かつしかトリオ
かつしかトリオ | |
---|---|
出身地 | 日本 |
ジャンル | フュージョン |
活動期間 |
|
レーベル | |
メンバー |
かつしかトリオ (Katsushika Trio) は、日本のフュージョン・バンド。
元カシオペア・メンバーの向谷実(キーボード)、櫻井哲夫(ベース)、神保彰(ドラムス)によるトリオ編成のインストゥルメンタル・フュージョン・バンド。2021年に結成して活動開始。バンド名の由来は、初のライブを行ったコンサートホールの名称・かつしかシンフォニーヒルズ(東京都葛飾区)に因んでいる[1]。
概要
前史
三人はカシオペアの黄金期である1980年代の全般にわたって在籍していたが、1989年末に櫻井と神保が一緒に脱退して二人はJIMSAKUを結成し、カシオペアに残ったリーダーの野呂一生、向谷とは活動の袂を分かった。その後、1997年に神保がカシオペアにサポートメンバーとして復帰するも、JIMSAKUのほうは翌1998年に解散して櫻井と神保は活動の袂を分かった。2006年にカシオペアは活動休止して6年後の2012年に活動再開した際、神保は再びサポートメンバーとして帯同することになったが、向谷が脱退。2000年代後半から2010年代にかけて、三人はもとより、そのうち誰か二人でも共演する機会、とくに有観客でのライブは滅多になくなっていた。
2019年、神保の還暦を記念したライブが行われ、櫻井と解散以来21年ぶりにJIMSAKU名義のライブが行われる[2]。JIMSAKUは二人にとってかつてのようなメインとなる活動にはならないものの、それを機に再結成した。向谷はカシオペアを脱退以降も神保との交流と共演は続いており、近年は櫻井のソロライブへもスケジュールの都合さえ付けば都内近郊だけではなく地方公演でもゲスト参加するなど、三人の距離は再び近くなっていった。
活動史
2021年10月16日、神保がメインとしている活動で、通常は神保が単身で演奏をするワンマンオーケストラのかつしかシンフォニーヒルズ公演には、前々年に向谷をゲストで呼び、前年はJIMSAKU(櫻井哲夫)がゲストと続き、この年は向谷と櫻井の両人をゲストに招いたことから、三人の共演形態に名称を付けることとなって、ホール名に因んでかつしかトリオとした。それまでも各々による交流と共演が続けられていたが、ステージで三人が一緒となってライブを行うのは、その際に野呂を含めた、2001年1月に大阪のブルーノートで行われた櫻井のデビュー20周年記念ライブ以来となった[3][注釈 1]。
当初はかつしかシンフォニーヒルズでの一回限りを予定していたものだったが、前評判の高さから複数個所の国内ツアーに拡げて行った[4]。ライブの演奏曲目は各々が在籍していた時代におけるカシオペアの自作曲が中心で詰めかけたファンを歓喜させ、いずれの公演も盛況だったことから、ツアー開催中に翌年以降の活動継続も宣言されることとなった。
2022年、その宣言通りに、結成の地・かつしかシンフォニーヒルズでの7月末ライブ開催、その後に全国を廻るツアー開催の告知がなされた。そして、向谷が事業を行っている音楽館の事務所兼音楽スタジオで三人がその打ち合わせを重ねているうちに、かつしかトリオとして新曲を作る構想が沸き、6月にレコーディングを行った。レコーディング最終日はそのスタジオから最終段階のミックスダウンしたばかりの新曲三曲を神保が運営している公式YouTubeチャンネルで毎週のようにライブ配信している「OUCHI DE JIMBO」にて三人が解説を付けながら披露した(後日、向谷の公式YouTubeチャンネルでも別カメラ及び別角度の撮影によるものが公開された[5])。レコーディング完了後、かつしかトリオの公式Twitter、公式インスタグラム、Facebookページが順次開設されて情報発信がなされるようになる。また、新曲の一つ「Red Express」のプロモーションビデオを向谷、櫻井、神保の各公式YouTubeチャンネル上で公開した。7月8日、向谷が経営する音楽館からリリースする形態でそれらの新曲がApple Music、iTunes store、e-onkyoにて配信を開始した[6][7]。e-onkyoでは配信開始の7月からしばらくアルバム・ランキングの首位を独走して好評を得る[8]。2022年のツアーでは新曲が三曲とも演奏され、とくにかつてのカシオペアを彷彿とさせる超絶技巧な「Red Express」は目玉ともなった。多忙な三人ゆえに2022年のライブ活動は8月で既に終わってしまったが、かつしかトリオはこの後も継続的な、そして恒久的な活動を宣言していて、さらなる新曲を増やし、アルバム製作も視野に入れている[9]。
