ブラザーズ・クエイ

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2008年10月現在

ブラザーズ・クエイ(Brothes Quay, Quay Brothers, クエイ兄弟)は、スティーブン・クエイティモシー・クエイ(Stephen and Timothy Quay, 1947年6月17日-)の一卵性双生児の兄弟で、アメリカペンシルベニア州・ノリスタウン生まれの、映像作家。

主に、ストップモーション・アニメーションの分野で、独特で完成度の高い映像作品を生みだし、カルト的な人気と影響力を持つ。

また、作品以外にも判別が難しいほど良く似た双子として、ピーター・グリーナウェイの『ZOO』へのインスピレーションやデヴィッド・クローネンバーグの『戦慄の絆』に対する意欲に影響を与えた(滝本誠によるプレスから)[1]

来歴[編集]

1965年フィラデルフィア芸術大学(Philadelphia College of Art, 現在の校名は University of the Arts)に入学。

1969年ロンドン王立芸術院に入院。

1972年、アカデミー卒院。オランダで一時過ごす。

1978年、王立芸術院時代の同窓であるキース・グリフィスとともに再びロンドンに渡る。

1979年、短編作品『人工の夜景』を発表。

1980年、キース・グリフィスとともにアトリエ・コーニンクを設立。

1984年、敬愛し影響を受けてきたチェコの映像作家ヤン・シュヴァンクマイエルのドキュメンタリー番組『ヤン・シュヴァンクマイエルの部屋』(英国のテレビ局 Channel 4 が制作)の間を繋ぐシュヴァンクマイエルへのオマージュに溢れるアニメーション映像を制作。後にこの映像は、短編作品として独立した。

1986年、『ストリート・オブ・クロコダイル』を発表。ゲシュタポによって路上で射殺され生涯を終えたポーランドの作家・芸術家ブルーノ・シュルツの連作短編集『肉桂色の店』の一遍『大鰐通り』を大胆な解釈で下敷きとした短編作品で陰鬱かつ退廃的で完成度の高い幻想的な映像世界が世界中に衝撃を与え、注目される。

1995年、『ベンヤメンタ学院』を発表。この作品は初の長編作品・初の実写作品だった。

2006年、2作目の長編実写作品でテリー・ギリアムがプロデュースした『ピアノ・チューナー・オブ・アースクェイク』を発表。

作品[編集]

  • 人工の夜景 Nocturna Artificialia (1979年)
  • ストラヴィンスキー:パリでの日々 Stravinsky - The Paris Years (1983年)
  • レオシュ・ヤナーチェク Leoš Janáček: Intimate Excursions (1983年)
  • ヤン・シュヴァンクマイエルの部屋 The Cabinet of Jan Svankmajer" (1984年)
  • ギルガメッシュ/小さなほうき This Unnameable Little Broom (1985年)
  • ストリート・オブ・クロコダイル Street of Crocodiles (1986年)
  • 失われた解剖模型のリハーサル Rehearsals for Extinct Anatomies (1987年)
  • スティル・ナハト Stille Nacht I: Dramolet (1988年)
  • 櫛-夢博物館から The Comb (1990年)
  • アナモルフォーシス Anamorphosis (1991年)
  • スティル・ナハト2 Stille Nacht II: Are We Still Married? (1992年)
  • スティル・ナハト3-ウィーンの深い森の中 Stille Nacht III: Tales From Vienna Woods (1993年)
  • スティル・ナハト4 Stille Nacht IV: Can't Go Wrong Without You (1994年)
  • ベンヤメンタ学院 Institute Benjamenta, or This Dream People Call Human Life (1995年)
  • イン・アブセンティア In Absentia (2000年)
  • サンドマン The Sandman (2000年)
  • デュエット Duet (2000年)
  • ファントム・ミュージアム The Phantom Museum (2003年)
  • ソングス・フォー・デッド・チルドレン Songs for Dead Children (2003年)
  • ピアノ・チューナー・オブ・アースクェイク The Piano Tuner of Earthquakes (2006年)
  • Eurydice, She so Belove (2007年)
  • マスク Maska (2010年)

脚注[編集]

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  1. ^ 牧野貢「クエイという名の蠱惑」『キネマ旬報 〈10月下旬号 No.1518〉』キネマ旬報社、2008年、pp153-158。

外部リンク[編集]