モーネ・ナゲル

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モーネ・ナゲル Portal:陸上競技
選手情報
ラテン文字 Morne Nagel
国籍 南アフリカ共和国の旗 南アフリカ共和国
競技 陸上競技 (短距離走)
種目 60m, 100m, 200m
生年月日 (1978-03-23) 1978年3月23日(46歳)
成績
世界選手権 100m 2次予選1組4着 (2001年)
4x100mR 優勝 (2001年)
地域大会決勝 英連邦競技大会
200m 6位 (2002年)
アフリカ選手権
200m 3位 (2004年)
4x100mR 2位 (2004年)
最高世界ランク 200m 6位 20秒11 (2002年)
自己ベスト
50m 5秒62 (2002年) 室内南アフリカ記録
60m 6秒48 (2002年) 室内南アフリカ記録
100m 10秒13 (2002年, 2003年)
200m 20秒11 (2002年)
獲得メダル
陸上競技
南アフリカ共和国の旗 南アフリカ共和国
世界選手権
2001 エドモントン 4x100mR
アフリカ競技大会
2007 アルジェ 4x100mR
アフリカ選手権
2004 ブラザヴィル 4x100mR
2004 ブラザヴィル 200m
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モーネ・ナゲルMorne Nagel1978年3月23日 ‐ )は、南アフリカの元陸上競技選手。専門は短距離走200mの自己ベストは元南アフリカ記録の20秒11。室内60mの自己ベストは白人選手最高記録および南アフリカ記録の6秒48。2001年エドモントン世界選手権男子4×100mリレーの金メダリストである。

経歴[編集]

2001年[編集]

8月、エドモントンで開催された世界選手権に出場すると、男子100mは2次予選で自己ベスト(当時10秒15)に迫る10秒20をマークするも敗退した。しかし、1走(ナゲル、Corné du Plessisリー=ロイ・ニュートンマシュー・クイン)を務めた男子4×100mリレーでは予選と準決勝を突破すると、決勝では38秒47の南アフリカ記録(当時)を樹立[1]。アメリカ(37秒96)に次いで2位に入り、オリンピックを含めてもこの種目で南アフリカ初のメダルとなる銀メダル獲得に貢献した。その後、2005年にアメリカのリレーメンバーだったティム・モンゴメリのドーピング問題が発覚し、アメリカの金メダルが剥奪されたため南アフリカが繰り上がりで金メダルを獲得した[2]

2002年[編集]

1月27日、ドルトムントで開催された室内大会の男子60mにおいて、白人選手初の6秒4台となる6秒48の室内南アフリカ記録を樹立[3]ガーナレオナード・マイルズ=ミルズ(6秒45)次いで、ナイジェリアデジ・アリウ(6秒48)と並ぶ室内60mアフリカ歴代2位タイに名を連ねた[4]

2月24日、リエヴァンで開催された室内大会の男子60mにおいて、50mの途中計時で5秒62をマーク。ナイジェリアのデジ・アリウ(5秒61)に次いで、ガーナエリック・ヌカンサー(5秒62)と並ぶ室内50mアフリカ歴代2位タイに名を連ねた[5]

4月5日、ゲルミストンで開催された大会の男子200mにおいて、標高1000mを超える高地記録ながら20秒11(-0.8)の南アフリカ記録(当時)を樹立し、1995年にRiaan Dempersがマークした20秒16を塗り替えた[6]ナミビアフランク・フレデリクス(19秒68)、ナイジェリアフランシス・オビクウェル(19秒84))、ナイジェリアのダニエル・エフィオン英語版(20秒10)に次いで、ナイジェリアのオラパデ・アデニケン(20秒11)と並ぶ200mアフリカ歴代4位タイ(当時)に名を連ねた。

2003年[編集]

3月、バーミンガムで開催された世界室内選手権の男子60mに出場すると、予選を突破して世界大会の個人種目で初のセミファイナリストになったが、準決勝は自己ベスト(6秒48)に程遠い6秒65の組4着で敗退した。しかし、これはこの種目における南アフリカ最高成績となっている(2018年バーミンガム大会終了時)。

