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2007年7月8日 (日) 02:59時点における版

ニシキヘビ
ボールニシキヘビ Python regius
分類
: 有鱗目 Squamata
亜目 : ヘビ亜目 Serpentes
上科 : ムカシヘビ上科 Henophidia
: ニシキヘビ科 Pythonidae
Fitzinger, 1826

ニシキヘビ錦蛇、Python)は、ニシキヘビ科 (Pythonidae) あるいはボア科ニシキヘビ亜科に属するヘビの総称。特にニシキヘビ属 (Python) に含まれる種を指す場合が多く、これらはオウダ (王蛇)、パイソンなどとも呼ばれる。このパイソン (python) という名はギリシャ神話に登場する蛇神ピュトンに由来する。

分布

アフリカ大陸オーストラリア大陸ユーラシア大陸南部、東南アジア

形態

ニシキヘビ類は一般に、細長い頭に眼は小さく瞳は縦長、太い胴、短い尾をもつ。総排出腔の両側には蹴爪状の後ろ足の痕跡があり、オスは交尾の時にこれでメスの背中を引っかき交尾行動を触発する。

南北アメリカ大陸に分布するボアとは極めて近縁だが、頭骨の構造の違いや、卵生である事などで区別される。パイソンと名の付くヘビには他に、メキシコパイソン科(Loxocemidae)のメキシコパイソン等がいる。

生態

森林サバナ砂漠に生息する。多くの種は地表性だが、ミドリニシキヘビのように樹上性の種もいる。 ミドリニシキヘビは、食性や体色、樹上での獲物の待ち伏せ姿勢等、別科(別亜科)のエメラルドツリーボアと酷似した形態を持ち収斂進化の好例として紹介されることも多い。

行動は他のヘビ類に比べて鈍く、胴を伸ばしたまま匍匐前進する。しかし獲物に襲い掛かる時は瞬発的に素早く動くこともできる。 胴で絞める力が強く、獲物に巻きついて圧殺してから捕食する。非常に丈夫な消化管を持っており、センザンコウの鱗でもダメージを与えられない。 大型種は人家付近にも出没して家畜を捕らえるが、ヒトを襲うことは稀で、こうした事件が起きたときには大きなニュースになる。

繁殖形態は卵生で、産卵数は小型種で5-15個、大型種で30-100個程度。母親が卵塊の周りにとぐろを巻くことで抱卵して保護し、50-80日程で孵化する。このとき母親は筋肉を痙攣させて体温を上げ、卵を保温して発生を促す。

分類

ヒメニシキヘビ属 Antaresia

オオウロコニシキヘビ属 Aspidites

パプアニシキヘビ属 Apodora

ワモンニシキヘビ属 Bothrochilus

シロクチニシキヘビ属 Leiopython

オセアニアニシキヘビ属 Liasis

オマキニシキヘビ属 Morelia

ニシキヘビ属 Python

Status

人間との関係

大型種においては例こそ少ないものの人間も捕食の対象になる。

皮は革製品に利用されることもあり、皮目的の乱獲や環境破壊により生息数は減少している。

ペットとして飼育されることもあるが、日本ではアフリカニシキヘビ、アミメニシキヘビ、アメジストニシキヘビ、インドニシキヘビは特定動物に指定されていて飼育にあたり地方自治体の許可が必要になる。

関連項目