YaST

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YaST
openSUSE Leap 15.1で動作するYaST(Qtインターフェース)
開発元 SUSE
初版 1996年5月 (28年前) (1996-05)
最新版
4.3.37 / 2020年10月8日 (3年前) (2020-10-08)[1]
プログラミング
言語
Ruby
対応OS Linux
対応言語 多言語
サポート状況 開発中
種別 オペレーティングシステム設定、構成管理ツール
ライセンス GNU GPL v2
公式サイト yast.opensuse.org
テンプレートを表示

YaST(ヤスト、Yet another Setup Tool[2])は、オペレーティングシステムの設定と構成管理のためのツールであり、openSUSEノベルの派生商用ディストリビューションに採用されている。また、かつて存在したUnited Linuxでも採用されていた。AutoYaSTはインストールの自動化ツールでありYaSTに基づいている。SUSEディストリビューションは1996年5月のリリースで最初にYaSTを採用した。

YaSTはフリーソフトウェアであり、GPLでライセンスされている[3][4]

概要

TUI版のYaST(ncursesを使用)

YaSTは SUSE Linuxの管理・保守ツールである。管理者がソフトウェアをインストールしたり、ハードウェアを設定したり、ネットワークやサーバとしての設定をしたりといった作業をする際に使用する。

YaSTには、GUIフロントエンドncursesのフロントエンドがある。後者は、GUIを使わずにインストールする場合や低速なインターネット接続経由でシステム管理作業をする場合、あるいはGUIが使えない状況でブートしなければならないが高機能のパッケージマネージャが必要な場合(例えば、初心者がグラフィックス関係の問題に対処するためにXorgパッケージをダウングレードさせようとする場合)に便利である。

YaSTの表示設定モジュールはSaX2と呼ばれる(SUSE Automated X configuration, version 2 の略)。

openSUSE 10.3では、GNOMEユーザー向けに再設計したYaSTを新たに加えた。新たなモジュールとして"Community Repositories"が加わり、よく使うリポジトリを容易に追加できるようになった。また、KIWIイメージングツールにより、独自のSUSEイメージを容易に作成できるようになった。

YaSTのパッケージマネージャ機能はZYppプロジェクトに成果を使っている[5]。当初、ZYppを採用したYaSTには性能問題があり、起動に時間がかかっていたが、10.2および10.3では改善されている。openSUSE 11.0 alpha 3から、ZYppはSATソルバプロジェクトに統合され、YaSTは他のrpmパッケージマネージャよりも高性能になっている[6]

AutoYaSTは1つ以上のopenSUSEシステムをユーザーが全く介在しない状態で自動的にインストールできる。AutoYaSTによるインストールは、インストールおよび設定データを含む制御ファイルを使って実施される。現在のシステムのプロファイルは/root/autoyast.xmlにある[7]

脚注

  1. ^ yast2.changes”. GitHub. 2020年10月10日閲覧。
  2. ^ YaST2 Resource Page”. 2009年6月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年6月29日閲覧。
  3. ^ Novell Launches Open Source Systems Management Project”. SUSE (2004年3月22日). 2019年5月20日閲覧。
  4. ^ YaST”. GitHub. 2019年5月20日閲覧。
  5. ^ Portal:Libzypp”. opensuse.org. 2019年5月20日閲覧。
  6. ^ fast package management”. duncan.mac-vicar.com. 2010年1月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年4月27日閲覧。
  7. ^ openSUSE 10.3 Startup. Novell. (2007-09-07). pp. 32 

外部リンク