レ・シエクル

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レ・シエクルフランス語: Les Siècles)は、2003年フランソワ=グザヴィエ・ロトによって設立されたフランスのオーケストラで、17世紀から21世紀にかけての音楽作品を現代の視点で表現する事を目指している。オーケストラの楽員は、各レパートリーを、作曲された時代に適した歴史的楽器を用いて演奏する。

歴史[編集]

レ・シエクルは、パリ(オペラ=コミック座サル・プレイエルシャトレ座フィラルモニ・ド・パリ)、ラ・コート=サン=タンドレフランス語版エーヌ県[1]エクス=アン=プロヴァンスメスカーンニームロワイモヨンフランス語版、そしてアムステルダム(コンセルトヘボウ)、ロンドン(BBCプロムス)、ブレーメン、ブリュッセル(クララ・フェスティバル)、ヴィースバーデン、ルクセンブルク、ケルン、東京、エッセンなどの国際的な舞台で定期的に演奏を行っている。

2013年、オーケストラは、出版社ブージー・アンド・ホークスから「春の祭典」の1913年5月29日シャンゼリゼ劇場初演版の独占演奏権を獲得して、再現した。彼らはこのバージョンをフランスや国外のコンサートで何度も演奏しており、一連のコンサートシリーズは、「ペトルーシュカ」の1911年版とともに、エディション・ムジカーレ・アクト・シュッド英語版から発売されたレコードに収録されている。

彼らのストラヴィンスキードビュッシーのレコードは、サンデー・タイムズ紙のクラシカル・レコード・オブ・ザ・イヤー、BBCミュージック・マガジン&グラモフォンのエディターズ・チョイスに選ばれた[2]。また、ストラヴィンスキーのレコードは、2012年にオランダの権威あるエジソン・アワードのクラシック音楽部門英語版とドイツのドイツ・レコード批評家賞英語版を受賞した[3]。また、ビゼーシャブリエの録音は、ディアパゾン・ドール英語版を受賞し、ドイツの雑誌フォノ・フォルムドイツ語版では5つ星を獲得した。また、ムジカーレ・アクト・シュッドとの共同レーベルである「レ・シエクル・ライブ」からは、ベルリオーズサン=サーンスマタロンドイツ語版、ストラヴィンスキーの「火の鳥」、「春の祭典」、「ペトルーシュカ」、リスト、ドビュッシー、デュカスの9枚のレコードがリリースされている。 彼らの演奏によるラヴェルのバレエ「ダフニスとクロエ」の録音は、2017年3月にハルモニア・ムンディから発売された。

クラシック音楽への情熱を最大限に伝えたいと熱望しているアンサンブルの楽員は、学校、病院、刑務所で定期的に教育活動を行っている。また、オーケストラはエーヌのアトリエ・シンフォニーク部門[4] や、エクトル・ベルリオーズ記念欧州青少年管弦楽団[5]ピカルディにある社会的目的を伴う音楽およびオーケストラ教育システム(フランス語: Dispositif d'Éducation musicale et orchestrale à vocation sociale, DEMOS)[6]とパートナー関係にある。

脚注[編集]

  1. ^ Cité de la Musique de Soissons, Laon
  2. ^ Daniel Jaffé (2014年9月). “A recreation of Rite's premiere” (英語). BBC Music Magazine (September 2014) 
  3. ^ Preis der Deutschen Schallplatten Kritik” (ドイツ語). www.schallplattenkritik.de. 2018年7月10日閲覧。
  4. ^ ADAMA” (フランス語). aisne.com. 2016年3月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月10日閲覧。
  5. ^ Jeune Orchestre Européen Hector Berlioz” (フランス語). Festival berlioz. 2018年7月10日閲覧。
  6. ^ DEMOS” (フランス語). DEMOS. 2018年7月10日閲覧。

外部リンク[編集]