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イーゾラ・デル・ジリオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジリオ島から転送)
イーゾラ・デル・ジリオ
Isola del Giglio
イーゾラ・デル・ジリオの風景
行政
イタリアの旗 イタリア
トスカーナ州の旗 トスカーナ
県/大都市 グロッセート
CAP(郵便番号) 58012 (Tutta l'Isola)
市外局番 0564
ISTATコード 053012
識別コード E348
分離集落 #分離集落参照
隣接コムーネ  
公式サイト リンク
人口
人口 1284 人 (2024-01-01 [1])
人口密度 53.9 人/km2
文化
住民の呼称 gigliesi
守護聖人 san Mamiliano
祝祭日 9月15日
地理
座標 北緯42度21分56秒 東経10度54分06秒 / 北緯42.36556度 東経10.90167度 / 42.36556; 10.90167座標: 北緯42度21分56秒 東経10度54分06秒 / 北緯42.36556度 東経10.90167度 / 42.36556; 10.90167
標高 405 (0 - 496) [2] m
面積 23.80 [3] km2
イーゾラ・デル・ジリオの位置(イタリア内)
イーゾラ・デル・ジリオ
イーゾラ・デル・ジリオの位置
グロッセート県におけるコムーネの領域 (ジャンヌートリ島は示されていない)
グロッセート県におけるコムーネの領域
(ジャンヌートリ島は示されていない) 地図
イタリアの旗 ポータル イタリア
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イーゾラ・デル・ジリオ: Isola del Giglio)は、イタリア共和国トスカーナ州グロッセート県にある、人口約1,300人の基礎自治体コムーネ)。ティレニア海に浮かぶジリオ島(イーゾラ・デル・ジリオ)と、その属島からなる。

ジリオ島は、自然と史跡に恵まれたリゾート地として知られる。2012年1月にはコスタ・コンコルディアの座礁事故が発生した。

名称

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島の名は、もともとラテン語で「羊の島」アエギリウム(Aegilium)と呼んでいたものが変化したものであるが、ジリオ(giglio)はイタリア語で「ユリ」を意味する。ユリはかつてこの島を治めていたフィレンツェの紋章でもある。

地理

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トスカーナ諸島

位置・広がり

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島としてのジリオ島(イーゾラ・デル・ジリオ)は、ティレニア海トスカーナ群島に属する7つの島のうちのひとつ。本土で最も近いモンテ・アルジェンターリオの海岸からは、西へ約14km離れている。ジリオ島の南東約16kmにはジャンヌートリ島が、西約45kmにはモンテクリスト島がある。

コムーネとしてのイーゾラ・デル・ジリオは、ジリオ島とジャンヌートリ島(人口約100人)からなっている。グロッセート県では最も南に位置するコムーネで、県都グロッセートの南南西約49km、州都フィレンツェの南約160km、チヴィタヴェッキアの西北西約79km、首都ローマの西北西約140kmの距離にある。[4]

地勢

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ジリオ島はほとんどが花崗岩からなり、地形は山がちである。島の最高峰は Poggio della Pagana(496 m)。岩がちな海岸線の延長は27kmで、いくつかの入り江(Arenella、Cannelle、Caldane、Campese)がある。

ジリオ島はトスカーナ群島国立公園 (it:Parco nazionale dell'Arcipelago Toscanoに含まれ、豊かな生態系に恵まれている。島の90%は地中海性森林 (enであり、広大なマツ林が広がっている。

島の平滑な崖には多くのブドウ畑があり、ここで栽培される「ヴィーノ・アンソナコ」(Vino Ansonaco)と呼ばれる品種のブドウからは島特産のワインが生産されている。

気候分類・地震分類

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イーゾラ・デル・ジリオにおけるイタリアの気候分類 (itおよび度日は、zona D, 2084 GGである[5]。 また、イタリアの地震リスク階級 (itでは、zona 4 (sismicità molto bassa) に分類される[6]

行政

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分離集落

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コムーネとしてのイーゾラ・デル・ジリオには4つの地区(分離集落、フラツィオーネ)があり、ジリオ島は3つの地区に分けられる。

  • ジャンヌートリIsola di Giannutri
  • ジリオ・カステッロ(Giglio Castello
  • ジリオ・ポルト(Giglio Porto
  • ジリオ・カンペーゼ(Giglio Campese

