ジャック・ハーヴェイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Masann25 (会話 | 投稿記録) による 2021年10月30日 (土) 23:58個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ジャック・ハーヴェイ Portal:陸上競技
選手情報
フルネーム ジャック・アリ・ハーヴェイ
ラテン文字 Jak Ali Harvey
国籍 トルコの旗 トルコ
競技 陸上競技 (短距離走)
種目 100m, 200m
所属 Pure Athletics
大学 ジャマイカの旗 ジャマイカ工科大学英語版
生年月日 (1989-04-05) 1989年4月5日(35歳)
出身地 ジャマイカの旗 ジャマイカハノーバー教区
身長 182cm
体重 73kg
成績
オリンピック 100m 準決勝1組4着 (2016年)
200m 予選1組6着 (2016年)
4x100mR 予選1組4着 (2016年)
世界選手権 100m 準決勝2組4着 (2017年)
4x100mR 7位 (2017年)
地域大会決勝 ヨーロッパ選手権
100m 2位 (2016年)
4x100mR 2位 (2018年)
最高世界ランク 100m 28位 10秒04 (2013年)
自己ベスト
100m 9秒92 (2016年) トルコ記録
200m 20秒38 (2015年)
獲得メダル
陸上競技
トルコの旗 トルコ
ヨーロッパ選手権
2016 アムステルダム 100m
2018 ベルリン 100m
2018 ベルリン 4x100mR
バルカン選手権
2015 ピテシュティ 100m
2015 ピテシュティ 4x100mR
2017 ノヴィ・パザル 100m
2017 ノヴィ・パザル 200m
ジャマイカの旗 ジャマイカ
中央アメリカ・カリブ海競技大会
2010 マヤグエス 4x100mR
ユニバーシアード
2011 深圳 100m
北中米カリブU23選手権
2010 ミラマー 4x100mR
ヨーロッパ
IAAFコンチネンタルカップ
2018 オストラヴァ 4x100mR
編集 テンプレートのヘルプを表示する

ジャック・アリ・ハーヴェイ(Jak Ali Harvey、1989年4月5日 ‐ )は、ジャマイカ出身でトルコ国籍の陸上競技選手。専門は短距離走

100mで9秒92、200mで20秒38の自己ベストを持つ、100mのトルコ記録保持者。2014年にトルコの市民権を取得[1]

ジャマイカ人時代の名前はジャック・モンゴメリー・ハーヴェイ(Jacques Montgomery Harvey)[2]

経歴

2011年

8月、深圳ユニバーシアードに出場すると、100m決勝で10秒14(-0.2)をマークし、リーティス・サカラウスカスに0秒001差で競り勝って金メダルを獲得した[3]。これまでユニバーシアードの100mでジャマイカ男子勢が優勝したことはなく、初の金メダル獲得となった[注 1][4]

2014年

7月25日にトルコの市民権を得て、2015年7月24日からトルコ代表として国際大会に出場することが可能となった[1]

2015年

7月21日、Gala dei Castelli Bellinzonaの100m予選で10秒04(+0.4)のトルコ記録(当時)を樹立し、ラミル・グリエフが2015年にマークした10秒12を塗り替えると、決勝Bレースでも10秒03(-0.1)のトルコ記録(当時)を樹立した[5]

8月、北京世界選手権100mに出場すると、予選を自己ベスト(当時10秒03)に迫る10秒04(+0.3)で突破し、初出場ながらセミファイナリストとなった[6]。準決勝でも自己ベストに迫る10秒08(-0.4)をマークしたが、組5着で敗退した[7]

9月14日、100mで10秒01(-0.2)のトルコ記録(当時)を樹立。自身の持つ従来のトルコ記録を0秒02塗り替え、9秒台に肉薄した。

2016年

6月12日、高地記録ながら100mでヨーロッパ歴代6位タイの記録となる9秒92(+0.9)をマーク[8]。自己ベストおよびトルコ記録を0秒09更新し、10秒の壁を突破した初のトルコ選手となった。

7月、アムステルダムヨーロッパ選手権に出場すると、100mで決勝に進出した。決勝では10秒07(0.0)をマークし、チュランディ・マルティナと同タイム着差ありの2位に終わり惜しくも金メダルは逃した[9]

8月、リオデジャネイロオリンピックオリンピック初出場を果たすと、最初に出場した100mは予選を10秒14(-0.8)の組2着で突破し、この種目では男女通じてトルコ勢初のセミファイナリストになった[10]。迎えた準決勝では10秒03(+0.2)とタイムを縮めるも組4着(全体10位)に終わり、タイムで拾われるには0秒02及ばなかった[11]。100m以外にも200mと4x100mリレーに出場したが、両種目とも予選敗退に終わった。

