ち込む描写がある。
- また、アマテラスと比べると少々人間臭い所がある。
- イッスン
- 前作でアマテラスと共に世界を救った英雄。現在では天道太子として人々にアマテラスの活躍を伝える為に旅をしている。チビテラスと離れてからも、ヒントを書いた立て札を置くなど手助けをしている。
- クニヌシ
- スサノオとクシナダの義理の息子。前作時になされていたデザイン、設定とは全く異なっている。スサノオように強い剣士になるのが目標でで大きな刀を背負っている。チビテラスの隈取りが見えるがその理由などは不明。妖怪と聞くだけで怯えてしまう臆病者だが、妖怪のせいで泣いている女の子を助ける為にチビテラスと共に旅に出る。チビテラスを隈取りがある事から「クマ公」と呼んでいる。
- ナナミ
- 竜宮城に侍女として仕える人魚。諸事情で海に帰れずピンチに陥っていた所をクニヌシ達に助けられる。何故か初対面であるチビテラスの事を知っていた。チビテラスを「白ナマコちゃん」と呼んでいる。
- カグラ
- かぶき座の看板子役。普段はプライドが高いものの特別視される事は嫌っており、困っている人を放って置けない性格。チビテラスの事を「ダサクマ」と呼んでいる。戦闘時は扇子を投げて攻撃する。
- クロウ
- 両島原に落ちた流れ星の中から見つかった少年。英語交じりの口調で話し、お調子者で美人に弱いが正義感は強い性格。チビテラスには取り立て名前をつけておらず「ユー」と呼んでいる。普段は地面を直接歩かず宙に浮いており、戦闘時は笛の音色で攻撃する。容姿は前作に登場した「ウシワカ」に酷似している。
- マンプク
- 釜と鍋蓋を身につけた100年前の少年。妖怪にさらわれた母親を助けに行くが、大食漢故に空腹で倒れていた所をチビテラスに助けられた。チビテラスの事を「マンマル」と呼んでいる。
前作からの登場人物
- 木精サクヤ
- 神木村のご神木「コノハナ様」に宿る精霊。前作に引き続き登場し、チビテラスに助言を与える。
- 大剣士スサノオ
- 9カ月前、復活したヤマタノオロチを倒した英雄。イザナギの子孫でありクニヌシの父親。男気溢れるが間抜けな一面も多々ある。クニヌシに一人前の男になってもらいたいという意図で強く当たる父親らしい面も見せる。
- クシナダ
- 神木村で酒屋を営む女性。スサノオの妻。チビテラスと共に冒険するクニヌシの身を案じている。
- タマヤ
- 神州平原に居を構える花火職人。前作にも劣らず花火に対して並々ならぬ情熱を向けている。過去に花火製作の材料にしようとアカヒゲの薬草を無断で持ち出し、それが発覚したためアカヒゲとの関係は冷えきっている。
- ナグリ
- 西安京の建物の殆どを建設した建築士。薬師村の住宅造営にも一役買っている。
- ゲンナイ
- 西安京に住む発明家。如何なる物でも設計図を見ると組み立てないと気が済まない性分の持ち主。今作ではタイムマシンまでも造り上げてしまう。月の文明に大いに興味がある模様。
道中で出会う人々
- アカヒゲ
- 薬師村の創設者であり、唯一の医者。名前の通り、赤い髭が特徴。自宅では大量の薬草の調合を行っている。
- アオヒゲ
- 西安京の薬剤師。アカヒゲとは兄弟である。
- 鶴屋東西
- 西安京の歌舞伎座を営む役者。カグラの父親。名前のモデルは鶴屋南北と思われる。
- ムラサキシキブ
- 知玉の宮に住む詩人兼作家の女性。多くの作品を執筆しているが、その中から妖怪が発生することもある。性格は短気で感情的になりやすい。
- 光源氏
- ムラサキシキブが書いた恋愛小説から出現した妖怪。元々はムラサキシキブの理想の男性を書こうとしものだが、本人曰く「最低の女ったらし」になった。
地名
- 薬師村
- アカヒゲが作った谷の間に存在する村。建物や住民はひょうたんがモチーフになっている。神州平原の西壁をくり抜いて通路が作られている。サブイベントをこなす度に住人や民家が増え、規模が大きくなっていく。
- 神木村
- 前作にも登場した村。ご神木「コノハナ様」が存在。
- イザナギ窟
- 前作にチュートリアルで登場した洞窟。巨大なイザナギの像がある。
- 神州平原
- 前作にも存在した平原。神木村、薬師村、花咲谷、アガタの森、ハラミ湖を結んでいる。前作に丘の上に存在した月文明の遺物が無くなっている。
- また、アガタの森へ通じる船着き場の通路が地震で崩落しており、前作とはアガタの森への通路が異なっている。
- 花咲谷
- 前作に登場した谷。文字通り、桜が各所で咲き誇っている。前作とは異なり、入口に門が設けられている。
- ハラミ湖
- 神州平原に広がる湖。湖上にはヤマタノオロチが封印された十六夜の祠が存在。
- アガタの森
- 前作にもあった神州平原の南に位置する森林。今作では、付近の奈落井川が氾濫したため水没している他、流されてきた五重塔が漂着している。
- 鬼火市場
- アガタの森の地下にある妖怪たちの市場。鬼婆が取り仕切っている。
- 両島原
- 前作にも登場した沿岸地帯。南と北に分けられる。北は前作と違い、巨大な遺跡が落下している為に大部分が破壊されている。
- 地下遺跡
- 両島原北に落下している巨大な遺跡。前方後円墳のような外形をしている。内部には「月の文明」のものと思われる機械群が存在する。
- 西安京
- ナカツクニ随一の都。庶民街と貴族街を美輪湖を隔てて存在している。なお、今作ではヒミコの宮殿に入れないようになっている。
- 歌舞伎座
- 西安京庶民街にある芝居小屋。入口にはゲンナイが開発した動く歩道が設置されている。妖怪に襲撃された際には外の「かぶき座」というのぼりが「じごく座」に変わっていた。
- 雷雲
- 両島原北の上空に浮かぶ積乱雲。鬼たちが暮らしている。雲全体が帯電しているために各所で放電が発生している。
- 高麗丸
- 9カ月前すなわち前作と同じ時間軸に登場する貿易船。両島原に寄港する直前に水龍が襲撃したため沈没した。前作の両島原南に座礁している船であり、沈没までの経緯が語られている。船内にある地図から朝鮮半島との貿易船と思われる。
- 知玉の宮
- 両島原沖の海底に存在する宮殿。
- 氷室
- 100年前のナカツクニに存在する洞窟。内部は至る所が氷で満たされている。正確な位置は不明だが、前作のカムイ付近と思われる。窟内には「琥珀」を守る蛟が冷凍されている。
脚注
- ^ “『大神伝 ~小さき太陽~』の海外版がついに公式発表!”. 2010年4月21日閲覧。
- ^ “CAPCOM:大神伝 ~小さき太陽~ 公式サイト 開発日誌”. 2010年4月28日閲覧。