2004年[編集]

7月、ブラザヴィルで開催されたアフリカ選手権に出場すると、1走を務めた男子4×100mリレーは39秒59をマークしての銀メダル獲得に貢献した。男子200mは決勝で20秒83(0.0)をマークし、ジョゼフ・バタンドン(20秒46)、Ambrose Ezenwa(20秒75)に次いで3位に入り、主要国際大会の個人種目で初のメダルとなる銅メダルを獲得した[7]

2007年[編集]

7月、アルジェで開催されたアフリカ競技大会に出場すると、1走を務めた男子4×100mリレーで39秒11をマークしての銀メダル獲得に貢献した。

自己ベスト[編集]

  • 記録欄の( )内の数字は風速m/s)で、+は追い風、-は向かい風を意味する。
  • 記録欄のタイムの横にあるAは、標高1000m以上の場所で記録された高地記録を意味する。
  • 記録欄のタイムの横にある+は、60mの途中計時を意味する。
種目 記録 年月日 場所 備考
屋外
100m 10秒13 (+0.6)
10秒13 (+1.3)
2002年4月12日
2003年4月11日
南アフリカ共和国の旗 プレトリア
南アフリカ共和国の旗 ダーバン
200m 20秒11A (-0.8) 2002年4月5日 南アフリカ共和国の旗 ゲルミストン 元南アフリカ記録
室内
50m 5秒62+ 2002年2月24日 フランスの旗 リエヴァン 室内アフリカ歴代2位タイ
室内南アフリカ記録
60m 6秒48 2002年1月27日 ドイツの旗 ドルトムント 室内アフリカ歴代2位タイ
200m 20秒54 2002年2月24日 フランスの旗 リエヴァン

主要大会成績[編集]

備考欄の記録は当時のもの

大会 場所 種目 結果 記録 備考
2001 世界選手権 カナダの旗 エドモントン 100m 2次予選 10秒20
4x100mR 優勝 38秒47 (1走) 南アフリカ記録
五輪と世界選手権を通じて南アフリカ初の金メダル
2002 英連邦競技大会 (en イギリスの旗 マンチェスター 200m 6位 20秒35 (+1.4)
4x100mR 予選 DQ (1走)
2003 世界室内選手権 イギリスの旗 バーミンガム 60m 準決勝 6秒65
2004 アフリカ選手権 (en コンゴ共和国の旗 ブラザヴィル 4x100mR 2位 39秒59 (1走)
200m 3位 20秒83 (0.0)
2007 アフリカ競技大会 (en アルジェリアの旗 アルジェ 4x100mR 2位 39秒11 (1走)
200m 予選 DNS

脚注[編集]

  1. ^ 第8回世界選手権男子4×100mリレー決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月28日閲覧。
  2. ^ SA awarded 2001 worlds gold medal”. BBCニュース (2006年11月22日). 2016年3月28日閲覧。
  3. ^ World records lead to significant changes in the IAAF World Rankings”. 国際陸上競技連盟. 2002年2月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月28日閲覧。
  4. ^ 男子60m世界ランキング”. 国際陸上競技連盟 (2016年3月28日). 2016年3月28日閲覧。
  5. ^ 室内50m世界歴代ランキング”. 国際陸上競技連盟 (2016年3月23日). 2016年3月23日閲覧。
  6. ^ South African sprint record sets Engen series off to a flying start”. 国際陸上競技連盟 (2002年4月6日). 2016年3月28日閲覧。
  7. ^ African Championships - Final Day - Batangdon and Herbert shine”. 国際陸上競技連盟 (2004年7月19日). 2016年3月28日閲覧。

外部リンク[編集]

記録
先代
Riaan Dempers
(20秒16)
1995年4月7日
男子200m
南アフリカ記録保持者
(20秒11)

2002年4月5日 - 2015年5月16日
次代
アナソ・ジョボドワナ
(20秒06)
2015年5月16日