ピアノソナタ第20番 (シューベルト)

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第1楽章冒頭

フランツ・シューベルトが作曲したピアノソナタ第20番(ピアノソナタだい20ばん)イ長調 D.959は作曲者最晩年のピアノソナタ3部作のひとつである。

19番が暗い情熱、21番が静寂な歌謡風の曲想であるのに対して、本作は暖かで明朗な響きを特徴としている。本作は初期のイ短調ソナタの楽章を引用するなど創意も多く、特に終楽章は平明である。

曲の構成[編集]

4楽章構成の作品。長大であるため、優美なD664のイ長調ソナタ(第13番)に対し、こちらは「イ長調の大ソナタ」と通称される。

  • 第1楽章 Allegro イ長調 4/4拍子
アレグロの活発な導入部を持つが、ベートーヴェン的な中間部の激しい展開を避け、歌謡的旋律を盛り込んでいる。
寂しい曲想(三部形式)。中間に幻想的な激しい展開があり、前楽章との均衡をとっている。最後にベートーヴェンの運命の動機に似た後打音があり、強い影響が表れている。アファナシエフはこの楽章の不気味な恐ろしさを指摘し、後続楽章では当楽章の緊張感を支え切れていないと述べている(ソース:アファナシエフ自身のCD「COCO-70804→5」の解説書)。
スケルツォ。技巧的な部分が多い。中間部はニ長調。右手左手の交差が妙技を見せる。
第4番のソナタイ短調(中間楽章)からの引用主題を活用したアレグレットのロンドソナタ形式(A-B-A-展開部-A-B-A-コーダ)。最後はプレストにテンポを上げて華麗に終結する。

外部リンク[編集]