自己ベスト

記録欄の( )内の数字は風速m/s)で、+は追い風、-は向かい風を意味する。

種目 記録 年月日 場所 備考
屋外
100m 9秒92A (+0.9) 2016年6月12日 トルコの旗 エルズルム ヨーロッパ歴代8位タイ
トルコ記録
高地記録
200m 20秒38 (-1.1) 2015年9月5日 トルコの旗 アンカラ

主要大会成績

備考欄の記録は当時のもの

大会 場所 種目 結果 記録 備考
ジャマイカの旗 ジャマイカ
2010 北中米カリブU23選手権 (en アメリカ合衆国の旗 ミラマー 100m 5位 10秒26 (+1.7)
4x100mR 2位 39秒36 (3走)
中央アメリカ・カリブ海
競技大会
 (en
アメリカ合衆国の旗 マヤグエス 4x100mR 予選 38秒96 (2走) 決勝進出[注 2]
2011 ユニバーシアード (en 中華人民共和国の旗 深圳 100m 優勝 10秒14 (-0.2) ジャマイカ男子初優勝
4x100mR 予選 DQ (4走)
トルコの旗 トルコ
2015年 バルカン選手権 (en ルーマニアの旗 ピテシュティ 100m 優勝 10秒11 (+0.5)
4x100mR 優勝 39秒35 (4走)
世界選手権 中華人民共和国の旗 北京 100m 準決勝 10秒08 (-0.4)
2016 ヨーロッパ選手権 オランダの旗 アムステルダム 100m 2位 10秒07 (0.0)
4x100mR 予選 39秒58 (2走)
オリンピック ブラジルの旗 リオデジャネイロ 100m 準決勝 10秒03 (+0.2)
200m 予選 20秒58 (+0.7)
4x100mR 予選 38秒30 (2走) トルコ記録
2017年 バルカン選手権 セルビアの旗 ノヴィ・パザル 100m 優勝 10秒11 (+2.2)
200m 優勝 20秒56 (+1.1)
世界選手権 イギリスの旗 ロンドン 100m 準決勝 10秒16 (-0.2)
4x100mR 7位 38秒73 (2走)
2018 ヨーロッパ選手権 ドイツの旗 ベルリン 100m 3位 10秒01 (0.0)
4x100mR 2位 37秒98 (2走) トルコ記録
IAAFコンチネンタルカップ チェコの旗 オストラヴァ 100m 4位 10秒19 (0.0)
4x100mR 2位 38秒96 (2走)

ダイヤモンドリーグ

優勝したダイヤモンドリーグの大会を記載(個人種目のみ)。金色の背景はポイント対象レースを意味する。

大会 場所 種目 記録 備考
2016 DNガラン スウェーデンの旗 ストックホルム 100m 10秒18 (-0.8)

脚注

注釈

  1. ^ 女子は1993年バッファロー大会Dahlia Duhaneyが金メダルを獲得している。
  2. ^ 予選のみ出場。決勝のジャマイカは38秒78で銀メダル獲得。

出典

  1. ^ a b IAAF World Championships, Beijing 2015 Athlete biographies - men 国際陸上競技連盟 (PDF, 5.9 MB) 2015年08月22日閲覧
  2. ^ Jacques Harvey switches allegiance to Turkey”. Jamaica Observer (2015年2月25日). 2015年5月31日閲覧。
  3. ^ HARVEY WANTS TO BE OWN MAN チャイナデイリー (PDF, 182 KB) 2016年03月07日閲覧
  4. ^ Harvey, Russell strike gold at university games”. Jamaica Gleaner (2011年8月18日). 2016年3月7日閲覧。
  5. ^ Stowers, Kohlmann and Ash among the meeting record-breakers in Bellinzona”. 国際陸上競技連盟 (2015年7月21日). 2016年3月7日閲覧。
  6. ^ 第15回世界選手権男子100m予選リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月7日閲覧。
  7. ^ 第15回世界選手権男子100m準決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月7日閲覧。
  8. ^ Jak Ali Harvey tüm zamanlar listesinde altıncı”. トルコ陸上競技連盟 (2016年6月13日). 2016年6月14日閲覧。
  9. ^ Asher-Smith and Martina rule sprints at European Championships in Amsterdam”. 国際陸上競技連盟 (2016年7月7日). 2016年7月11日閲覧。
  10. ^ Rio 2016 Olympic Games Athletics Statistics Handbook (ebook) (BEST NATIONAL PLACINGS参照)”. 国際陸上競技連盟 (2016年). 2016年8月18日閲覧。
  11. ^ 第31回オリンピック男子100m準決勝サマリー”. 国際陸上競技連盟 (2016年8月14日). 2016年8月19日閲覧。

外部リンク