ボトムブラケット

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ロードバイクのBBユニット(オクタリンク規格の「アルテグラ」)

ボトムブラケット: bottom bracket)は自転車のクランク軸周辺を指す用語である。略してBB(ビービー)とも呼ぶ。フレームのいわゆる前三角と後三角の下側の接合部分で、この部分には直径4cm弱・長さ7cm程度のパイプを横向きに接合する。このパイプがボトムブラケットシェルである。

ボトムブラケットシェルの内部は、伝統的にはカップ&コーン型軸受のコーンを兼ねるクランク軸とボールベアリング、玉受けのカップから成るが、近年はクランク軸とシールドベアリングを分解不可能なユニットとし、そのユニットをカバー状のカップでシェルに固定するようにしたものが多く、この「カートリッジ」等と呼ばれるユニットを指してボトムブラケットと言うことも多い。高級コンポーネントではさらにクランク軸をクランクと一体化し、ベアリング側を専用のモジュールにしているものもある(標準化が進んでおらず、シマノ「ホローテック」・カンパニョーロ「ウルトラトルク」等、各社それぞれの名称で呼んでいる)。「自転車の心臓部」ともいえ、大きな力を受ける部分であることから自転車部品の中では精度と剛性を求められる要素のひとつである。

アメリカの古い自転車の一部やBMXでは、ワンピースクランクという、左右のクランクとクランク軸が全て一体のものもある。クランクのコーナー部分は、通しやすいよう曲げた形になっているが、片方のクランクを通せるようボトムブラケットシェルは大径で短い、独特のものである。ベアリング(リテーナ付きの場合)とワンはペダルを外してクランクを通して装着する。

手でクランクを回した時には全く異常がないのに、力を入れて漕ぐと1周に1回ほど、ボトムブラケット付近から「コキ」というような小さな音だが異音がする、というトラブルがあるが、スクエアテーパー式のクランクの取り付けがゆるんでいるために、力をかける度に嵌め合いがズレているためである可能性がある。締め付けに特殊工具が必要な場合もあり、専門店にチェックを依頼するとよい。

規格[編集]

ボトムブラケットは、複数の規格にもとづいたフレームや部品が存在し、注意が必要である。最新の機材や古い機材では規格と異なるものも多く特に注意が必要である(たとえば古いラレーに、ねじのピッチが24山/インチではなく26山であったりシェル幅が76mmのものがある[1])。ヘッドパーツと同じく取り付けには(高価かつ特殊な)専用工具が必要なものもあり、基本的には専門店へ依頼する。以下に主な注意点を示す。

  • ボトムブラケットシェル: 規格としてはISO/JIS/BSC(ほぼ同じ)と、イタリアン(カンパニョーロはこちら)、フレンチ他(以下では列挙しない)がある。
    • 幅: 68ミリと70ミリと73ミリがある。ISO/JIS/BSCの標準は68mmだが、マウンテンバイク等73mmも多い。ロードバイク等でイタリアンは70ミリだが、逆に70ミリでも必ずしもイタリアンとは限らない(一般車等にISO/JIS/BSCのねじで70ミリのものもある)。
    • ねじ: ボトムブラケットシェルの両端内側の、カップをねじ込む為のねじ。ISO/JIS/BSCは進行方向右側が逆ねじ。イタリアンは進行方向右側も順ねじ。直径はISO/JIS/BSCが1.370ないし1.375インチ、イタリアンは36ミリ。ピッチはどちらも24山/インチ。
    • ねじではなく圧入タイプもある。
  • クランク軸
    • 軸長: シマノのホローテックⅡやカンパニョーロのウルトラトルク、FSAのメガエクソ、スギノのダイレクトドライブなど、左右のクランクを直接剛結する比較的新しいタイプは別として、伝統的なクランク軸は左右に突き出た金属棒にクランクを締結する構造となっている。この金属棒の両端の距離が軸長で、組み合わせるクランクセットによって指定の軸長が決まっている。いわゆるチェーンラインを車体中心面と平行にするためには、クランクのオフセットが後輪のスプロケットのそれと一致するよう、クランク軸の進行方向右側への張出しをそれに合ったものにしなければならない。
    • クランクとの勘合部の形状: クランク軸とクランクを結合する部分には、スクエアテーパー(似ているが微妙に違いがあるものもある、主としてJISと、ISO・イタリアンがある。日本のクランクはほとんどがJIS、カンパニョーロはISO、他微妙な違いは多い[2])、オクタリンク、ISIS、パワースプライン、Selecta、OCSなど様々なタイプが存在している。以上は全てコッターレス方式である。古くはくさび(コッターピン)を入れて固定するコッタード方式だった。一般車には比較的後年までコッタード方式が使われた。ピンの頭がクランクから出ているため、ひっかけたりしないようするカバーという部品がコッタード時代にはあった。スクエアテーパーが最初に現れたため、特にスクエアテーパーを指してコッターレスとしていることがある。[3]これらのバリエーションの多さの為、通常はまず「使用したいクランクセット」を決定し、それに合った規格のクランク軸(近年はベアリングを含むユニットとなっているものが多い)を調達することになる。

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  1. ^ http://sheldonbrown.com/raleigh26.html
  2. ^ http://velo.way-nifty.com/velo/2005/10/___d97d.html
  3. ^ なお、コッター=くさび、という言葉の意味を踏まえず間違った説明をしているウェブページなどがあるので注意。