071型揚陸艦
071型揚陸艦 | ||
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艦級概観 | ||
艦種 | ドック型輸送揚陸艦 (LPD) | |
就役期間 | 2007年 - | |
次級 | 最新 | |
性能諸元 | ||
排水量 | 基準: 12,300 t | |
満載: 17,600 t | ||
全長 | 210 m | |
全幅 | 28 m | |
吃水 | 7.1 m | |
機関 | CODAD方式 | |
SEMT ピルスティク16PC2-6 V400 ディーゼルエンジン (11,800 bhp) | 4基 | |
スクリュープロペラ | 2軸 | |
速力 | 22ノット | |
航続距離 | 6,000海里 (18kt巡航時) | |
乗員 | 120名 | |
兵装 | H/PJ-26 76mm単装速射砲 | 1基 |
H/PJ-13 30mmCIWS | 4基 | |
艦載機 | Z-8輸送ヘリコプター | 2機 |
艦載艇 | 726型エアクッション揚陸艇 | 4隻 |
レーダー | 360型 対空・対水上捜索用 | 1基 |
364型 低空警戒用 | 1基 | |
RM-1290 航海用 | 1基 | |
347G型 砲・機銃射撃指揮用 | 3基 |
071型揚陸艦(ぜろなないちがたようりくかん、中国語: 071型船坞登陆舰)は、中国人民解放軍海軍のドック型輸送揚陸艦(LPD)の艦級。NATOコードネームは玉昭型(英: Yuzhao-class)[1][2]。
設計
本型は、人民解放軍海軍として初のドック型揚陸艦である。またステルス性に配慮した設計から、しばしばアメリカ海軍のサン・アントニオ級ドック型輸送揚陸艦と対比される。ただし建造価格としては、同級の3分の1程度といわれている[1]。船型は商船ベースとみられており、係留装置も一般舶用品とみられている。艦首はバルバス・バウとされている。上部構造物は中央にまとめられており、その後端の2本の煙突は両舷側に寄せられている[3]
機関もサン・アントニオ級と同系列で、4基のSEMT ピルスティク16PC2-6 V400ディーゼルエンジンによって減速機を介して2軸を駆動するCODAD方式とされている。ただし本型の搭載エンジンのほうがバージョンが新しいため、出力は若干大きいにも関わらず、公称の最大速力は劣ったものとなっている。これは、主機関の信頼性確保のために減格運転を行っているためとも推測されている[1]。
能力
輸送揚陸機能
一般的にはドック型輸送揚陸艦(LPD)として扱われるが、ウェルドックは艦全長の2/3(約140メートル)に達するとされており[1]、比率としてはドック型揚陸艦(LSD)に近い[3]。このため、大型艦の割には、搭載車両数などが少なくなっている[4]。
このウェルドックには726型エアクッション揚陸艇(ACV)4隻が収容されるほか、揚搭作業用として、両舷のレセス内にLCVP 2隻も搭載している。また上部構造物後端にはハンガーを備え、その後方の艦尾甲板は広大なヘリコプター甲板とされている。Z-8輸送ヘリコプター(シュペル・フルロンの中国軍仕様)を通常2機、最大4機搭載可能とされている[1]。
搭載能力は、海軍陸戦隊にして大隊規模で[1]、装甲戦闘車両15〜20両および兵員500〜800名とされている。艦中部両舷には、人員や車両の揚降のためのサイドランプが備えられている[4]。
個艦防御機能
個艦防御用としては、艦首甲板の甲板室上にH/PJ-26 76mm単装速射砲(ロシア製AK-176の中国版)を、また上部構造物の中部・後端のそれぞれ両舷にH/PJ-13 30mmCIWS(ロシア製AK-630の中国版)を1基ずつ備えている。個艦防空ミサイル・システムの搭載も噂されているが、2014年現在確認されていない[1]。
同型艦
# | 艦名 | 建造 | 起工 | 進水 | 就役 | 所属 |
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998 | 崑崙山 | 上海滬東造船廠 | 2006年 6月[5] |
2006年 12月21日[5] |
2007年 11月13日[5] |
南海艦隊 |
999 | 井崗山 | 2010年 5月 |
2010年 11月18日[5] |
2011年 10月30日[5] | ||
989 | 長白山 | 2010年 11月 |
2011年 9月26日[5] |
2012年 9月23日[5] | ||
988 | 沂蒙山 | 2014年 | 2015年 1月22日 |
2016年 2月1日[6] |
東海艦隊 | |
979 | 泰山 | 2015年 | ||||
980 | 唐古拉山 | 2015年 |
1番艦「崑崙山」は、充実した搭載能力と航続距離、指揮管制能力を活かしソマリア沖海賊対策に従事することになり、2010年6月30日、蘭州級駆逐艦「海口」と第6次中国海軍派遣艦隊を編成、アデン湾へ派遣された。「崑崙山」には任務遂行のため、ロケット弾や機銃の搭載を可能とするための改装を実施したZ-8輸送ヘリコプター2機、726型エアクッション揚陸艇1隻、小型高速艇2隻が搭載された。
登場作品
漫画
参考資料
- ^ a b c d e f g 大塚好古「ドック型輸送揚陸艦「玉昭」型 (特集 中国の現代軍艦)」『世界の艦船』第799号、海人社、2014年6月、100-101頁、NAID 40020064125。
- ^ Eric Wertheim (2013). The Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World, 16th Edition. Naval Institute Press. p. 129. ISBN 978-1591149545
- ^ a b 「揚陸艦艇 (特集・中国海軍の新型艦艇) -- (注目の中国新型艦艇)」『世界の艦船』第686号、海人社、2008年2月、96-99頁、NAID 40015771006。
- ^ a b 佐々木俊也「着上陸能力 (特集 中国海軍 2015) -- (中国海軍の能力を探る)」『世界の艦船』第816号、海人社、2015年5月、96-99頁、NAID 40020406578。
- ^ a b c d e f g Stephen Saunders,Jane's Fighting Ships 2015-2016, Janes Information Group, 2015
- ^ The PLAN commissions fourth Type 071 LPD、IHS Jane's 360、2016年2月4日閲覧
外部リンク
- ウィキメディア・コモンズには、071型揚陸艦に関するカテゴリがあります。
- Chinese Defence Today Type 071 Landing Platform Dock
- 日本周辺国の軍事兵器