ピアノソナタ第4番 (シューベルト)

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フランツ・シューベルトピアノソナタ第4番D5371817年の作。イ短調。前作第3番よりも少ない3楽章構成。3拍子系に配慮した第1楽章、第3楽章を両端に据えている。中間楽章の美しい主題が後年の大作(第20番)に応用されるなど、作数の多い大家の創作過程を研究する上で欠かせない。

曲の構成[編集]

序奏はなくシチリアーノのリズム。E-D-C-C-H-Aの下降音階主題がオクターヴ奏法で登場する。ソナタ作品で第1楽章にシチリアーノを採用するのは例が少なく、ベートーヴェンの第7交響曲第1楽章の影響が強い。しかし遠隔調への頻繁な転調は作者がロマン派音楽の先駆者であることを明らかにしている。
また再現部はニ短調。再現部に別調を導入するのは前作第3番と同様の作曲手法。
美しく歌謡的な楽章。作者はこの旋律を気に入っていて、ピアノソナタ第20番の最終楽章にそのまま引用している。転調を伴うロンド形式
H-E-E-Dis-E、Fis-Gis-E-Gis-Fisという主題がオクターヴ奏法で右手で歌われる。ヘ長調で繰り返され、最後に再び元の調にもどる。
  • 第3楽章 Allegro イ短調 8/3拍子
両手のユニゾンの主題。イ短調に始まりながら、同主長調に終わる。調性が不安定。