魯智深

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魯智深。月岡芳年「魯智深爛酔打壊五台山金剛神之図」(1887)

魯 智深(ろ ちしん、Lǔ Zhìshēn)は、中国小説四大奇書の一つである『水滸伝』の登場人物。

キャラクター概要[編集]

天孤星の生まれ変わりで、序列は梁山泊第十三位の好漢。渾名花和尚(かおしょう)で、「花」は刺青を指し全身に刺青があったことが由来。

俗名は魯達(ろたつ)。筋骨隆々とした巨漢で、柳の木を根っこごと引き抜き、素手で山門の仁王像をバラバラに粉砕してしまうほどの怪力の持ち主。得物は62斤の禅杖(もしくは錫杖(しゃくじょう))。

当初は文盲であったが、後に字が読めるようなっている。少々思慮は浅いが義侠心に厚く、困っている者を見ると助けずにはいられない性格。また、同じ猪突猛進タイプの好漢である武松李逵が無関係な人間や弱者にも容赦のない所があるのに対し、魯智深は弱い立場の人間に拳を向けることはなかった。

物語中での活躍[編集]

元は渭水経略府の官吏だった。史進が師匠の王進を訪ねて訊ねて渭州に立ち寄った際に、史進の師でもあった李忠とともに親交を深めたが、その直後に持ち前の義侠心から起こした事件(旅芸人の金老爺と金翠蓮父娘を苦しめる悪徳長者の鎮関西・鄭屠を拳骨3発で撲殺)が原因で逃亡者となる。逃亡中に助けた旅芸人の金老爺と金翠蓮父娘の勧めで、寄った屋敷の主人趙員外の勧めで、官憲の追及を逃れるために出家する。仏門の名山である五台山の長老の智真に見込まれて、師匠自らの一字を取った智深という戒名を授かる。師匠である智真長老は、魯智深が将来大きな悟りを開くものと予言していたが、天衣無縫の荒法師で、酒を好みしばしば騒ぎを起こしたためやむなく破門にされ、智真の勧めで東京開封府にある大相国寺の菜園に身を寄せた。なお、この旅の途中で、桃花村の麓の庄屋の劉の娘と無理矢理祝言を上げようとした桃花山の山賊となった李忠・周通を懲らしめ、瓦灌寺の凶賊である生鉄仏崔道成と飛天夜叉丘小一たちを、行者に扮した史進と偶然再会して、ともに倒している。

開封府では、着任早々野菜泥棒たちを叩きのめして逆に舎弟にしてしまい、さらに、禁軍の教頭を務めていた林冲と意気投合し義兄弟の契りを交わす。ところが、義弟・林冲が無実の罪で流罪となり、途中殺されそうになるとこれを助けたため、再び逃亡生活に入る。道中出会った楊志曹正と二竜山にこもっていた盗賊らを倒し、そのまま首領におさまる。その後、武松施恩張青孫二娘らを仲間に加え、度々官軍を退け勢威を誇ったが、呼延灼が討伐に来た際に、梁山泊に加わる。

梁山泊では歩兵軍の頭領として度々活躍した。後に、江南の方臘討伐に参戦し、方臘を捕らえる殊勲を上げた。この際、銭塘江潮が逆流する音(潮信)を聞いて師匠から与えられた言葉に思い当たり、一室に入って入寂した。怪我も病気もなかったという。

魯智深を主人公にした作品[編集]

  • 歳森薫信著『快僧魯智深:水滸外伝』(審美社、1989年)ISBN 9784924440081

関連項目[編集]