BABEL (9mm Parabellum Bulletのアルバム)

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BABEL
9mm Parabellum Bulletスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル ロック
時間
レーベル Sazanga Records, TRIAD(日本コロムビア
プロデュース 9mm Parabellum Bullet
チャート最高順位
9mm Parabellum Bullet アルバム 年表
Waltz on Life Line
(2016年)
BABEL
(2017年)
DEEP BLUE
(2019年)
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BABEL』(バベル)は、9mm Parabellum Bulletの7枚目のフルアルバム。2017年5月10日リリース。

概要[編集]

  • 前作『Waltz on Life Line』より1年ぶりのフルアルバム。また、滝のライブ活動休止後初の作品となる。
  • 9mm Parabellum Bulletのフルアルバムとしては初の「シングル・EPの収録曲を含まない」アルバムとなっている。
  • 通常盤、アナログ盤、初回限定盤、初回限定盤Special Editionの4形態で発売。初回限定盤はCD+DVDの2枚組、Special Editionにはそれに加え、アルバムの全楽曲を収録したスコアブックが付属する。
  • 4人でそれぞれ作詞や作曲を担当した前作とは一転して、本作は作詞を全て菅原が、作曲を全て滝が担当している。
  • 収録曲のうち、「ガラスの街のアリス」「眠り姫」にはPVが存在する。

楽曲解説[編集]

ロング・グッドバイ
題名はR・チャンドラーの長編小説『The Long Goodbye』から取られている。
I.C.R.A
題名は「愛し合え」の語呂合わせ。「サビで叫ぶ部分はメンバー全員のコーラスになるということだったので、お客さんも誰もが1発で歌えるワードに」との思いから採用された。
滝はレコーディングの際、スクラッチノイズの代わりにギターのネックにガムテープを貼りノイズを出す、という手法を使用していたが、それを知らないはずの菅原が[1]歌詞に「ガムテープ」という単語を使用したため、歌詞を読んだ滝は「すげえビビっていた」という。[2]
ガラスの街のアリス
菅原が図書館で見つけたP・オースターの小説『City of Glass』の本のカバーに着想を得て書かれた。
菅原が滝に渡された構想メモには「時代が進んで、バブル期を迎えて、人々が快楽主義的な方向に逃げていく」ということが書かれており、「『ガラスの街』を文明社会が発達してできた、美しいけど脆さを伴った象徴に見立てて、『そんな街の中で結局、愛しているのは君だけだ』という曲の構造に発展させていった」と語っている。[2]
眠り姫
9mm Parabellum Bullet初の「歌詞が先にできた曲」。『Waltz on Life Line』の時点で既に完成していたものの、「この時点で出すのはちょっと勿体無いね」という話になり収録が見送られていた。
「眠り姫」は原発を指しており、菅原曰く「福島の原発事故があってから感じているやるせない気持ちにフォーカスした作品」という。
Everyone is fighting on this stage of lonely
もともとはTVアニメ『ベルセルク』のオープニングテーマの候補だった曲。

収録曲・収録映像[編集]

CD/LP(全形態共通)[編集]

  • 全作詞:菅原卓郎、全作曲:滝善充、全編曲:9mm Parabellum Bullet
  • LP盤はA面に#1~#5を、B面に#6~#10を収録。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「ロング・グッドバイ」  
2.「Story of Glory」  
3.「I.C.R.A」  
4.「ガラスの街のアリス」  
5.「眠り姫」  
6.「火の鳥」  
7.「Everyone is fighting on this stage of lonely」  
8.「バベルのこどもたち」  
9.「ホワイトアウト」  
10.「それから」  

DVD(初回限定盤のみ)[編集]

TOUR 2016“太陽が欲しいだけ” at 豊洲PIT 2016.11.05
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「太陽が欲しいだけ」  
2.「Discommunication」  
3.「モーニングベル」  
4.「インフェルノ」  
5.「ロンリーボーイ」  
6.「スタンドバイミー」  
7.「反逆のマーチ」  
8.「Lost!!」  
9.「The Revolutionary」  
10.「生命のワルツ」  
11.「Talking Machine」  
特典映像
#タイトル作詞作曲・編曲
12.「『BABEL』レコーディングドキュメンタリー」  

脚注・出典[編集]

  1. ^ 菅原はレコーディングに同席していなかった。
  2. ^ a b 7thアルバム『BABEL』、困難跳ね返す最高傑作を菅原卓郎が全曲解説音楽ナタリー(2017年5月10日)