愛はどこへ行ったの

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
愛はどこへ行ったの
スプリームスシングル
初出アルバム『Where Did Our Love Go
B面 He Means the World to Me
リリース
規格 7インチ・シングル
録音 デトロイトヒッツヴィルUSA(1964年4月8日)
ジャンル ソウル、R&B
時間
レーベル モータウン
作詞・作曲 ホーランド=ドジャー=ホーランド
プロデュース ブライアン・ホーランド
ラモント・ドジャー
チャート最高順位
スプリームス シングル 年表
Run, Run, Run
(1964年2月)
愛はどこへ行ったの
(1964年6月)
ベイビー・ラヴ
(1964年9月)
ミュージックビデオ
「Where Did Our Love Go (Stereo)」 - YouTube
テンプレートを表示

愛はどこへ行ったの」 (原題: Where Did Our Love Go) は、スプリームスが1964年に発表した楽曲。グループにとって初めてのナンバーワン・シングルに輝いた。

ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500(2010年版)では475位にランクされている[2]

概要[編集]

作詞・作曲はホーランド=ドジャー=ホーランド。元々はマーヴェレッツのリード・シンガー、グラディス・ホートンを想定して書かれ、実際にホートンのキーに合わせてバッキング・トラックも制作された。プロデューサーも兼ねたラモント・ドジャーによれば、ドジャーがテープをホートンを聞かせると、彼女はこう言ったという。「ねえ、私たちはこういう曲はやらないの。私がこれまでに聞いたものの中でも最低の曲だわね」[3]

マーヴェレッツのメンバーのキャサリン・アンダーソンは、歌入れを拒否したのは彼女らがアップテンポのものを主なレパートリーしていたためだとのちに述べている[4]

当時モータウンでは、制作した楽曲がレコードにならなかった場合、その製作費はソングライターたちが払うことと定められていた。ドジャーはすぐさま「No Hit Supremes」として会社内で知られていたスプリームスに声をかける。スプリームスは「Run, Run, Run」に続く曲を必要としていたが、彼の予想に反して彼女らも意欲を示さなかった。何とか説得してレコーディングにこぎつけるも、キーが低すぎたせいもありダイアナ・ロスは終始不機嫌だったという。しかしプレイバックを聴いたロスは興奮し、社長のベリー・ゴーディをスタジオに呼び同じようにプレイバックを聴かせた。彼も曲の素晴らしさに気付き「本当にヒットになるかどうかは知らんが、トップ10にはおそらく入るぞ」と言った[3]

1964年6月17日、シングルとして発表された[1]。その後、8月31日発売のアルバム『Where Did Our Love Go』に収録された。

同年8月22日から8月29日にかけてビルボード・チャートで2週連続1位を記録した。カナダで1位、イギリスで3位、オランダで4位を記録し、ビルボードの1964年の年間チャートの10位を記録した。

スプリームスはドイツ語バージョン「Baby, Baby, Wo Ist Unsere Liebe」も吹き込んでいる。ドイツ語のバージョンはアルバム『More Hits by The Supremes』の2011年再発盤に収録されている[5]

カバー・バージョン[編集]

アーティスト名 レコード・CD
1964年 テレサ・ブリュワー 『Golden Hits of 1964』
1971年 ドニー・エルバート シングル
1976年 J・ガイルズ・バンド Blow Your Face Out
1977年 マリー・オズモンド 『This Is the Way That I Feel』
1978年 マンハッタン・トランスファー Pastiche
1978年 リンゴ・スター バッド・ボーイ
1981年 ソフト・セル シングル「汚れなき愛」のB面[6]
1993年 サンドラ・キム 『Les Sixties』。フランス語の歌詞でタイトルは「Qu'Est Ce Que Tu Fais Ce Soir」[7]
2010年 スーザン・ウォン ステップ・イントゥ・マイ・ドリーム

脚注[編集]

  1. ^ a b 45cat - The Supremes - Where Did Our Love Go / He Means The World To Me - Motown - USA - M-1060
  2. ^ The Supremes, 'Where Did Our Love Go' - Rolling Stone
  3. ^ a b Jack Canfield, Mark Victor Hansen, Jo-Ann Geffen, Lamont Dozier (November 10, 2009). Chicken Soup for the Soul: The Story Behind the Song. Chicken Soup for the Soul. ISBN 978-1935096405 
  4. ^ Unsung: The Marvelettes, TV One, 2012
  5. ^ The Supremes - More Hits By The Supremes (CD, Album) at Discogs
  6. ^ 45cat - Soft Cell - Tainted Love / Where Did Our Love Go - Some Bizzare - UK - BZS 2
  7. ^ Sandra Kim - Les Sixties (CD, Album) at Discogs
先代
ディーン・マーティン
誰かが誰かを愛してる
Billboard Hot 100 ナンバーワンシングル
1964年8月22日 - 8月29日(2週)
次代
アニマルズ
朝日のあたる家