澤崎宏一

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澤﨑 宏一
(さわさき こういち)
生誕 1965年2月
居住 日本の旗 日本
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
研究分野 言語学
研究機関 静岡県立大学
出身校 都留文科大学文学部卒業
ポートランド州立大学
応用言語学部修士課程修了
オハイオ州立大学
東亜言語文学部博士課程修了
主な業績 日本語母語話者学習者
処理方略についての研究
主な受賞歴 ハマコ・イトウ・
チャップリン賞(2000年
静岡県立大学
学長表彰
2016年
プロジェクト:人物伝
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澤﨑 宏一(さわさき こういち、1965年2月 - )は、日本言語学者処理第二言語習得)。学位Ph.D.オハイオ州立大学2007年)。静岡県立大学国際関係学部教授大学院国際関係学研究科教授。の「澤」は旧字体のため、新字体沢﨑 宏一(さわさき こういち)とも表記される。

社団法人国際交流サービス協会勤務、株式会社横浜国際平和会議場勤務を経て、静岡県立大学国際関係学部講師などを歴任した。

来歴[編集]

生い立ち[編集]

1965年2月に生まれた[1]都留文科大学に進学し[2]文学部にて学んだ[2]1989年3月、都留文科大学を卒業した[2]。同年、社団法人である国際交流サービス協会に採用された[3][註釈 1]1991年に国際交流サービス協会を退職すると[3]、同年に横浜国際平和会議場に採用され[3]1995年まで勤務した[3]。その後、アメリカ合衆国に渡り、オレゴン州にあるポートランド州立大学に入学し[2]、応用言語学部にて学んだ[2]1998年8月、ポートランド州立大学の修士課程を修了した[2]。それに伴い、他言語話者に対する英語教授法に関するMaster of Arts学位を取得した[4]

研究者として[編集]

日本に帰国後、2003年4月1日静岡県立大学に採用され[5]国際関係学部講師に就任した[5]。その傍ら、2010年より富士市立看護専門学校にて講師を非常勤で兼任した[3]。また、オハイオ州立大学の東亜言語文学部にて学び続けており[2]2007年3月博士課程を修了した[2]。なお、2005年には、東アジア言語文学に関するMaster of Artsの学位を取得している[4]。2007年には、同分野に関するDoctor of Philosophyの学位を取得している[4]。2010年10月1日、静岡県立大学の国際関係学部にて准教授に昇任した[6]。国際関係学部においては、主として国際言語文化学科の日本文化コースの講義を担当した[7]。また、大学院国際関係学研究科にて准教授を兼務した[1]。国際関係学研究科においては、主として比較文化専攻の講義を担当した。その傍ら、2012年より常葉学園短期大学にて講師を非常勤で兼任した[3][註釈 2]

研究[編集]

専門は言語学であり、特に処理第二言語習得といった分野の研究に取り組んだ[8]。具体的には、日本語母語とする者と、日本語を学習によって身に着けた者とを比較し[9]処理や方略などの差異について研究した[9]。たとえば、関係節を含む文について、読む際の時間配分などを調査していた[10]。これまでの業績が評価され、2016年静岡県立大学学長表彰を受けている[11][12][13]

学術団体としては、言語科学会[14]、日本第二言語習得学会[14]、第二言語習得研究会[14]、などに所属した[14]。各団体の役職なども務めており、言語科学会では2007年から2016年まで運営委員を[15]、日本第二言語習得学会では2007年から2014年まで運営委員を[15]、第二言語習得研究会では2014年から2015年まで大会運営副委員長を[15]、2016年からは大会運営委員長を務めた[15]

人物[編集]

の「澤﨑」は、「さわざき」ではなく「さわさき」と読む[1]

大学での学習と実生活での活かし方について「大学で勉強したことが社会に出てとても役立っている」[16]と「直接は役立っていないかもしれないが、毎日の営みの中で大学で勉強したことをふと想い出すことがある」[16]の2つを挙げたうえで「長い人生を歩いていく中で、どちらも素敵な勉強の仕方だと感じます」[16]と述べている。

略歴[編集]

賞歴[編集]

脚注[編集]

註釈[編集]

  1. ^ 国際交流サービス協会は、のちに一般社団法人に移行した。
  2. ^ 常葉学園短期大学は、のちに常葉学園大学浜松大学富士常葉大学と統合・再編され、常葉大学短期大学部に改組された。

出典[編集]

  1. ^ a b c 「教員情報詳細」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学
  2. ^ a b c d e f g h 「学歴」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学
  3. ^ a b c d e f 「主な経歴」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学
  4. ^ a b c 「学位」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学
  5. ^ a b 「教員の人事」『はばたき』86巻、静岡県立大学広報委員会2003年6月13日、20頁。(巻数は「volume 86」との表記に基づく。)
  6. ^ 「教員人事、新規客員教授・准教授の紹介」『はばたき』116巻、静岡県立大学広報委員会2011年2月、16頁。(巻数は「volume 116」との表記に基づく。)
  7. ^ 「教員紹介」『日本文化コース|国際言語文化学科|学科紹介|静岡県立大学 国際関係学部 大学院国際関係学研究科静岡県立大学国際関係学部・大学院国際関係学研究科
  8. ^ 「専門分野」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学
  9. ^ a b 「主要研究テーマ」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学
  10. ^ 「日本語文処理、第二言語習得――国際関係学科澤崎宏一」『産学民官連携研究シーズ集』2015-2016版、静岡県立大学産学連携推進委員会、117頁。(原文ママ。「国際関係学科」は「国際言語文化学科」の誤記と思われる。)
  11. ^ 「教員活動評価における業績優秀者への学長表彰」『教員活動評価における業績優秀者への学長表彰:静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学2016年3月24日
  12. ^ 「教員活動評価における業績優秀者への学長表彰」『はばたき』132号、静岡県立大学広報委員会2016年7月1日、13頁。(号数は「No.132」との表記に基づく。)
  13. ^ 「受賞歴」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学
  14. ^ a b c d 「所属学会」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学
  15. ^ a b c d 「主な社会活動」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学
  16. ^ a b c 「教育・研究に対する考え方」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学

関連項目[編集]

外部リンク[編集]