カシオペアとの関係
2021年末、神保は長年サポートメンバーで活動してきたカシオペアに卒業(活動から離脱)を申し入れ、2022年4月から5月に掛けて行われたライブツアー『A.J.FINAL』を最後に卒業した[10]。これにより、かつしかトリオの三人いずれも現行のカシオペアに関わる者はいなくなった。なお、カシオペアは神保の卒業を受け、7月に後任の新ドラマー・今井義頼が正式メンバーで加入して、それを機に、2012年より使用してきた第3期の活動名・CASIOPEA 3rdから第4期の活動名・CASIOPEA-P4に変更した[11]。
脚注
注釈
- ^ 2001年6月21日に櫻井哲夫のソロ名義で『TLM20 -Live Memories of 20 years』のタイトルにてライブアルバム化してCDがリリース。
出典
- ^ “【かつしかトリオ】スペシャルインタビュー”. Youtube(BSAsahi) (2022年7月19日). 2022年7月20日閲覧。
- ^ “人気ドラマー・神保彰が還暦記念スペシャルライブ。櫻井哲夫と21年ぶりに一夜限りのJIMSAKU復活”. キングレコード(KING JAZZ&CLASSICS). 2022年7月10日閲覧。
- ^ “【かつしかトリオ】スペシャルインタビュー”. Youtube(BSAsahi) (2022年7月19日). 2022年7月20日閲覧。
- ^ “「神保彰ワンマンオーケストラ feat. 向谷実 櫻井哲夫」、大好評につき、さらに横浜公演も決定いたしました!!”. facebook(Creative Egg公式アカウント). 2022年7月10日閲覧。
- ^ “【かつしかトリオ】オープンすぎる新曲お披露目会! - Katsushika trio new songs presentation -”. Youtube(向谷実公式チャンネル) (2022-06-022). 2022年7月10日閲覧。
- ^ “神保、櫻井、向谷による“かつしかトリオ”が2年目の活動を開始!音源リリース&ツアーを発表!”. リズム&ドラムマガジン. (2022年7月7日) 2022年7月10日閲覧。
- ^ “カシオペア初期メンバーからなる“かつしかトリオ”が音源リリース&ツアーを発表!”. BASS MAGAZINE. (2022年7月8日) 2022年7月10日閲覧。
- ^ “連載 『厳選 太鼓判ハイレゾ音源はこれだ!』100回記念スペシャル かつしかトリオインタヴュー!”. e-onkyo music news. 2022年8月20日閲覧。
- ^ “連載 『厳選 太鼓判ハイレゾ音源はこれだ!』100回記念スペシャル かつしかトリオインタヴュー!”. e-onkyo music news. 2022年8月20日閲覧。
- ^ “Report – 【2022 Billboard Live Tour「A.J.FINAL」】(神保 彰[CASIOPEA 3rd])”. リズム&ドラムマガジン. (2022年5月29日) 2022年7月10日閲覧。
- ^ “カシオペアが第4期となるCASIOPEA-P4の始動を発表!ドラムは今井義頼!!”. リズム&ドラムマガジン. (2022年7月1日) 2022年7月10日閲覧。
外部リンク
- かつしかトリオ (@Katsushika_Trio) - X(旧Twitter)
- かつしかトリオ (@katsushika_trio) - Instagram
- かつしかトリオ (KatsushikaTrio) - Facebook
- 神保彰ワンマンオーケストラ feat. かつしかトリオ AKIRA JIMBO ONE-MAN ORCHESTRA feat. KATSUSHIKA TRIO - YouTube