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モクズガニ属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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モクズガニ属
抱卵したモクズガニの成熟メス(甲幅7cm)
(2007年9月・千葉市)
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
亜門 : 甲殻亜門 Crustacea
: 軟甲綱 Malacostraca
亜綱 : 真軟甲亜綱 Eumalacostraca
上目 : ホンエビ上目 Eucarida
: エビ目(十脚目) Decapoda
亜目 : エビ亜目(抱卵亜目) Pleocyemata
下目 : カニ下目(短尾下目) Brachyura
: イワガニ科 Grapsidae
: モクズガニ属 Eriocheir
学名
Eriocheir De Haan, 1835
和名
モクズガニ属
英名
Eriocheir

本文参照

モクズガニ属(藻屑蟹属、学名Eriocheir) は、エビ目(十脚目)カニ下目イワガニ科に分類されるカニ。食用として有名な「上海蟹」(チュウゴクモクズガニ)、日本各地で食用にされているモクズガニなどが属する。

分布

中国朝鮮半島日本台湾などの東アジアが原産地であるが、チュウゴクモクズガニは侵略的外来種として古くから有名な種であり、世界の侵略的外来種ワースト100のうち1種にも選定されている。ヨーロッパでは20世紀の初頭ドイツで見つかって以来、これまでにフィンランドノルウェーロシアからイギリスフランスオランダスペインポルトガルセルビアなど広範囲に分布を拡げ、在来の淡水性カニを駆逐している。アメリカ合衆国では拡散を防ぐために一切の商取引が禁止されている。本種が瞬く間に分布を拡散するのは、欧米の淡水性カニと異なり陸上を移動して他の水系へ侵入するからとされる。

日本においては、在来種であるモクズガニを除いて、外来生物法特定外来生物(第二次指定種)として、飼育はもちろん、活きたままでの輸送や保管も禁止されている。

生態

淡水性のカニで、川底で生活する。幼生は海水から汽水域で育つため、親蟹は雄、雌とも産卵のために河口や海岸に移動する必要がある。主に秋に、河口で生殖したのち、雌が海水域に移動して産卵する。腹部は薄い灰色で、7節に分かれており、雄は三角形、雌は俵型をしている。

チュウゴクモクズガニ
チュウゴクモクズガニ

下記の4種が知られている。

下記はかつてモクズガニ属とされたが、現在は別属とされる。