島の東海岸にあるジリオ・ポルトGiglio Porto)は、島の玄関となるジリオ港を擁している。Chiesa や Moletto、Saraceno といった集落はこの地区に属する。島の西北、最大の入り江であるカンペーゼ湾に面したジリオ・カンペーゼGiglio Campese)は、近代的な海岸リゾート地区となっている。島の中央、ポルトとカンペーゼの中間の丘の上にあるジリオ・カステッロGiglio Castello)は、古い城砦都市である。この地区にはCasamatta、Centro、Cisterna、Rocca といった集落が属する。

歴史

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コスタ・コンコルディアが座礁した事故

古代

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ジリオ島には鉄器時代から居住者がおり、のちにエトルリア人たちが軍事的な要塞として利用した。

中世・近世

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805年、カール大帝によってローマのトレ・フォンターネ英語版修道院に寄進された。その後、島はアルドブランデスキ家英語版カエターニ家英語版オルシーニ家といった有力貴族や、ペルージャ市の統治下におかれた。1241年、シチリア王国のフェデリーコ1世(神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世)はジェノヴァの艦隊を打ち破っている。1264年からはピサ市の領有となり、その後メディチ家の領地となった。島はたびたびイスラム教徒の侵攻を受けており、最後のものは1799年であった。

近代・現代

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2012年1月13日、島の東岸ジリオ・ポルト(ジリオ港)の沖合で、豪華客船コスタ・コンコルディアが座礁・転覆する事故が発生した(コスタ・コンコルディアの座礁事故参照)。

社会

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経済・産業

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主要な産業は観光業である。島は自然に恵まれ、多様な動植物がみられる。海洋の生物相も豊かであり、スキューバダイビングのポイントとしても知られている。

原産地統制呼称(DOP)ワインである「アンソニカ・コスタ・デッラルジェンタリオ」 (it:Ansonica Costa dell'Argentarioの産地である。このワインは、このコムーネ(およびモンテ・アルジェンターリオ)で栽培される「ヴィーノ・アンソナコ」(Vino Ansonaco)から生産される。

人口

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人口推移

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交通

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ジリオ港
  • ジリオ港(ジリオ・ポルト)

本土(モンテ・アルジェンターリオ)のサント・ステーファノ港 (it:Porto Santo Stefanoとの間に、ナヴィガツィイオーネ・マレジリオ社(compagnie di navigazione Maregiglio)とトレマール社 (Toremarフェリーを運航している。

2004年4月21日からは交通量の調節のため、島を車両で訪れる場合には交通大臣の発行した書類が必要である。

文化・観光・施設

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分離集落Giglio Castelloは、「イタリアの最も美しい村」クラブの加盟メンバーである。

カンペーゼの塔 (it:Torre del Campeseなど、中世に海沿いに築かれたいくつかの塔がある。

脚注

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  1. ^ Popolazione residente per sesso, età e stato civile al 1° gennaio 2024” (イタリア語). 国立統計研究所(ISTAT). 2024年5月18日閲覧。メニューでVista per singola areaを選択。Anno:2024, Ripartizione:Centro, Regione:Toscana, Provincia:Grosseto, Comune:Isola del Giglio を選択
  2. ^ 国立統計研究所(ISTAT). “Tavola: Popolazione residente - Grosseto (dettaglio loc. abitate) - Censimento 2001.” (イタリア語). 2013年3月30日閲覧。
  3. ^ 国立統計研究所(ISTAT). “Tavola: Superficie territoriale (Kmq) - Grosseto (dettaglio comunale) - Censimento 2001.” (イタリア語). 2013年3月30日閲覧。
  4. ^ 地図上で2地点の方角・方位、距離を調べる”. 2018年9月6日閲覧。
  5. ^ Tabella dei gradi/giorno dei Comuni italiani raggruppati per Regione e Provincia”. 新技術エネルギー環境局(ENEA) (2011年3月1日). 2017年1月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年9月20日閲覧。
  6. ^ classificazione sismica aggiornata al aprile 2023” (xls). https://rischi.protezionecivile.gov.it/it/sismico/attivita/classificazione-sismica/. イタリア市民保護局. 2023年12月16日閲覧。

外部リンク

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